森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

466号 後期医療 年金差押えやめよ



差し押さえ14件

 75歳以上が加入する後期高齢者医療制度の保険料を滞納したことを理由にして、年金などを差押えられるケースが、12月時点で、目黒区で14件もあったことが判明しました。
 1月31日に開かれた東京都広域連合議会で理事者は、共産党議員の質問に「年金を差押えられたという事例は承知していない」と答弁していました。

83歳の年金

 私は、83歳の男性から相談を受け、目黒区では年金の差押えをやっていることを知り驚きました。短期証発行をゼロにさせることができたことを大いに喜んでいたからです。まさか、差押えなどあるはずないと勝手に思っていたからでした。

2か月分の年金13万円

 国民年金が通帳に振り込まれたのは12月15日で、年金額は13万円でした。目黒区は、その日のうちに13万円を差押えたのです。
 50年間続けてきた商売の売り上げが不況で落ち込み、後期医療制度になってから一度も保険料が払えず、20万円余りを滞納しました。収入は、年金を含めて180万円でした。

差押解除を要求

 83歳の相談者と私は、区の窓口で差押の解除を要求しました。75歳以上の高齢者の生活費を差押えることなど許されていいはずはありません。
 私は、差し押さえた14件全てを全額解除すべきだと要求しました。

区の言いわけ

 区の担当は、「財産を差し押さえるまでに、(郵便や電話などで)何度も催促や督促し、自宅も訪問している。それでも会えなかったり、あえても納付に応じてくれなかったりした人を対象にしている。金額や滞納期間などの基準はないが、時効となる2年以内に実施している」としています。実際、83歳の相談者の場合、自宅に3回訪ね手紙を投函し、一度電話で家族に伝言を頼んだとしています。

本当に悪質か

 区は「差し押さえるのは資産があって払えるのに払わない悪質な人だ」とも言います。所得はわずか180万円、しかも83歳という高齢者から、悪質だとして、生きる糧を奪う年金差押えは許されないことです。

広域連合は調査を

私は広域連合議員として、東京都連合に対して、他の自治体でも差押はあるのではないか、調査すべきだと要望しました。広域連合の理事者は検討するとしています。

差別医療の廃止を

1月31日の広域連合議会は、2年任期の最後の定例会でした。私は、お金がないために医療が受けられず、命を落とす深刻な事態が生れていることを告発し、民主党政権がすすめる「制度改革」は、後期医療の廃止を先送りした上に、年齢による差別を残し、負担増を強いる制度に改悪しようとしていると批判しました。
 また、「差別も負担増もない、公費による医療制度に改革することが求められている」ことを強調しました。

2年任期の最後の議会を終え

 目黒区議会は、後期医療制度早期廃止の意見書を国に提出した23区で唯一の区でした。また、23区選出議員17人のほとんどが議長あて職という中で、日本共産党の私を選挙(19対16)で広域議会に送りだしました。
 2月2日、議会運営委員会の報告をこんな言葉で締めくくりました。「いささか途中で、はしごを取られた感じはしますが(民主党の公約違反のこと)、後期医療を廃止せよ、保険料値上げはやめよ、という立場を貫き通すことができました。」


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