森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

374号 高齢者医療改悪の4月実施中止を



後期高齢者医療制度

 昨年の国会で「高齢者に応分の負担を」といって医療改悪を強行したことへの反省は、与党には、まったく見られません。世論を恐れ「一部凍結」ということになりましたが、マスメディアからは「総選挙対策」という批判が上がっています。

世論と運動で

 75歳以上の高齢者の9割が負担増で保険料は年金天引き。しかも2年ごとに値上げです。
 保険料が天引きされるのは全国で1300万人。これに対し、保険料が「凍結」される対象は200万人とほんのわずかです。
 75歳以上の人には医療費をかけない差別的な医療改悪を一時的な「凍結」だけで終わらすわけにはいきません。制度の欠陥が明らかになった以上、中止・撤回しかありません。
 そのために世論と運動を引き続き盛り上げていきましょう。

目黒からも

 ということで、12月21日に4月実施の中止を求める署名を国会に提出し、笠井亮衆議院議員と懇談する計画を立てました。行動すれば道は開ける時代になってきています。署名にぜひご協力ください。

入院費がない

 12月12日、私のところに突然相談の電話がありました。区内の病院に入院して手術を受けたけれども費用を払うお金がないので困っているというのです。
 すぐに、生活福祉課に入院費だけでも医療扶助を何とかできないか掛け合いました。この相談者は、以前、生活保護を受けていましたが、年金額が基準を上回り生活保護を打ち切られたのでした。しかも、老齢加算の打ち切りによる基準ダウンでさらに生活保護の受給が難しくなっていました。
 このような、生活保護水準ぎりぎりの人は本当に厳しいくらしを余儀なくされています。
 せめて、病気になったときに安心して医療を受けられる医療制度こそ政治の基本です。

旧沢内村

 共産党区議団は、10月に老人医療費の無料化を全国で初めて実施した秋田県旧沢内村(現在旧湯田町と合併して西和賀町)に視察しました。
 ちょうどNHK「その時歴史は動いた」で医療費の無料化が取り上げられた直後の訪問でした。この番組でNHKは、乳幼児医療費の無料化だけに絞りました。後期高齢者の医療改悪を強行しようとしていた時だけに意図的なものがあったようです。これには、沢内村の関係者は大いに憤っていました。

全国に広がる

 東京都議会の沢内村視察を契機に東京都の老人医療の無料化が実現し、全国に広がったのをうけて、国は1973年に国の制度として老人医療費を無料にしたのでした。

生命尊重こそ

 沢内村は、2年前の合併まで45年間無料を続けました。今も65歳以上の自己負担の上限は外来月1500円、入院が月5000円。住民税非課税世帯は自己負担なしなど低く抑えています。
 無料化は医療や国保財政の改善にも大きな効果をあげました。早期発見早期治療と予防活動の徹底によるものでした。沢内村の一人当たりの老人医療費は全国平均の半分以下になっていました。国が1983年に法改悪で再び有料化したときに、沢内村の住民の無料化継続の陳情が全会一致で採択され住民自らが生命尊重の精神を守り抜きました。

安心の医療に

 先の入院費が払えないという相談者の不安を考えるとき、自治体独自に医療費無料化を政策的に実行する可能性はあるし、カナダ、フランス、イギリスなどでは医療費は無料なのだから日本でもと思うのです。


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