石川恭子
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区政報告ニュース
耐震改修の促進 耐震改修助成を150万円に《9月定例区議会》
    耐震改修の促進 耐震改修助成を150万円に 

      
………《9月定例区議会》………

………………………………………………………………………………………………………………………………  私は、5日から始まった定例区議会で一般質問をしました。耐震改修を促進するために2点について区長に質問しました。
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、一定期間を設け、建物の倒壊や火災に注意しなければならない木造密集地域の全木造住宅を、行政自らが住民の実態を把握し簡易な耐震診断を行うこと。
、現在の木造住宅耐震改修費用(80%上限100万円まで)を150万円に引き上げること。
 低所得者に対しては、費用を無料にすること。

  【多くの犠牲者は家屋の倒壊によって】
 日本は地震の活動期に入ったと言われていますが、今年、能登半島地震、中越沖地震と大きな地震が起きました。
 阪神淡路、中越沖地震では家屋の倒壊による犠牲者が数多く出ましたが、家屋の倒壊は人命を落とす最も大きな要因となっています。さらに家屋の倒壊は、道路をふさぎ避難路を閉ざし、災害復興の妨げになっています。

  【防災会議が住宅の耐震化率を90%に】
 東京都の防災会議は、震災による死亡者を半減するために、住宅の耐震化率を90%に引き上げることとし、区市町村と連携して10年以内に実現したいとしています。
 私が住んでいる祐天寺も、危険地域の中に入っていますが、あらためて木造密集地を見てきました。路地裏には古い木造住宅が並び、行き止まりに木造住宅があるなど、災害時の被害の大きさを思わずにいられませんでした。
 日本共産党区議団は、家屋の倒壊を防ぐために、住宅耐震診断の無料化と耐震改修助成を提案し、目黒区は昨年から、耐震診断の無料化と耐震改修助成を行ってきました。新たな制度の中で147件の耐震診断が行われ、耐震改修も始まりました。
 区長は、住宅は私有財産なので助成額については限界がある。引き上げについては見直しをやっていると答えました。
 目黒区は、他の自治体に比べて耐震診断や耐震改修は進んでいる方ですが、直下型地震が予想されている下、さらなる取り組みが求められています。

  【皆さんおおいに活用しましょう】
●木造住宅無料耐震診断……1981年以前に建築された木造住宅が対象。
 耐震診断士を無料で派遣してくれます。
●木造住宅耐震改修助成……費用の一部負担(80%以内上限100万円)
・問い合わせ……都市整備部建築課(5722)9642

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 2007年9月議会、一般質問

 私は日本共産党目黒区議団を代表し、区政一般について質問をします。
 大きく2点についてです。まず大きな1点目は、介護の不安などが広がる中で、高齢者が地域の中で安心して暮らせるために、自らつくった保健医療福祉計画の理念にたって、自治体としてどのように取り組んでいくかと言うことです。
 
 目黒区は急激な高齢化と切実な区民要求に応えるため、新たな福祉の発想の転換と、より質の高い福祉サービスをめざし、93年に目黒区地域福祉計画を策定しました。
計画策定にあたっては、多くの参加者のもとに懇話会をつくり、介護・福祉などの実態調査やシンポジウムの開催など、目黒区の地域福祉の課題や問題解決について行政と区民が2年間にわたり真剣に論議し、行政や地域が支える新しい地域福祉の方向を打ち出したのです。家族介護に苦しむ区民やヘルパーなど福祉関係者から計画への熱い期待が寄せられていました。
 その後改定された目黒区保健医療福祉計画にも、「個人の尊厳と人間性の尊重」を基盤とした「自立生活の確立」等の基本理念が引き継がれ、高齢者や障害者が安心して住み続けられる支援・しくみづくりや、だれもが自らの意思により、必要なサービスを受けることができる体制を整備することなど、6項目の計画目標にいかされてきました。
 しかし、介護保険法の改定などにより、保健医療福祉の理念が後景に追いやられてきました。
 今、介護を必要とする高齢者の実態は、国の「構造改革」路線のもとで格差と貧困がどんどん広がり、介護環境はますます厳しくなっています。増税や、年金、医療などの社会保障改悪は、高齢者の生活にとりわけ大きな影響を与えています。さらに介護保険の改悪によって、介護や病気を苦にした高齢者の自殺や、老老介護の疲れによる心中、孤独死など深刻な事態が広がっています。
 この夏、目黒でも高齢者夫婦がクーラーもないアパートで、誰にも見取られることなく熱中症で亡くなる悲惨な出来事が起きるなど、高齢者の生存権が脅かされている状況です。
 
