森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
モリモリ区政報告 地域の話題 活動と実績 区政資料室 プロフィール 私の趣味
開発優先からくらしをささえる清潔な区政へ top back

森美彦のモリモリ区政報告

252号 2005年度予算案への反対討論



3月31日、区議会本会議で石川議員が2005年度予算案への反対討論を行いました。要旨は次のとおりです。

真相究明、透明性向上とは程遠く

青木区長は、区長選で「大規模開発に絡む黒い噂、怪文書が飛び交い、前区長の自殺の翌日には契約課長の逮捕という前代未聞の区政を私は見逃すことはできない」と訴え当選したにもかかわらず、一連の疑惑を収賄事件だけに矮小化し、真相究明には背を向け続けてきた。その制約のもと「区政の透明性向上検討委員会」が設置され、「中間のまとめ」が発表された。前区長の自殺と収賄事件の関連には触れていないが「今回の検証結果は、問題のすべてではない…第一歩に過ぎない」と指摘した。現状は、真相究明、透明性向上とは程遠く「信頼と改革」の区政とはとても言えない。

生活者の視点というが

大企業が史上最高の儲けを上げている一方で、所得は4年連続の減少、4・7%と高い失業率、不安定雇用の増大、生活保護世帯の増加、中小企業の厳しい景況が続いている。
こういう中で政府は、1月からの年金者控除の縮小と老年者控除廃止をはじめとする新たな増税と社会保障改悪をすすめ、低所得者や高齢者などに負担を集中させている。
区長は、この弱い者いじめの大増税を公平性から当然とした。学童保育の有料化や国保料値上げを行った上、「区の福祉予算は増えている」と自慢し(生活保護の増加などで当然増なだけ)、生業資金貸付の廃止、福祉タクシー券・自動車燃料費助成の削減、高齢者福祉電話代補助の削減など弱者に最も冷たい区政となっている。

財政運営は

薬師寺区政の開発優先の実施計画を見直すことなく行革プランに基づき区民施策の切捨てと負担増をすすめている。5年間で191億円の財源を確保する取組みも1年目から崩れ、区民いじめ行革そのものが限界にきている。さらに、「三位一体改革」や「都区財調協議」の関連で、「先行き不透明な予算編成」であると言いながら、学芸大学駅周辺整備や電線類の地中化など総事業費も不明なまま、後年度に重い負担となる事業に着手するなど全く無責任である。また、都による「都市再生」の名での再開発優先の膨大な浪費を容認していたのでは、都区協議で区民生活を守る財源を確保することに期待はできない。
区立施設の設置目的や役割を明確にしてこなかった、直営に戻すことがまともに検討されなかった、選定方法と基準が不明確、区立施設は民間の模範となるとしながらその基準や保障が明らかでない、選定委員会を設置せず曖昧な理由で「公募」と「継続」が決められ、住民サービスに大きな影響があるのに住民説明が行われていないなどは問題だ。
指定管理者導入に向けて、住民サービス向上より経費の削減が優先され、介護保険施設や障害者福祉施設の運営費が削減された。民営化や規制緩和など構造改革の流れに無批判にのるのではなく、区独自の基準を持つべきだ。第2田道保育園保護者に対し指定管理者導入が決定したかのような文書が配布されたが、議会審議を軽視し、保護者に混乱を与えたことは問題だ。
だれでも参加できていた区政懇談会を、青木区長は、町会役員など一部の区民に限定した。保育園民営化や学童保育有料化に反対する多くの声に対し、区長は「意見の数の多さが問題ではない。総合的に判断して決める」と切り捨てた。住民代表である議会の声を聞くことが住民参加の道だ言うが、地方分権の時代にあって、薬師寺前区政時代よりも大きく後退した姿勢だ。

憲法と平和

改憲の動きに所信表明で一言も触れず「憲法論議は国会で」と避けたが、憲法を守るべき自治体の長としても問題だ。イラクへの自衛隊派兵を評価する発言をしたが、世界の平和の世論に背を向けるものだ。平和都市宣言区としての役割を果たしていない。

保育園の園舎使用

「保育園の保護者に園舎を使用させないのは、子育て支援の立場からどうか」という質問に「選挙支援的活動を行ったから(貸さなくなった)」という答弁があった。「何の根拠があるのか具体的に示すべき」との追及に根拠を示すことができなかった。これは、保護者会への偏見であり許されない。

前区政と変らない

議員の海外視察、学大駅周辺整備、電線地中化をやめ、訪問介護の低所得者利用料軽減、真相究明プロジェクトチームの設置を予算化する修正案は、否決されたが引き続き実現に向け取り組む。
かねてから共産党区議団が要求してきた、小学生入院費助成などの予算が盛り込まれているが、前区政と変らない開発優先、福祉削減の予算案には反対する。







インデックスに戻る