森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

306号 街づくり条例の考え方に批判集中



5月30日、東山住区センターにおいて「(仮称)街づくり条例」の基本的考え方説明会が開催されました。

区議団の要望で

 この説明会は、日本共産党区議団の意見・要望が実ったものです。「街づくり条例の制定に向けたこれまでの住民参加の状況は、都市計画マスタープランの制定過程ですでに行ったからとして、説明会も開催されず、きわめて不十分なままである。住民参加の手続きもとられないまま3月定例会へ条例提案をするのは拙速であり、提案を行うべきではない」と主張するとともに、わたしは、都市計画審議会の中でも、粘り強くそのことを訴えてきました。

十分な住民参加を

 説明会では、1年間条例制定時期を延期し、今年度中の制定(2007年3月)、2007年度施行(4月)というスケジュールが示されました。
 3月、目黒区都市計画審議会の答申「(仮称)街づくり条例のあり方について」わが党は、反対の意見を表明しましたが、説明会参加者の発言の多くは、区の基本的考え方に批判的な意見でした。

開発の提案にも

 すでに、全国数十の自治体がまちづくり条例を制定しています。目黒区が現時点で考えている街づくり条例の特徴は、自主条例的な性格をもっていますが、都市計画法の改定によって創設された提案制度や地区計画の「手続き」を盛込んだ条例であるという点では、委任条例に近い「手続き」条例であるといえます。
 都市計画法の改定や都市再生特別措置法によって創設された提案制度の落とし穴は、大崎駅西口再開発に見られるように、民間活力を最大限に引き出して都市再生事業を推進する提案にもなり、実質的にはディベロッパーが住民を誘導ないしはあからさまに主導して再開発の提案に利用する危険性があることです。

開発には従えか

 目黒区の都市計画マスタープランは、「子どもの元気がみえるまち」を将来都市像とする一方で、地域住民にとって必ずしも利害関係が一致せず、多数の賛同をえているとはいえない再開発や都市計画道路の計画も多く含まれています。街づくり条例は、都市計画マスタープラン推進のために、区が提案したものに対し住民が協力しなければならないとしています。

住環境を守りたい

 30日の説明会では、「開発から住環境を守るのが願いだ」「区民憲章、基本計画、都市計画マスタープランとも「まち」とひらがな表記であり、漢字の「街」づくり条例のイメージは、緑や爽やかな風は見えず、都市型再開発のような区の意向を感じる。東山公務員宿舎建替え問題では、用途地域見直しに関る署名を集め絶対高さ規制を要望したが、何人署名しても、地権者(関東財務局)の意見が反映されていないからダメ、という区の説明だった。

新宿では超高層を規制

 大橋再開発で、区は容積率アップを住民に説明もしないであっという間にやってしまった。これで十分に住民の意見が反映されるようになっていくのか。」「いつまで区民を建築紛争に悩まさせるのか。新宿区長は、(商業地域など住居系以外にも)絶対高さ規制を導入し(超高層ビルの規制にのりだし)た。大橋では超高層が2棟建ち、青葉台3丁目の超高層ビルが建ったら区の恥だ。」という厳しい意見が相次ぎました。

高さの規制は別ではない

 これに対し区の課長が、「超高層を規制する内容については、街づくり条例とは別なものを検討していきたい。」と答弁したのに対して、「別のものをというが、3月4日(青葉台3丁目超高層ビルに関る)陳情審査があった。区は、絶対高さ制限は考えていない、という答弁だ。今日は、街づくり条例の説明会で、高さの話は別というが、高いものが建つ時に、それに対して周辺がこういう街にしようというときに、(区が)関係ないというのはおかしい。行政全体の問題として考え(直して)早急にまとめてほしい。」「大きなものは別というが、これこそ街づくりじゃないのか。小さなことだけやりましょというのは納得いかない。(超高層などこそ地域住民が)一番困っていることだ。別にやるというが何をやるのだ」とさらに追及は厳しさを増しました。

住民要求とかみ合わない

 区は、「どうするとは言えないが、今日は身近な問題がテーマだ。」と住民の目線や要求とは全くかみ合わない考え方が浮き立つばかりでした。
 


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