森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

321号 区民の声聞かず、くらしへの対応なし



 20日からは決算特別委員会が行われます。
2005年度は、小泉構造改革の影響が、くらしや営業、区政に色濃く弊害となって噴出しはじめた年でした。
 また、青木区長が編成した初めての予算であり、「信頼と改革の区政」をすすめる初年度でした。ところが・・・・

くらしの視点がない

 貧困と格差が拡大するもとで、高まる区民のくらしの声を聞こうとしませんでした。実態をつかむ努力をしなかったために、「くらしへの対応」という重要な視点を失ってしまったともいえます。
 税制の改定、介護保険法の改定、障害者自立支援法などの影響を予測し、くらしを守る対応策を検討する姿勢がなかったため、対応の遅れや不十分さが、他の自治体と比べても際立っています。

他区と大違い

 税制改定の影響から区民の暮らしを守ることを予算編成の柱に据えた他区の姿勢とは大違いでした。また、
 介護保険法の改定や障害者自立支援法などの影響から、介護や障害者福祉の負担軽減を次々に公表した他区の姿勢とも大違いです。
 さらに、補正予算を組むときに出てきた住民税の増収分を区民のくらしの緊急支援策として活用するチャンスさえ見逃してしまいました。とりわけ、子どもの医療費助成については、周辺区に遅れをとり孤立状態になっています。

民営化の弊害

 「小さな政府」論による「官から民へ」の流れは、世界的視野で見れば、すでに破綻しています。そもそも日本の公務員数は、諸外国よりはるかに少ないのです。
 ところが、目黒区は、国が押し付ける「職員削減計画」をはるかに上回る計画を作り、中学校の統廃合、図書館業務の民間委託、学校給食の民間委託の拡大、さらには、保育園の民営化計画を推進しています。
 このような状況のもとで現場には多くの問題が生じ、区民の利益は大きく後退しました。
 そもそも、実施計画・行革プラン・財政計画の見直しをしなかったため、何ひとつ青木色というものが出せないどころか、前区政の継承ばかりが目立ちました。

前区政の継承ばかり

 とりわけ、再開発の拡大による財政投入額は増加し、都市計画道路を含めた都市計画関連事業の推進のために不足する財源を、くらし・福祉を「削減」し「負担増」を押し付ける区民犠牲の「行革」で穴埋めするという財政運営の基本的な姿は前区政の継承そのものでした。
 加えて、基金不足など財政が危機的状況にあるといいながら、区道路線の電柱地中化計画や、中学校統廃合の強行で動き出した補助26号線計画と学芸大学の周辺整備計画、将来の財政負担の予測さえあいまいなまま大橋再開発と大橋地区周辺整備計画を推進しました。
 このような財政運営の基本的な姿を根本から転換しなければ、財政再建の展望はもてません。

都のいいなり

 主要5課題の都区協議は、またしても都の言いなりとなり、自治権拡充とは程遠い結果となった。青木区長は、区民とともに財源確保の取り組みを進めるのでなく、区長会代表に交渉を委ねるという無責任な姿勢をとりながら、住民税の10%フラット化で区財政はたいへんだと強調し、へこんだ分を、区民犠牲の民営化による人件費削減などで乗り切ろうとしています。

区政は何も変わらない

 区政は変わったのか。前区政の最大の特徴は、財政危機にありながら再開発や庁舎など大型ハコモノ建設を推進する無謀さと巨額な金が動く中での企業との癒着関係でした。
 2005年度は「信頼と改革の区政」の元年と言いながら、要中の要である真相究明はこの年も棚上げしたまま。

区民要求に背を向け

 「区民要望等をふまえて諸施策の推進を図る」と言いながら、区民要求に基づく区政運営に背を向け続けました。
 前回の実施計画改定では、圧倒的な反対の声を無視して、「保育園の民間委託」が掲げられました。さらに、「保育園の民間委託」をなし崩し的に「指定管理者制度」に移行させるやり方は、ご都合主義で、不透明そのものでした。「行革プランに掲げている」を繰り返しますが、区が一方的に掲げただけです。協議会で保護者が要請した資料を後手後手に作成している状況を見れば、まともな検討もせず民営化の結論を出したことはあきらかです。91%に及ぶ第2田道保育園の保護者も区民もまったく「納得していない」のにスケジュールどおり進める姿勢は、「区民が主役」を公約に掲げたことに真っ向から反するものです。





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