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■369号 高額な保険料に批判
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広域連合の条例案 |
10万2900円
後期高齢者医療の平均保険料が、東京は10万2900円になることが、広域連合の条例案によって明らかになりました。この案が11月20日に開催される連合議会で審議されます。
政府は、平均保険料を7万4400円と説明していましたが、これに比べて東京は3万円近く高くなります。
2年毎引上げ
保険料は、2年ごとに改定されます。「後期高齢者」の人口や医療給付費の増加に応じて保険料が値上げされる仕組みになっています。
高齢医療の負担増に批判が広がるなかで、自民公明の与党は負担増の一部を凍結することを合意しました。
解決にならず
新制度導入にあわせてはじめる七十歳か74歳の窓口負担増(1割から2割へ倍化)を1年延期。75歳以上の「被扶養者」が新制度でこれまでの0円からまるまる負担を迫られる保険料を半年凍結、後の半年は保険料を1割にするというものです。これでは、時期が過ぎれば、大幅な負担増です。一時しのぎで解決にはなりません。
年金から天引
高い保険料は、介護保険料のように情け容赦なく天引きされます。年額18万円以上の年金のひとは7割を占めています。3割の高齢者はこれより低い年金額か無年金かということになります。
これにあわせて65歳から74歳の国保料も「年金天引き」に変わります。
差別的医療
75歳以上の高齢者は、74歳以下の人と別建ての診療報酬が適用され、「包括払い(定額制)」にして保険が使える医療に上限をつけようとしています。
24000人
来年4月からは、目黒区の75歳以上の人口24000人は、後期高齢者医療保険に強制加入させられます。
これまで政管健保や健保組合、土建国保などの国保組合に入っていた人4000人も後期高齢者医療保険に移行となります。
1割3割負担
昨年10月、6000人の高齢者医療費窓口負担が3割となりました。
先日、区議団は岩手県旧沢内村を視察してきました。1960年から老人医療費を無料化したことで有名な村です。都議団が沢内村を視察し、1969年からの東京都の老人医療費が無料化になりました。その後、国は老人医療費を無料化しましたが、1983年再び有料化しました。
医療費無料の理念
先日、NHKの『その時歴史は動いた』で沢内村「自分たちで命を守った村」が放映されました。この中で取り上げたのは乳幼児医療費無料化だけで、肝心な老人医療費無料化は意図的に触れませんでした。政府が高齢者医療制度を大改悪しているときにさしさわりがあったのです。
命を守る政治
日本の医療費自己負担は国際的に異常に高く、アメリカのひどさに近づいています。「シッコ」という映画が告発しました。カナダもフランスもイギリスも医療費はだれもが当然のように無料です。目黒区では、みんなの運動によって、やっと10月から中3まで無料になったばかりです。生命が本当に大切にされる政治を実現したいものです。
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