 区長は、このような結果をもたらしてきた「構造改革」を必要な改革として容認し、高齢者介護のレベルについても介護保険制度の枠を基準にするという考えを示してきました。これでは、自らの意思により、必要なサービスを受けるとした、地域福祉の目標を達成することはできません。
 今こそ保健医療福祉計画の理念と目標を高齢者福祉の柱にすえるべきです。高齢者の保健医療福祉の立場から以下3点質問します。
 まず最初の質問は地域福祉の理念の実現と最低生活水準についてです。
1人暮らしであれ、低所得者であれ、介護保険を受けている人もいない人も、人間として尊重され地域で安心してくらせるために、必要とするサービスを受けることができる体制を整備することが地域福祉の理念であり目的です。区長は、そのための最低保障水準をどのように考えているのかお聞かせください。
 次に、保健医療福祉計画を推進するための体制づくりに重要な、保健福祉サービス事務所についてです。
 保健医療福祉計画では、サービスを必要としている人や家族が、地域で自立した生活ができるようにするためには、サービスを必要とする人とサービスを提供する機関・施設を点としてつないでいくだけではなく、地域住民による見守りや助け合いも含めて、地域のあらゆる社会資源を活用しながらサービスを総合的に展開する必要があるとしています。そして、住民が助け合い支えあい参加できる仕組みをふくめ、サービスを総合的に提供できる仕組みづくりをさらに推進していかなければならないと述べています。そのための地域の拠点として目黒区は直営で地区保健福祉サービス事務所を5地区に設け、住民の最も身近な相談窓口として運営してきました。
 しかし、いま地区保健福祉サービスの位置づけがあいまいになっています。地域保健福祉医療計画では包括支援センタをトータルケアーの受け皿のように位置づけていますが、地域包括支援センターは、軽度の介護者や特定高齢者の予防介護など4事業を中心とした業務を請け負ったものであり、地域のトータルケアを支える拠点にはなっていません。
 改めて地区保健福祉サービス事務所の役割を明確にし、保健医療福祉のまちづくりの拠点と位置づけ、さらに拡充するべきだと思いますがいかがでしょうか。
 3点目は、在宅介護を支えるうえで、不足している介護サービスについて2点質問します。
 質問の一つ目は、今年度から始まった軽度者等生活支援サービス事業の拡大についてです。
 訪問介護は、在宅介護を支える基本となるものです。ところが改定介護保険法の下で、サービスが大幅に削られ、必要な介護が受けられない事態となっています。
 介護保険では、同居家族がいる場合、老老介護や日中独居でもサービスが制限されてしまいます。
 病院へ通うための病院の入り口までの通院介助は認められていますが、待ち時間や受診時は介護保険外です。そのため、理解力の低下した高齢者の場合でも、1人で医師の診察を受けなければなりません。さらに軽度者の場合、通院途中の介助さえ受けることができない人もいます。
 こうした中で、不足するサービスを補うために今年度から目黒区独自で軽度者等生活支援サービス事業が始まりました。ところが、制限があり支援を必要とする誰もが利用できるというものではありません。軽度者等生活支援サービスを高齢者の実態に合わせ、同居世帯などへの対象者の拡大と、通院などを含めたサービスの拡充を行うべきだと思いますがいかがでしょうか。
 二つ目は、ベッド助成についてです。
 ベッドは寝たりおきたりの多い虚弱な高齢者の日常生活を支える要です。改定介護保険法の下で、軽度者が介護ベッドの対象者が削られましたが、多くの批判の声があがるなかで対象者は内部疾患者まで拡大されました。しかし対象からはずされ、経済的にベッドを購入できず、自力でトイレに行けなくなり、とうとうオムツになった人がいます。
