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2019年6月定例会で、芋川ゆうき区議会議員が一般質問を行いました

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2019年6月定例会 一般質問 芋川ゆうき
私は、日本共産党目黒区議団の一員として、区政一般について質問します。
1・まず大きい1問目は多子世帯の国民健康保険料、いわゆる国保料の値下げについての質問です。6月中旬から順次国民健康保険料の支払い用紙が送られていきますが高すぎる保険料がさらに高くなっています。今年度一人当たりの保険料は5,428円値上げになり、年間18万0069円になります。国保は他の保険のように事業主負担はありません。国保料の加入者は、非正規労働者、年金暮らしの高齢者、失業者など比較的所得が低い人たちが多く加入をしています。加えて、人頭税のような均等割があり、家族の人数が増えれば保険料があがる仕組みになっており、加入者には大きな負担がかけられています。具体的には年収300万円、子ども1人の3人家族は、年間30万7千円の保険料、年収400万円子ども二人の4人家族は,年間42万9千円の保険料となります。年収の1割以上が保険料です。高い保険料は、支払いたくても支払うことができない世帯を増やし、目黒区では、滞納世帯は加入世帯の約四分の一、2019年1月時点では約1万2000世帯にもなっています。保険料を滞納し続けていれば保険証が取り上げられ、資格証が発行されます。資格証は持っていても病院窓口では10割負担になります、実際に国保料を滞納している人が病院窓口で10割の治療費を支払うことができるでしょうか。目黒区では資格証世帯が約340世帯になっています。全国では全日本民主医療機関連合会の報告した『2018年経済的事由による手遅れ死亡事例調査』によると2018年では国保が無いために死亡した事例が38報告されています。これでも全体の中での一部だと思われます。
 全国知事会でも1兆円の国庫負担を要求するとともに全国でも独自軽減を行う自治体が増えています。都内でも2018年度から独自軽減に取り組んでいる自治体は清瀬市、昭島市、東大和市など、2019年度では武蔵村山市にて多子世帯から均等割減免が始まっています。全国では岩手県宮古市が18歳以下の子どもすべてに対し均等割減免が始まっています、規模は501世帯836人を見込んでいます、予算額は1833万円です。こういった事実を受けて2点質問いたします。
1点目は、区長は子どもの均等割が子育て世帯の暮らしを圧迫している現状についてどのように認識をしているのかを問います。(1)
また、2点目は目黒区で子ども3人目から免除する区独自の均等割減免の支援策に必要な財源は250人分で1,200万円余です。目黒区として、まず第3子以降の子どもの均等割減免にしてはどうでしょうか、お答えください。(2)

2・続いて大きな2問目ですが、園芸土のリサイクルについて質問をします。
 区民から要望をいただく声の中で家庭菜園の土や、花を育てている園芸土、これを使用した後の土を処分できないということがあります。一般的には使用済み園芸土は新しい土をホームセンターなどで購入をしてその分使用済み園芸土を引き上げてもらうか、また有料にて民間業者に引き取りをしていただく形になります。現在目黒区ではホームページ等で土を再生させることを推奨しております。また、田道ふれあい館のエコプラザでもペットボトルのキャップや古着、廃油などさまざまなものが資源として回収されていますが、なかには地域団体が作った堆肥を団体から購入し、区民に販売をしていることもあります。土をリサイクルさせて再度園芸土として使用することは区民の声として上がっている土の処分を解決させる方法だと思います。その観点から2点質問をいたします。
 1点目は目黒区での園芸土の再生利用として2009年(平成21年)〜2011年(平成23年)にモデル事業年度含めて3年間「めぐろブラン土 花再彩(はなさいさい)」という取り組みを行っていました。この事業は家庭で処分に困っている園芸土を回収し、区立公園の剪定枝葉から作った堆肥等を加えて園芸土として再生し、区民に還元する循環的な仕組みを構築することで循環型社会の実現を目指し、まちの緑化の一助とする。結果としてモデル事業年度は1カ所、2日間の開催だけであったが、参加人数107人。そして翌年での本事業としては4カ所1日の事業でしたが、実に473名の区民が参加し新しい再生園芸土は前年に回収した土を再生し約120名の区民に提供しています。また、今後の予定として、「区民の要望が強く、参加人数、回収量も多かったため、引き続き事業を実施する方向で検討する。」と締めています。再度循環させるこのイベントは現状リサイクル率が26.2%と23区の中で高い水準である目黒区の意識啓発の観点から見ても大いに意義を感じる取り組みです。再度行うべきだがいかがでしょうか。(1)
 また2点目ですが、「土のリサイクル」という観点から区民一個人ができる取り組みは、生ごみを堆肥にし、再度土を合わせて土を再生させる家庭用生ごみリサイクルという方法があります。これは生ごみが出た段階で生ごみ処理機投入し、温風乾燥等で有機質堆肥にすることができ、土をリサイクルできます。また、処理後は生ごみを約1/7まで減容できます。生ごみリサイクルを行うことは目黒区のごみの中で一番比率が多い生ごみを減らすことにもつながります。その観点から東京都では半数以上の自治体が行い、23区でも10区が行っているこの生ごみ処理機助成制度を創設することを提案しますがいかがでしょうか。(2)

