日本共産党目黒区議団 > 区議団ニュース 目次 > 区議団ニュース 詳細

区議団ニュース

▶ 一覧に戻る

日本共産党区議団ニュース 2007年1月号

政務調査費不正支出
外部の目で全議員のチェックを!

 目黒区議会の政務調査費不正使用がマスコミで取り上げられ、大きな問題になっています。私的流用の実態に区民の大きな怒りがわきあがり、公明党区議団は不正を認め、約772万円を区に返還し、全員辞職するという全国でも異例の事態になりました。また、前議長(自民) も議長を辞職しました。しかし、お金を返し、辞職をすればすむという問題ではありません。中には、公職選挙法や刑法に違反する疑いもあるなど驚く状況です。目黒区議会としてどのようにこの問題を解決していくのかが問われています。

再発防止へ 日本共産党の提案

☆ 全容を区民の前に明らかにせよ
 これまでに公明党議員が不正支出したことを認め、お金を返還したのに続き、自民党、民主党からも返還する議員が相次いでいます。しかし辞職して返金すればすむという問題ではありません。調べれば他にも不適切な支出が多く見受けられ、徹底した調査が必要です。日本共産党区議団は、外部の機関による監査を行い、区民の前に全容を明らかにすべきと主張しています。

☆ 第三者機関で使途基準や金額の検討を
 政務調査費がどのような目的で支給されているのか、区民に十分な理解が得られていません。区民と専門家による第三者機関を設置し、議会活動を進めるために支給する政務調査費のあり方や使途基準、金額などについて検討し、提言を受けて改善を図ることが必要です。

 日本共産党はこれまでも改善に向けた提案をしてきました

○政調費収支報告書に領収書添付を義務づけました
 日本共産党は、いち早く収支報告書には領収書を添付しての提出。これを全会派・議員に義務付けるべきだと主張し、2001年度の収支報告分から領収書の添付が義務付けに。それにより今回のように不正が明らかになりました。

○野放しになっていた議会での飲み食いをやめさせました
 議会ごとにおこなわれていた議会運営委員会の懇親会などの飲食に、税金が使われてきた実態を改めさせました。

○政調費の減額、海外視察等の中止を提案してきました
 日本共産党は独自に、または無所属・目黒独歩の会と共同し、政務調査費の減額や海外視察の中止、会議出席ごとに支給される費用弁償の廃止などを盛り込んだ予算修正案を繰り返し提案。毎回、自民、公明、民主、社民などが反対し、否決しました。

○政治倫理条例の提案
 1994年には倫理の確立、口利きの禁止、金品の授受の禁止などを盛り込んだ条例を提案。自民・公明・民主・民社・社民が反対し、否決しました。


自民 公明 民主 社民 オール与党

区民には福祉 高齢者福祉電話補助打ち切り 学童保育クラブ有料化 など切捨て

自分たちは 税金を使い放題

 会議費名目に飲み食いざんまい、領収書偽造…

 貧困の拡大に加え、庶民増税などで区民のくらしが深刻になっている中、自民・公明・民主・社民は青木区政の与党として、財政難を理由に区民には一人ぐらし高齢者の福祉電話2千円の通話料補助を打ち切り、子育て支援に逆行する学童保育クラブの有料化などを強行。その一方で、議員は税金を使い放題にしていた実態が明らかになりました。

 日本共産党区議団の調査でも、公明党や前議長のほかにも多くの問題が見えてきました。

 家賃を支出している「事務所」が、実は自宅の1室だったり、中にはハウスクリーニングやドア・鍵の修理など不動産業の経費まで支出しているケースもあります。「調査研修費」「研修費」「事務費」として、自家用車のガソリン代、支持者を集めた日帰りバス旅行の費用、観光旅行?の支出、各種団体の飲食を伴う総会・新年会の参加費、タクシー代、パスネット・ハイウェイカード・TVモニター・携帯電話等の購入等々、公私の区別も無く税金をふんだんに使っていました。

★全員議員辞職 公明党の使い放題の実態
 公明党区議団は05年度の支出総額1,374万円のうち67%にあたる922万円を修正し、政務調査費として支給された1224万円の残余金として772万円を返還しました。しかし、区民には説明も謝罪もありません。また、中には公職選挙法や刑法に違反するものもあります。辞職・返還で「幕引き」は許せません。

05年度の会議費約146万円、そのうち98.5%が飲食費
03年度の会議費約126万円、そのうち97.7%が飲食費
横浜中華街の有名料理店で約4万5千円、山梨県の郷土料理店で3万円余、ほかにも焼肉、イタリア料理、ホテルのレストラン、すし、天ぷら、ふぐ料理店、ラーメン代も請求

沖縄県那覇市のタクシー会社の領収書…「上目黒3丁目→北新宿」と記入
自家用車の車検整備費、事故の修理代…05年度約13万円、02年度約12万円
団体バスツアー…山梨県のバス旅行で美術館など入場料50人分・約3万円、昼食代約7万5千円、そしてバス代を請求。神奈川県のようかんの土産店で3千円
各議員60万円ずつ山分けか?各議員とも「○○議員○○発行委員会」の領収書だけ
他に大学校友会、自衛隊協力会、消防団分団会費なども

