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■516号 史上最高の黒字決算
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9月5日、定例会の初日、星見てい子議員が一般質問に立ち、青木区長に対し、集団的自衛権と核兵器禁止条約署名に対する姿勢、消費税増税への姿勢、生活保護基準引き下げと連動するくらし福祉施策・就学援助への影響への対応、特養ホームの早期建設計画、保育料の復元引下げ・国保料値上げの回避、防災上危険な白ガス管の実態調査と取替工事補助制度などについて迫りました。
43億円もの大黒字
今度の定例会は、決算議会で、緊急財政対策や財政健全化アクションプログラム、行革計画、施設見直しなど、区民に痛みを押し付ける一連の暮らし・福祉・教育予算の削減という区の財政運営のあり方が問われる議会です。本当に財政は危機的なのでしょうか。
目黒区の2012年度決算は、43億円余の黒字(実質収支)となり、11年度の39億円を上回り、史上最高の黒字額を2年連続で更新しました。また、実質収支比率も7・4%と、2年連続して史上最高を更新するかつてない異常さです。
多すぎる黒字
監査委員(4人のうち2人は自民・公明の議員)の決算審査意見書を読むと、実質収支(黒字)比率の適正範囲は3〜5%で24年度もこの範囲を2・4%上回っている。23年度に引き続き実質収支比率が増加したが、目黒区の積立基金(貯金)の状況、将来需要への備えの必要性等から見て、是認される範囲としています。
意図的な大黒字
しかし、23区の貯金の総額は2兆円を超え異常に増加する下で、23区平均に目黒区の貯金を増やすことが青木区政の自己目的になっているのです。そのスピードを加速するために、目黒区独自の財政ルールと称して、黒字の半分を基金に積み立てることを行革計画で決定したのです。
区財政は健全
6年前に財政健全化法が施行され、財政の健全性に関する4指標(財政健全化判断比率)を公表することになりました。
4つの指標とも初年度から5年間改善の一途です。
目黒区一般会計の
実質赤字比率は、△3・72、△5・51、△3・97、△6.37、△7・37。
国保、後期医療、介護保険、の3特別会計ともずっと黒字なので、
連結実質赤字比率は、△6・16、△6・31、△5.19、△7・44、△8・65。
借金返済の比率は、予定通り順調に返済していますので、
実質公債費比率は、9.3、8・0、6・3、4・4、2・3と年々小さくなっています。
将来も大丈夫
一般会計が将来負担すべき実質的な負債の比率(借金の残高など、将来財政を圧迫する可能性の度合い)である
将来負担比率は、、△22.8、△31・6、△42・0、△45・0、△51・1と全く健全であることを示す数字が毎年さらに健全の度を強めています。
財政危機はやっぱり嘘
23区には、財政調整制度があり、目黒区だけが財政破たんすることはあり得ないのです。東京都は47都道府県の中で突出して財政力があり、大型開発優先のムダ遣いをやめさせ、23区への財政の配分を増やすことこそ課題です。平和の祭典オリンピックを利用して巨大開発を推進するのは邪道です。
要求運動が大事
区民要求は渦巻いています。区議会陳情も区長要請も活発に進めることが要求実現には欠かせません。世論と運動が政治を動かす力です。
消費税の増税を安倍首相は9月から10月にかけて(10月1日とも)決断しようとしています。消費税が上がれば、くらしも経済も財政も破たんします。社会保障の財源不足を補うなどは大嘘です。大企業や大資産家優遇の減税に使われてきたことは明らかであり、反転攻勢に出て、応分の負担を求めることで、消費税に頼らなくても財源を生み出す道はあります。
保育園も特養ホームも
800人を超える保育園の待機児、1000人を超える特養ホームの待機者。一般質問で取り上げたり、陳情で出されたりしている切実な区民要求の一つ一つを大運動で本当に実現しようではありませんか。
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