 こうした事態は、高齢者の尊厳も誇りも傷つけるとともに、認知症や寝たきりの状態に悪化させる危険まで含んでいます。高齢者の自立生活を維持するために、調布市では独自の介護ベッドリース助成を、中央区では低所得者に対してのリース助成を設けています。目黒区でも介護保険を受けている人もいない人もベッドを必要とする対象者に、ベッドのリース助成を行うべきだと思いますがいかがでしょうか。
 大きな2番目は、大地震から区民の命や財産を守るために、木造住宅の耐震改修を促進するための耐震改修制度の発展についてです。
 日本は地震の活動期に入ったと言われていますが、今年もすでに石川県を中心とした能登半島地震、新潟県中越沖地震など大規模な地震が発生しています。7月の中越沖地震では、阪神淡路の震災と同様に耐震補強が行なわれていない古い木造住宅の倒壊によって犠牲者が出、その多くが高齢者でした。家屋の倒壊は人命を落とす最も大きな要因で、さらに道路をふさぎ避難路の確保さえ困難にし、災害復旧活動の妨げをするものです。新潟のある被災者は「耐震改修のおかげで、倒壊するのはまぬがれ命拾いをした」と語っていました。いつ直下型の地震が来ても不思議ではない東京で、改めて耐震改修の促進と高齢者への対応が緊急課題となっています。
 東京都は今年5月の防災会議において、東京都地域防災計画(震災編)を修正し、震災による死亡者や避難者を減らす数値目標を設定し、そのための対策をかかげました。想定死亡者6500人を半減するために、住宅の耐震化率を約76%から90%に引き上げ、住宅・建築物の不燃化を進めとくに木造密集地域については、重点整備地域の不燃化率を60%にするなどというもので、今後区市町村と連携して10年間以内に実現したいとしています。国や都の今後の進め方が待たれますが、区としても独自の対策をつくることが必要です。
 私は、木造密集地域の建物倒壊や火災に注意しなければならない原町、目黒本町、祐天寺地域など見てきました。老朽住宅が密集している地域や行き止まりにある老朽木造住宅、路地裏の1人通るのがやっとの狭い道の両側には古い家屋が並んでいました。こうした状況を放置しておけば、震災時家屋の倒壊や火災によって多くの死亡者が出るのではないかと懸念されます。
 2006年目黒区は、木造住宅耐震診断の無料化と改修費の80%を上限に100万円を助成する耐震改修助成制度を創設しました。耐震診断の利用者は前年の5倍ちかい147件に増え、耐震改修も始まり区民の皆さんに歓迎されています。
 日本共産党目黒区議団は、耐震診断の無料化と耐震改修助成を要求してきましたが、いつ来ても不思議ではない直下型地震に備え、耐震改修を前進、発展させる立場から次の2点について質問します。
まず1点目です。
 危険度の高い木造密集地域の全木造家屋を対象に、一定期間を設け緊急に、行政自らが住民の実態を把握し、簡易な耐震診断を行なうべきだと思いますがいかがでしょうか。
 さらに高齢者世帯については、他の世代に比べ経済的な問題や高齢化による問題など多くの困難が予想されるので、きめ細かな相談や対応を行なうべきだと思いますがいかがでしょうか。
2点目です。
 いつ直下型地震が来ても不思議ではない中で、耐震改修が進まない大きな要因は費用負担です。この費用負担を軽減することが求められています。
 木造住宅耐震改修費用は、住宅の耐震性や老朽度、大きさによって異なります。倒壊を防ぐためには、住宅の耐震性を1.0以上にし、そのためには壁の補強や筋交いなどが必要で、平均150万円から200万円かかります。木造住宅の耐震改修助成を80%上限100万円から、150万円に引き上げ、低所得者に対しては改修費用を無料にすべきだと思いますがいかがでしょうか。
 以上でわたしの一般質問を終わります。



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