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■479号 財政危機は本当か
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180億円の削減素案
目黒区は8月9日、議会運営委員会に対し、3年間で180億円削減する庁内検討の結果を報告しました。また、10日の各常任委員会に報告し質疑が行われました。
区民への公表は、8月15日付「めぐろ区報」及び区のホームページで詳細な内容を掲載します。
また、地区事務所などに180億円削減の詳細を記した文書を置き閲覧できるようにします。
バッサリ切捨て
具体的な内容を見ると、福祉・子育て・区民生活全般にわたり、これまで区民と行政が築き上げてきた施策をバッサリと切り捨てるものばかりです。
くらしサポートどこへ
紙おむつ・おむつ代支給に自己負担導入。
高齢者配食サービスへの補助の縮小。
検診も後退か
前立腺がん検診の休止。胃がん検診の対象年齢引き上げ。
公私立保育所の幼児歯科検診について年2回から1回に縮小。
社会教育は目黒の財産なのに
社会教育事業の委託と非常勤化、講座の縮小。
母子生活支援施設(氷川荘)の廃止。
JR跡地の売却は許されない
JR跡地は売却を含め検討。
箱根保養所の廃止および早期売却。
伊東、熱海の民間保養所補助も廃止。
「区民との協働はインチキ」か
各団体への補助金の一律10%以上の削減。
地区サービス事務所については、施設数を含めあり方を検討。
利用率の低い住区会議室の利用用途変更。
老朽施設は複合化など検討。
健康増進の機会の後退か
地区プールは週1回休館、開館時間の見直し。
体育館の個人開放の休止。
中小零細区内業者支援どこへ
小口零細企業資金融資の信用保証料補助の廃止。
高齢者世帯等住み替え家賃助成の新規募集を休止。
借り上げ型の高齢者福祉住宅確保を中止。
地震の学習館の廃止。
私立幼稚園協会への補助の10%削減など検討。
8月29日意見募集締め切り
目黒区は、8月23日から27日までの5日間、5地区における「区民と区長とのまちづくり懇談会」を開催し、180億円削減の内容を説明するとしています。
その上で、区民からの意見募集を8月29日に締め切ります。意見の提出は、当然月末に集中するでしょう。
区民意見を反映する姿勢なし
目黒区は、9月5日の緊急財政対策本部会議で180億円削減の内容を決定するとしています。しかし、区民意見を締め切ってから、たった1週間で区民意見の反映ができるのでしょうか。住民自治の確立どころか、「目黒区の協働はインチキ」と言われる所以です。
区民と区長のまちづくり懇談会
西部 8月23日(火) 緑が丘文化会館、6時半より8時半まで
東部 8月24日(水) 高齢者センター、6時半より8時半まで
中央 8月25日(木) 中央町社会教育館、6時半より8時半まで
北部 8月26日(金) 東山住区センターレクホール、6時半より8時半
南部 8月27日(土) 目黒本町社会教育館、3時より5時まで。
なぜ180億円削減なのかは説得力ないまま
区は、庁内検討の中で、180億円削減は、何が何でも変えない、という姿勢ですすめてきました。
「財源不足」をキャンペーンして区民犠牲の「行革」を推進するパターンは、これまでと全く同じ、古い手法の繰り返しです。違うのは規模の巨大さです。
区民生活へ大打撃
廃止58事業、休止14事業、延期23事業、縮小334事業、改善178事業、継続223事業と評価結果が出ました。
自治体の第1の役割は、住民福祉の増進です。区は、区民の生命・健康・財産への影響が大きいと判断したものは、継続を前提とし、縮小の場合は縮小幅を抑制した、としています。しかし、内容は、大違い、区民施策に大ナタ。立ち上がらなければ、このまま進められることになります。
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