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■606号 戦争遺跡の保存と平和マップ作りを
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文化財保護
文化財保護法は、戦中戦後の混乱の中で文化財保存が軽視されて文化財が失われてしまったという痛苦の反省の下で、議員立法としてできました。
今年10月、目黒区埋蔵文化財包蔵地地図が更新されました。59カ所の包蔵地が記されていますが、近代以降の文化財は少ない上、戦争遺跡として保存する位置づけはほとんどありません。
戦跡多い目黒
先日、大河ドラマ「西郷どん」を見ていると、西郷隆盛が駒場に時々着て、鷹狩りをしていたとのこと。弟の従道が下野した隆盛を迎えるために、菅刈に西郷邸をつくったのでしょう。中目黒には徳川幕府の火薬製造所と弾薬庫もありました。目黒区にはなぜ、防衛省の関連施設が多いのか。江戸時代の鷹狩り場は戦闘訓練の場であり、明治になって陸軍や海軍の軍事基地になったと考えられます。こうした経緯で目黒区内には近現代の戦争遺跡がたくさんあります。
語り部の役割
戦後73年が経ち、戦争体験者から直接聞くことが難しくなっている中で、戦争遺跡など「もの」が、戦争を風化させない語り部の役割を果たす上で、大変重要になっています。大鳥神社の空襲で焼け焦げた傷を残す大銀杏も戦跡の一つです。
7区に戦跡マップ
23区の内少なくとも7区で、区内の戦争遺跡の保存と平和マップを作成し活用しています。一つ一つの戦争遺跡の「なぜ」を調査し解き明かすことは深い学習活動となります。
実現まで提案
目黒区でも戦争遺跡の保存と平和マップを作成し、小中学生や区民の参加で学校教育や社会教育における活用を図ってはどうか提案しました。
しかし、区長は平和マップ作りは極めて難しいと否定的でした。実に残念な姿勢です。
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