石川恭子
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介護報酬改定によって 利用者・現場の職員・事業者はどうなるの?
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    介護報酬改定によって

       利用者・現場の職員・事業者はどうなるの?


………………………………………………………………………………………………………………………………………………………  介護報酬は、介護サービスを行う事業者や介護施設に支払われる報酬のことです。この介護報酬が、4月から改定されます。改定によって介護の現場は良くなるのでしょうか。
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 【国が交付金を廃止し、マイナス改定へ】
 国は、介護報酬の改定を行いました。報酬全体は、1.2%増やしましたが、今まで、国が介護労働者の低い賃金を引き上げるために負担していた交付金を廃止し、介護報酬に組み込みました。その結果、実質0.8%の削減になりました。介護報酬の改定は、利用者へのサービスの低下、現場で働くヘルパーの賃金引下げ、事業者への経費負担を強いるものです。

 【ヘルパーの声「時間が短縮されたら、生活援助ができない」】
 訪問介護で、掃除や洗濯、買い物、調理などヘルパーが行う生活援助の時間が、60分から45分に短縮されます。現状の60分でもめいっぱいの状況で、ヘルパーからは、「短縮されたら、洗濯、買い物、調理、掃除が終わらない」と批判の声が上がっています。
 一人暮らしの高齢者や室内に引きこもりがちな高齢者の場合、ヘルパーの言葉かけやかかわりが大切です。しかし、生活援助の時間が短縮されれば、言葉かけする時間さえなくなります。 さらに、時間短縮だけではなく報酬まで引き下げられます。少ない報酬では、事業者にとってもあまりメリットはありません。改定は、利用者・事業者にとっても大きな負担です。

 【さらに引き下げられる賃金?】
 多くの人が利用しているデイサービス。今回の改定で、最も多く利用しているデイサービス時間帯の介護報酬が大幅に引き下げられます。その結果、事業者にとって収入の1割近くの削減につながるといわれています。そうなると、職員の賃金引き下げが行われるのではないかと、関係者の中で話されています。

 【施設からの追い出しへ】
 報酬の改定は、施設介護にも大きな影響を与えます。特養ホームでは、介護度の高い人の報酬が高くなり、相部屋よりも個室入所の方が報酬が高くなります。その結果、介護度の「中軽度」の高齢者や、所得の低い人は、特養ホームの入所がますます困難になります。
 また老健施設では、在宅復帰やベッドの回転率が高い施設の報酬が高くなるため、今後ベッドの回転率を上げるため、施設からの退所を迫る事態が数多くなることが予想されます。
 現在でも私の生活相談には、行くところがない高齢者のケースがありますが、「介護難民」「保険あって介護なし」の実態がさらに広がることが予想されます。
 私は、改定によって予想される事態を、区として利用者や事業者の声を聞き取り調査するようにと定例議会で取り上げました。今日の深刻な介護の問題の一番の原因は、国が国庫負担を引き下げてきたからです。 原発や必要のない大型公共事業など税金の無駄づかいをやめ、福祉や介護にまわすことです。

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