3・最後に大きな3問目です。「難聴を放置することが、予防可能な認知症の最大危険因子」と国際アルツハイマー病会議で発表されました。慶応義塾大学医学部、小川郁(かおる)教授によると2017年に開かれた国際アルツハイマー病会議で、ランセット国際委員会が「認知症の約35%は予防可能な9つの原因により起こると考えられる。そのなかで難聴(9%)が最大の危険因子である」と発表しました。さらに、厚生労働省の認知症施策推進総合戦略・新オレンジプランでも難聴は危険因子の一つとしてあげられています。聞くということは、単に音としてきくだけではありません。聞いた言葉から、脳は「うれしい」「かなしい」などの感情を抱いたり、考えて言葉で返したりします。しかし、聞こえが悪くなると、脳は感じたり、考えたりすることが少なくなり、認知機能の低下をまねくと考えられます。難聴になると、コミュニケーションが減り社会的に孤立します。事実、区民の声アンケートでも、「人に何回も聞きなおすことが怖くなり、電話が出来ない」「人との会話がスムーズにできないため、家に閉じこもりがちになってしまった。」という声もあります。そのいった状況も、認知機能の低下につながります。また政府は5月に「予防」重視を打ち出した新たな認知症対策の大綱案を有識者会議に示しました。発症を遅らせる取り組みを進め、70代人口に占める認知症の人の割合を6年で6%、10年で約1割減らすことを目指しています。そこで必要なことは早期からの補聴器使用が大切になっていきます。難聴が進行してからの使用では、十分な聞こえの改善が得られません。さらに両耳につけた方が、広い範囲の音が立体的に聞こえます。難聴は人により程度もタイプも違います。専門家のもとで補聴器を何回も調整をしなければいけないこと、さらにトレーニングをすることで言葉を聞き取れるようになっていきます。ですが区民の実例は、
(実例1・)本当なら医師や専門店で作りたかったが、高額であきらめた。その後、安い通販の補聴器に飛びついたが、結局自分の状態に合わずに使用していない。通販なので調整もできない。
(実例2・)耳鼻科で補聴器を購入したが一つ30万円、片耳しか買えず片耳だけつけている。
(実例3・)そもそも使いたいが高くて買えない。我慢している
という状況です。現状では、両耳聴力が70デシベル以上などかなり重い難聴でなければ障害認定による補助が受けられません。障害者手帳がない場合でも助成が必要だということを踏まえて2点質問いたします。
 1点目は区として難聴がこの認知症の要因になっている事実と現実に地域社会での区民が孤立している状況、合わせて補聴器の重要性の関係をどのように認識していますでしょうか、お考えをお聞かせください。
 2点目は現在23区の中で8区に補聴器の補助制度があります。実際の助成金額は2〜3万円程度です。とりわけ江東区は医師会と連携し、区指定耳鼻科にて検診を受け医師が判断をすれば機種が2種類ですが現物支給が行われます。年間約400件にて金額は約1300万円程度です。「認知症」発症を「予防」する観点からみても、また区民を孤立させないあたたかい地域社会を作る観点から見ても、この目黒区でも、障害者手帳がない場合でも補聴器助成は必要と考え、「生活の質」を維持していくため助成金を検討すべきだと思いますがいかがでしょうか。

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