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■399号 非正規雇用と成果主義にノー
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『蟹工船』が若い労働者を中心にブームを呼んでいる中、厚生労働省は22日、2008年版労働経済白書を発表しました。
働く意欲を
バブル崩壊後、企業が相次いで導入した業績・成果主義的な賃金制度は正社員の働く意欲を低下させている―
仕事の満足度
また、パートや派遣といった非正規雇用の増加については、労働者の仕事に対する満足度を低下させるなど問題が多い―と指摘しています。
長期雇用を
多くの日本企業が実施してきた人事政策としての成果主義や非正規雇用の増加に対して、「白書」は疑問を投げかけ、今後は、長期雇用を再評価して計画的な人材育成を行うことを揚げています。
労働者を大切に
「労働者を大切にする経営に立ち戻るべきだ」と東京新聞は社説で書きました。
正規職員化を
行き過ぎた労働法の規制緩和を見直すこと。パートと正社員との均衡待遇や日雇い派遣の原則禁止に続き、契約社員などの有期雇用にも歯止めをかける、中小企業に配慮しつつ「雇用の安定」=正規職員化を推進することが何より大事です。
目黒区行政も
目黒区は、この10年に約500人の職員削減を行ってきました。そして、今後も10年間に500人を削減しようとしています。
内訳は、外部委託や指定管理者制度の活用で200人。再任用職員や非常勤職員等の活用で200人。組織の簡素化や執行体制の見直しで100人。
人事政策を見直せ
また、人事考課制度を給与上の処遇に反映させる「成績主義」を今年度から推進しています。これらはまさにいま、見直しを迫られていることばかりです。
すでに、保育園の民営化など福祉を後退させて強行するなど、メンタルケアを中心に30人もの休職者を生み出している目黒区の雇用のあり方について、住民福祉の増進、「働きがいあってこそ」という原点に立ちかえった人事政策の転換が根本から求められています。
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