森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

386号 介護でためこみ10億円



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介護基金ためこみ10億円に

「介護難民」つくる

 介護保険法が改定されてから2年がすぎましたが、高齢者にとって「介護とりあげ」や負担増となり、必要な公的介護が受けにくくなっています。
 「介護難民」といわれる事態を生み出すほど困っている区民が多いのに、一方では、介護サービスの実績が上がらず、予算が使われないで余っている実態が明らかになりました。法改悪による「介護抑制」で区民が困っているときに、区の独自施策で必要な介護が受けられるようにするのは自治体の責務です。

ひどい給付抑制

 「介護予防へ移行したことによって、亡くなった方がでたといっても言い過ぎではない」といわれる介護現場。
 家族がいるからと家事援助サービスから排除された方がたくさんでました。朝早くから夜遅くまで働いている息子さんと2人暮しの90代のお年寄りのところを訪ねると、オムツもビッショリで重く垂れ下がった姿で食事の支度をしていた…これが区長の言う「尊厳を守っている」と言える状況かと予算委員会の最終日に青木区長に迫りました。

余る「不用額」

 目黒区の介護給付費は、法改悪後、当初予算を多額に余らせています。「不用額」として処理されますが、「必要額」なのに給付抑制で余らせているのです。執行率が改悪前の97%から91%に一気に下がった2006年度は11億円、2007年度は17億円も残しました。

空しい「介護予防」

 鳴り物入りで始まった「介護予防」事業は、2006年度は予算が9億円でしたが使ったのは3億円、2007年度は予算13億円で使ったのは6億円でした。
 予算に対して実績が上がらない。介護保険会計は「大幅黒字」です。

高い介護保険料

 介護保険法改悪の2006年度から3年間(第3期事業計画期間)の介護保険料は、23区でもトップクラスの高い保険料となりました。保険料は給付費の総額に左右されます、給付抑制を甘く見て過大な給付費を見込んだためでした。
 その上、増税や物価高による家計の悪化で、給付費の実績がますます上がらないために予算が余ってしまったのです。

介護基金10億円

 そこで、余った分を、基金(介護給付費等準備基金)に積み増し、そのためこみ基金は、新年度末には、10億円を超える見込みです。すでに、こうした状況を区は予測できたわけですから、介護保険料引下げの検討をしたのかと質しました。

検討していない

 これに対し、「検討してない。3年ごとの改定の時期以外には余程の理由がないと変更することはない」と区は答えました。
 区民のくらしを支援しようという姿勢がまったく感じられません。改定時期でなくても、自治体によっては保険料を引き下げたところもあるのです。

値下げの検討を

 この10億円の基金を活用して保険料の値上げをしないよう検討すべきだと質すと、区は、第4期の介護保険事業計画の検討にあわせて、保険料抑制のために基金を活用すると答えました。




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