森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

342号 不安だらけの廃プラ焼却



 目黒区は、「一般廃棄物処理基本計画素案」の説明会を5地区それぞれで開催するとともに、都市環境委員会には、「廃プラスティックの再資源化に向けて」の報告を行いました。

廃プラを燃やす

 国と大企業による大量生産・大量消費路線のもとで廃プラスティックが増え続けている中で、廃プラ焼却の「サーマルリサイクル」事業を、2008年10月から本格的に実施する予定です。
 区は、サーマルリサイクルに踏み出すに当たって、これまで以上にリデュース、リユース、リサイクルの3Rを徹底するとしていますが、再利用資源として分別するのは、ペットボトル(2008年10月全区)と白色トレイ、その他のプラスティック製容器包装(2007年度はモデル事業)に限定し、容器包装以外のプラスティック製品は、その他プラの分別回収モデル事業の結果を踏まえ、対応について検討すると消極的です。

ダイオキシンがでる

 廃プラを燃やすサーマルリサイクルについて、専門家は「プラスチック製品は添加剤という化学物質など多種類の物質で構成され、高温で燃やすことでダイオキシンより発がん性・毒性の強い物質が数100万種類も生成される。未解明のものもあり危険だ」と指摘しています。

操業協定を守れなくなる

 2008年度の目黒区での本格実施に向けて、目黒区は、目黒清掃工場の周辺住民との操業協定(廃プラの混入率は5%を超えない、上限16万トンを超えない)の見直しを運営協議会で提案し検討しているところです。
 今回の一般廃棄物処理基本計画素案についても、サーマルリサイクルが前提になっている肝心の点はまったく変更がありません。
 住民の生命を脅かすサーマルリサイクルより、製造から廃棄の段階まで責任を持たせる「拡大生産者責任の徹底」こそ急ぐべきです。
 そして、自治体、住民が力をあわせて分別収集の徹底、リサイクルの促進のために協力し合う関係を築いていくことです。廃プラの焼却は、ごみ問題、環境問題に大きな禍根を残しかねない問題でありきっぱりとやめるべきです。

家庭ごみ有料化を検討

 ゴミの有料化は、減量効果は当初だけで、実際有料化された自治体の例を見ても増加している。また、ごみの有料化は、不法投棄が増える結果を招くことが報告されています。
 ごみを削減しようという住民意識を高めるためには、住民がごみになるものを買わない、使わない、出さない、分別を徹底するなど、自治体への協力が不可欠です。

検討の方針撤回を

 家庭ゴミは有料化するのではなく、ゴミの多分別化と拡大生産者責任でゴミ減量化への徹底を図る、生産者にごみ処理費用を負担させることが、ごみを減量させる上で有効です。
 目黒区は、いっそうのごみ減量化・リサイクルの議論をすすめ、これまでどおり、無料回収を継続すべきです。自治体の判断で有料化しないと決定できるのですから「家庭系ゴミ有料化の検討」の方針をきっぱり撤回すべきです。


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