１２月１日の生活福祉委員会に、介護保険事業計画改定に向けた６５歳以上の介護保険料の改定(素案)が報告されました。
高齢者は年６％増加
６５歳以上の高齢者の数は、制度開始の２０００年度４２１１７人から２００５年度４５３８５人に、２００８年度には４７４３７人に増加すると見込んでいます。
要介護者は年１３％増加
そのうちの要介護等認定者数は、２０００年度４９７９人、２００５年度８０２６人、２００８年度には、現行のままに推移した場合は９２４４人ですが、介護予防の効果が反映した後は８８３７人に抑えられると見込んでいます。
第３期の介護給付費は４０４億円
６５歳以上の保険料計算のもととなる介護給付費等の推移は、第１期（２０００〜２００２年度）２５１億円、第２期（２００３〜２００５年度）３３８億円となっており、第３期（２００６〜２００８年度）は４０４億円を見込んでいます。
国の負担分が少ない
高齢者が利用した介護サービスにかかる介護給付費等は、保険料(５０％)と国・都・区の公費(５０％)でまかなうことになっています。そのうち保険料については、６５歳以上の第１号被保険者と４０歳〜６５歳未満の第２号被保険者が、それぞれ１９％、３１％の割合で負担することになります。 ２００６年４月改定される介護保険料は、この１９％と国の調整交付金が４％から５％に減る分１％を、６５歳以上の保険者が負担するとして計算します。
低所得者対策はあっても高すぎる
第１期の保険料は、基準月額３１５０円で５段階設定でした。現在の保険料は、基準月額３５２０円で６段階設定としていますが、第３期については、保険料の大幅アップが見込まれるため、保険料の段階を細かく９段階で設定し、基準月額を４３００円とします。
年金増税の影響と保険料値上げがあわさって２倍になる人も
２００５年１月からの年金増税で非課税から課税になった人は４３００人に上ります。これらの人のうち、介護保険料が第２段階（２６４０円）から２倍近い額の新第５段階（５１６０円）になる人は、３５００人に及びます。２年間だけ激変緩和措置を行うにしても、あまりに高い保険料になります。
各段階の保険料月額
（改定素案）によれば、
第１段階 （生活保護等） は、２１５０円（基準額の半分）
新第２段階（年金のみ８０万以下等） は、２５８０円（基準額の６割）
新第３段階（住民税世帯非課税で第２以外）は、３０１０円（基準額の７割）
新第４段階（住民税本人非課税） は、４３００円 （基準額）
新第５段階（合計所得金額２００万円未満）は、５１６０円（基準額の２割増）
新第６段階（同２００〜４００万円未満） は、６０２０円（基準額の４割増）
新第７段階（同４００〜６００万円未満） は、６８８０円（基準額の６割増）
新第８段階（同６００〜８００万円未満） は、７７４０円（基準額の８割増）
新第９段階（同８００〜１０００万円未満）は、８６００円（基準額の２倍）
としています。
生活実態のきびしさを声に
１２月１５日まで素案について意見を募集し改定案を決定します。１月に再度意見募集したのち、３月区議会にて最終決定となります。
