森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

445号 孤独死ゼロをめざせ



見守りめぐねっと

 今年1月から目黒区高齢者見守りネットワーク(愛称:見守りめぐねっと)がスタートしました。
 見守る人と見守られる人を特定せず、地域の住民や事業者が、日常の生活や仕事の中で高齢者のちょっと気がかりなことに気づいた時に、区内5か所の包括支援センターへ連絡することで、高齢者を緩やかにも守っていくものです。

11団体4機関100事業者

 町会連合会や民生児童委員協議会など11の協力団体、警察署、消防署など4つの協力機関のほか、新聞販売店、牛乳販売店、郵便局など12業種100事業者が参加しています。
 新年度は、159万円が予算化され、PR活動などを展開します。また、地域包括支援センターは、4月から土曜日も開設し相談支援体制の充実を図るとともに「見守りめぐねっと」で発見された要援護高齢者への対応体制も整備します。

見守りボランティア

 高齢者を地域のボランティアが定期的に訪問又は戸外からのさりげない見守りをすることで、高齢者の地域での孤立を防止します。今年1月から西部地区でモデル実施し、その後全区へ広げます。現在53人のボランティアが区に登録し、20世帯22人の高齢者を20人のボランティアが見守っています。

提案から3年

 3年前に、見守りネットワークづくりについて、一般質問で提案しました。一人暮らし高齢者の孤独死問題などが社会問題になりつつある時でした。
 昨年3月、東山1丁目で餓死とみられる白骨化した遺体が発見されました。私たちの周りで痛ましい孤独死が増加しているのに、正確な実態は把握されていないのです。

>緊急通報・センサーシステム強化

一人暮らし高齢者対策は後退

 一人暮らし高齢者等への助成が年々後退させられてきた問題を3月予算特別委員会で取り上げました。2004年と2008年を比較すると、ほとんどの施策が後退しています。
 一人暮らし高齢者登録数は7873人から6283人に減り続けているのはどうしてなのか質問すると、高齢福祉課長は、登録するメリットがなくなっているからだと答えました。予算を削減して一人暮らし高齢者の暮らしの安心を後退させてきたのは目黒区です。非課税一人ぐらし高齢者の福祉電話代助成を廃止したため電話をとりはずした高齢者が出ました。生活保護の高齢者世帯のうち電話がない世帯は70世帯もあります。

安否確認ができない

 高齢者福祉電話の設置台数は、212台から145台に減少。さわやかコールは、354人から283人に減少。緊急通報・非常通報システムは、185台から171台に減少。火災自動通報は、20世帯から15世帯へと減少しました。安否確認が後退しています。

人感知センサー

 孤独死を防止するためには、周りから高齢者を見守り異変を感じたら通報する方法とともに、一人ぐらし高齢者が自ら又は自動でSОSを発信するシステムが必要です。
 高齢者福祉住宅の場合、玄関やトイレ付近の天井に設置したセンサーや風呂場を含むナースコールシステムが100%完備されました。これを一人暮らし高齢者全体に広げる提案を3年前に質問した時には、区は研究すると答弁しましたが、3月予算委員会では、検討すると前向きな姿勢が示されました。

孤独死は年数十人

 昨年、全庁的に孤独死の数を調査し年平均10人という数字を発表しました。しかし、警視庁鑑識の検視数は毎年増え続け400人前後と推定されるので、100人近いのではないでしょうか。
 住区センターや社教館の使用料値上げ案は、高齢者の居場所づくりに貢献しているサークル運営を困難にします。高齢者を家に閉じ込めておいての見守りネットワークであってはなりません。


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