森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

313号 みどり豊かな人間のまちの景観を



目黒区景観計画の策定へ

 目黒区は、7月5日、「目黒区都市計画審議会」へ、今後の目黒区における良好な景観形成のあり方について諮問しました。2007年度を目途に『都市景観形成方針』を改訂するとともに、「景観法」に基づく『景観計画』を策定し、良好な景観形成へ向けた取り組みを進めます。

景観行政団体に

 景観法は、「良好な景観は国民共通の資産として、整備・保全しなければならない」とし、全会一致で成立、2004年12月に施行されました。景観法を活用するため、自治体が「景観行政団体」となり景観計画を策定します。景観計画では、建物のデザインや色、形態に独自の制限を設ける規制措置も講ずることができるようになりました。

高さを制限する景観条例の制定を

 都市部の景観条例は、建築物の高さ制限が大きな流れになり、開発優先の建築基準法などは時代にそぐわなくなってきました。都心部では、国会議事堂の景観を保全する高さ制限などの規制が実施されました。また、松坂屋が銀座店周辺で計画している再開発高層ビル(最高で190m)に、地元が「景観を損なう」と反発している中、56mを上限とした「銀座ルール」の厳格化が、10月の中央区議会で条例化されようとしています。
 国立市では、住民が「大学通り」に建設された14階建てマンション(高さ44メートル)について、市条例の高さ制限20mを超える部分の撤去を求めました。住民側が敗訴したものの一審で「景観利益」を認める判決が出ました。

「みかんの丘」守った真鶴の景観まちづくり条例

 真鶴町は、「みかんの丘」で有名な起伏に富む斜面地と青い海が映える美しい景観を守ろうと、全国でも先駆的な「まちづくり条例」を制定したことで有名です。2005年1月には景観法にもとづく「景観行政団体」の全国第1号となりました。町に「まちづくり条例」をつくるきっかけとなったのは、1987年の「リゾート法」制定後に襲ったリゾートマンション建設ラッシュでした。
 町は、指導に従わなければ給水をストップする「給水規制条例」をつくって対抗しましたが、規制だけでは限界があり、積極的に景観を守ろうと、1年がかりで町民の3分の1が意見を出すなど町民参加でつくりあげたのが、真鶴のまちづくり条例でした。 
 1994年1月に施行された条例は、景観地には建ぺい率50%、容積率100%、建物の高さは10mというきびしい「土地利用規制基準」を設定。さらに、建物を建てる際、「美の原則」を取り入れるよう求める先進性が、全国的な話題を集め、条例制定から10年余、1件のマンションも建設されていません。

世田谷区では崖の緑の景観守るため

 世田谷区では2004年3月、世田谷区国分寺崖線保全整備条例が公布。国分寺崖線(がいせん)とは約30kmに及ぶ多摩川の河岸段丘のひとつで、わき水の豊かな自然環境をつくり、わき水を使ってのワサビ田もある都内でも最大級の都市緑地帯です。斜面地をマンション建設業者に狙われ、「山肌が痛々しく削られている。条例などで規制できないのか」の声が広がり、条例ができました。



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