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■区有施設の使用料見直し方針の改定、「受益者負担」をいっそう強化へ
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目黒区はこのほど、区の施設使用料の改定を２０２５年４月に行う、「公の施設使用料の見直し方針」の改定案を示しました。使用料が改定されれば、13年４月以来になります。
区は方針を改定する理由について、「（施設の）更新等に係る経費は今後30年間で約２千億円となることが見込まれ、今後のサービスに係る大きな転換点を迎えている」としています。
減価償却費など使用料算定の対象に
見直し方針の主な改定の１つ目は、使用料算定の対象経費に、維持管理経費に加え建物の減価償却費などの資本的経費を参入することです。
これまで、区は文化ホールなどの一部施設に維持管理経費だけでなく建設費や減価償却費などの資本的経費を使用料算定の対象経費に算入してきました。しかし、これからは施設の更新などに一定の経費がかかることや、「受益者負担」を徹底させることなどをあげて、すべての施設に資本的経費を使用料算定の対象経費に算入するとしました。
２つ目は、使用料算定単価のくくり方を変えます。
現在の使用料の算定は、原則として１�孱瓜�間当たりの算定単価を求め、その算定単価に利用面積と利用時間を乗じて求めています。住区会議室や社会教育館などの維持管理経費をまとめ、平均して単価を算定し使用料を設定してきました。
区は昨年10月に、住区会議室や社会教育館、中小企業センターや勤労福祉会館、男女平等・共同参画センターなどの会議室や研修室などを「区民交流活動室」に一元化する方針を定めましたが、これに沿って使用料の算定単価を全体をくくって算定するやり方に変えます。
午後を１区分から２区分へ
３つ目は、利用時間割と時間帯別の料金負担割合を変えます。
これまで、午前、午後、夜間という３つの時間別の区分を、午前、午後（前半）、午後（後半）、夜間と４つに区切ります。 使用料の負担割合も、午前（１）・午後（１・２５）、夜間（１・５）から午前（１）・午後� 複院Γ横機法Ω畍絖◆複院Γ横機法μ覺屐複院Γ横機砲砲靴泙后�従って、夜間は使用料が若干、引き下がります。
施策別の登録団体制度を一元化へ
４つ目は、団体登録制度のあり方を変えます。
これまで、登録団体は地域活動団体、社会教育関係団体、消費者活動団体など施設の目的別に分かれていましたが、会議室や研修室などを「区民交流活動室」に一元化することに伴い、「登録団体」に一本化されます。
一般団体については、在住・在勤の要件などで「一般団体（区民団体）」とその他団体」に振り分けます。
その結果、「その他団体」の使用料は「一般団体」の２倍に引き上がります。
区有施設は区民活動の根幹。「受益者負担」でなく低廉な使用料を
区の施設の使用料を考えるうえで、区の考え方の最も大きな問題点は「受益者負担」です。
「受益者負担」とは、施設の維持管理に係る経費を区民の税金による区費でまかなっていくのは適切でなく、施設を使用することによって「利益」を得る、すなわち受益者が
一定の負担を行うことは当然だとする考え方です。
地方自治体の役割は「住民の福祉の増進」にあり、区は所得の多少にかかわらず、区民が自分自身の生活を豊かにするための健康増進、自己啓発、自己実現の活動に対してバックアップをするのが仕事です。そのためには、区民が施設を利用しやすいように使用料を最小限に抑える努力をすべきです。「受益者負担」は区の役割を逸脱しています。
区は維持管理経費だけでなく、「付加価値の高い施設」に適用していた減価償却費の算定まで、すべての施設の使用料の算定に適用しようとしています。区外団体の利用者に多額の使用料を課すといったやり方を含め、区の姿勢が問われます。
区民の誰もが区の施設を利用しやすくするために、施設使用料の引き下げに向け、引き続き、力を尽くします。
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