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西小山駅 水曜日 午前7時45分ごろから
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■国のゆがみ正してこそ安定的な区政執行も可能
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目黒区の青木英二区長は2月2日に、2023年度の目黒区予算案を発表しました。
青木区長は予算原案の区議への説明の中で、昨年12月の国の月例経済報告を引用し「ゆるやかな持ち直し」と言いました。同時に、「コロナの状況や景気状況に注意を払う必要がある」としました。
しかし、これは少し甘い見通しではと思います。
2023年は世界的に景気後退が予測されています。米国では大手IT(情報技術)企業がリストラを打ち出し、労働者を犠牲にする動きが強まっています。米国・中国経済の減速による影響が懸念されます。
日本では経済の長期低迷の上に、40年ぶりの大幅な物価高騰が暮らしを一段と悪化させています。
目黒区予算案では、区税収入について前年度比6・4%増と見込み、「雇用環境の改善」などと説明がありました。しかし、6日に公表された昨年11月の実質賃金は前年同月比3・8%減と、消費税を8%に増税した後の14年5月以来、8年半ぶりの大きな落ち込みとなりました。目黒区の見通しも不透明です。賃上げは待ったなしで、新自由主義とアベノミクスがもたらした、ゆがみを正す改革が急務です。
破たんしたトリクルダウン
国の経済報告は、破綻したトリクルダウンの考えが前提にあり、実情を正しく見ていません。
「この30年間、企業収益が伸びても、期待されたほどに賃金は伸びず、想定されたトリクルダウンは起きなかった」。岸田文雄首相は1月4日の記者会見で人ごとのように、こう述べました。
大企業が利益を増やせば経済の好循環が生まれ、庶民にしたたり落ちるという考えがトリクルダウンです。安倍晋三政権は法人税減税や株価つり上げ政策で、それ以前の自民党・公明党政権にも増して大企業優遇を推し進めました。
同政権下で閣僚や自民党役員としてアベノミクスを推進し、首相就任後も継承したのが岸田氏です。日本を「成長しない国」「賃金が上がらない国」にした当事者として責任は免れません。
アベノミクスの「異次元の金融緩和」は、円安・物価高で国民を苦しめるとともに、日本経済を弱体化させました。大企業は、円換算で増えた海外子会社の利益によって収益を増やしましたが、国内生産は衰退し、貿易赤字が定着しました。
内需の活発化こそ
個人消費を中心に内需を活発にしてこそ経済を立て直すことができます。言葉の上では岸田首相も「賃上げ」を強調しますが、政府として、なすべきことをしていないことが問題です。
1年間働いたのに賃金が年間200万円以下のワーキングプア(働く貧困層)は10年以上にわたって1000万人を超えています。最低賃金の引き上げは一刻を争う課題です。全国どこでも時給1500円以上の最賃実現に政府が責任を果たすべきです。
昨年、ついに500兆円を超えた大企業の内部留保に時限的に課税し、大企業に賃上げを促すとともに、その税収を財源として中小企業の賃上げを抜本的に支援する必要があります。
低賃金の非正規雇用を増やしてきた労働法制の規制緩和をやめ、正社員が当たり前となる雇用のルールを築くことも不可欠です。
こうしてこそ、目黒区の税収もより安定し、区民生活に還元できる余地も増えていきます。
政治の転換を
コロナ危機が日本で本格化して間もなく3年が過ぎようとしています。格差と貧困が深刻化する中で、新自由主義に対する批判がかつてなく強まっています。新自由主義は、大企業のもうけのために市場の原理を何よりも優先させる弱肉強食の経済思想です。大企業を中心とする政治の転換が求められています。
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