後期高齢者医療広域連合はこのほど、2012〜13年度の保険料について、年間の平均保険料を今年度より16・1%引き上げる算定案を示しました。
保険料の均等割は37800円から42300円へと4500円増、所得割率は7・18%から8・77%へと1・59ポイント増です。平均保険料額は今年度の84527円から98149円へと13622円(16・1%)増となり、後期高齢者医療制度始まって以来の大幅な値上げになります。
広域連合は保険料の増加を抑えるため、2010〜11年度と同様に、区市町村の一般財源を投入し、同年度と同様の所得割の独自の軽減措置を実施するとしています。しかし、それでも後期高齢者数の増加などに伴って医療給付費が引き上がることにより、大幅に保険料が引き上がることになり、高齢者の生活にいっそうの負担が押し付けられることになります。
民主党政権が後期高齢者医療制度の廃止という公約を投げ捨て、しかも同制度への国庫負担も増加させない姿勢を示していることが、改めて問われます。
区議会生活福祉委員会で14日、後期高齢者医療保険料についての報告があり質疑しました。
私は、後期高齢者医療制度のもとではとめどなく保険料が引き上がるのは避けられないことを指摘し、区に同制度への認識を聞きました。
それにたいし、区は「高齢者からも一定の負担をいただくことは避けられないこと」と答弁するなど、冷たい姿勢でした。
さらに、私は「保険料を引き下げるために、財政調整基金などの活用をすすめるべきではないか」と質問。区は「基金の活用は検討されていて、約80億円の取り崩し可能額がある。それで3%保険料は抑制できる」と述べました。
また、区は保険料を今年度並みに抑えるためには383億円の財源が必要であることを明らかにしました。
みなさんとともに、保険料の引き下げのために国や都に財源の拠出を求めるとともに、剰余金の活用など保険料抑制のために引き続き取り組んでいきます。
●収入別保険料額
◎単身者
・ 80万円 4,200円 (500円増)
・168万円 6,300円 (700円増)
・173万円 38,200円 (4,400円増)
・211万円 67,700円 (9,100円増)
◎2人世帯
・192.5万円 59,500円 (7,600円増)
・211 万円 93,000円 (11,800円増)
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