森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

543号 何でも民営化の破たん



問題が噴出

 「民でできるものは民で」と何でも民営化するやり方は、今や、問題が噴き出して、行き詰っています。

民間保育園の応募に陰り

 目黒区は、新年度、民間の認可保育園3園で180人の定員増を見込んでいましたが、民間から計画通りの応募がない上、保育士も集まらない、などの理由で、82人にとどまり計画の半分にもなりませんでした。

区立7園を廃止

民間の保育園頼みでは、深刻な待機児対策に支障をきたしています。だからこそ、区立保育園を中心にして増設すべきなのです。ところが、新年度、中目黒保育園を皮切りに、区立保育園を7園も次々に廃止し民営化する計画です。断じて許されないことです。

労基法違反も

 また、民間の認可保育園で労働基準法違反が起きているにもかかわらず、区は、労働行政は国や都がやることなどと言って、こういう事態を積極的に解決する姿勢を持っていません。サービス残業やパワハラがまかり通っているような現場では、保育の質は保てません。

学童保育では

 学童保育は、昨年度は、非常勤職員が20名不足したままスタートしました。新年度も第3次募集までしているのに3名も欠けています。非常勤が集まらない最大の理由は、低賃金だからです。その上、何年やっても正規採用になれない。保育士同様、職員が集まらないときに、学童保育クラブを民間に委託すれば、いっそう職員確保が困難な状況になることは、目に見えています。

図書館では

 図書館では、4月から八雲中央図書館以外のすべての館が業務委託されます。委託拡大にあたって事業者が雇用する職員は、正規、非正規の条件は付けません。

全面委託化


緑が丘と区民センターのカウンター業務を請け負っている会社が、4月からの全面委託にあたって出した職員募集の案内によれば、時給930円、即日勤務OK、1年契約更新などが条件です。

機能低下を来す

 こうした不安定な非正規職員では、多くの機能を発揮してきた図書館サービスの目黒水準を安定的に継続できないことは明らかです。

福祉工房でも

 障害者福祉では、下目黒福祉工房を直営から民間へ移行しようと計画していますが、いたるセンターが指定管理者になっている目黒本町福祉工房では、職員が定着せず頻繁に変わるため、職員が利用者との信頼関係をつくれず、利用者が福祉工房に行くのを嫌がってやめてしまうというのです。家族からこうした声が寄せられ、指定管理者制度による問題が噴出している状況です。

社会教育館では

 社会教育館では、正規・非正規職員が削減され、再任用の職員配置でサービス水準の維持に努めていますが、講座は半減されました。新年度から委託拡大するか指定管理に移すか検討されますが、民営化されれば、これまで通り利用者の相談や支援には対応できず、単なる「貸館」になりかねません。

経費削減優先

 結局、「民でできるものは民でやった方がサービスは向上する」という考え方そのものが行き詰っているのです。経費削減を優先しながらサービス向上を図るのは無理があります。区民の不安が福祉や教育などあらゆる分野に噴き出している民営化路線を直ちに撤回すべきです。
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待機児の割合が23区ワースト1

 3月23日付東京新聞に23区の認可保育園の申し込み状況の一覧が掲載されました。認可保育園に入れなかった人数を申し込んだ人数で割ると、目黒区の59%が最高。3位から1位になりました。世田谷が53%で2位。荒川が最低で1%12人しか待機児がいません。今すぐにでも整備できる区有地であるJR跡地を売却する区と自公民与党の責任は重大です。


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