★自民前議長は議長交際費との二重取り
 自民前議長は出張帰りの「抱き枕代」をはじめ、自宅の倉庫を妻名義に事務所にし、政調費から払い込んでいた問題、何を目的に使ったのかわからないハイウェイカードやガソリン代、議員野球部の納会や議員文化会で浅草の寄席に行った「みんなで笑って懇親の夕べ」の参加費まで「研修費」として処理しています。
 しかも、各種団体の新年会や総会の会費を議長交際費から支出していたにもかかわらず、政務調査費からも支出するなど、まさに税金の二重取りです。議員としての自覚もモラルもまったくありません。議長だけでなく、議員も辞職すべきではないでしょうか。

「事務所費」実は・・・
* 自宅の物置=自民
* 町会の物置=自民
* 自宅の1室=自民
* 議員所有のマンション=自民
* 不動産業の経費(ハウスクリーニング、鍵・ドアの修理費など)=民主
* 住所記載の無い賃貸契約書=自民

「調査研究費」実は・・・
* 飲食をともなう各種団体の総会・新年会の会費=自民、公明、民主
* お弁当代=公明
* 日帰りバス旅行(谷川ロープウェイ、公園入園料など33人分)=自民
* 自家用車のガソリン代=自民
* 沖縄水族館入館料
* パスネット、イオカード、バス共通カード、ハイウェイカード=自民、民主

「事務費」実は・・・
* TVモニター(29万円)=自民
* 携帯電話通話料=自民、

「研修費」実は・・・
* ほとんどが各種団体の総会・新年会の会費とタクシー代=自民
* 屋久島研修キャンセル料=自民

「広報費」実は・・・
* 区政リポート発送の切手代60万円(レポート作成費はゼロ)=民主
* 政党の機関紙発行=社民

区民には「痛み」の押し付け

*一人ぐらし高齢者福祉電話代補助2000円カット
*学童保育クラブ有料化
*障害者福祉タクシーの対象制限
*小中学生の就学援助の削減

☆ 区民の願いを「政策」にして提案

 日本共産党は積極的に活用しています

 政務調査費は、議員の調査研究における必要な経費にあてるために支給されています。
 日本共産党目黒区議団には、5人分年間1020万円の政調費が支給されていますが、05年度は構成比の約6割を広報費に当てています。区議会ごとの団ニュース・各区議の毎週発行の区政ニュース、街頭での宣伝など、区政の問題をお知らせするとともに、アンケート調査を行い、みなさんから寄せられた要求を政策としてまとめ、条例提案もしてきました。また、優れた行政施策を実施している自治体の経験を学ぶための調査研究、全国の自治体関係者による研修会への参加、テーマごとに専門家を招いての研究会等々に積極的に活用し、議会活動に役立てています。もちろん、事務所費、ガソリン代、個人の携帯電話、各種団体の新年会費、飲食などに政務調査費は使っていません。



不正温存 自民 公明 民主 社民 オール与党のなれあい

 今回、政務調査費問題では区民の信頼を裏切る多くの問題点が明らかになりました。この背景には、長年続いた自民・公明・民主・社民など日本共産党と一部の無所属議員を除くオール与党の区政運営が続いてきたことと無関係ではありません。

★ 不正を隠ぺい 自・公・民がカメラ・録音締め出し、議事録削除
 公明区議や自民議長らの政調費不正使用を取り上げた一般質問に対し、自民議長は取材に来たマスコミのカメラ撮りや録音を制止。加えて、自民、公明、民主の議員が政党名や議員名の議事録削除を多数の力で強行し、隠ぺいをはかるなど「オール与党」が互いをかばいあう醜い姿をさらけだしました。

★ “疑惑”の真相究明を拒否
 「区長選挙買収事件」「青い鳥口利き疑惑」「39億円も安売りした旧庁舎売却疑惑」等々、これまでも目黒区政に絡む疑惑が指摘されてきました。しかし、オール与党は、区民の真相究明をという要求にまともに応えず、ことごとく「臭いものにフタ」をしてきました。議会の場では「100条調査委員会の設置」に、自民・公明・民主・社民が反対し否決してきました。

★ 「不当とは言い切れない」と請求を却下した監査
 現在、区が設置している監査の構成は4人(いずれも区長が任命する与党議員2名、行政OB1人、外部の専門家1人)です。日本共産党は、05年3月に自民・公明・民主の議員の政務調査費に不正な支出があると監査請求しました。ところが、今回公明党が不正と認めて返還した内容についても、「請求人の主張は当たらない」という結論でした。オール与党の下では監査機関も、行政や与党に甘くなるという指摘は否めません。

★ 青木区長も「外部監査をする考えは無い」
 青木区長は、前区長の自殺、契約課長の収賄事件など、区政にかかわる疑惑の真相究明を拒否し続けました。今回の問題で日本共産党が「区長として、外部監査を実施して区民の全容を明らかにすべき」と質したのに対し、これを拒否し、オール与党をかばい、またも区民の期待を裏切る姿勢です。

☆住民参加の徹底で公正・透明な区政の実現を
 オール与党体制が続く中、目黒区は国や都の言いなりに、自治体本来の役割を捨てて住民福祉を切り捨て、民営化を推進する「行革」を進めています。住民参加は形ばかりで、保育園の民営化計画に見られるように、「保護者の91%が反対」という声を無視してこれを強行するという事態です。区民には冷たく、財界や議員だけが甘い汁を吸うような政治は変えなくてはなりません。日本共産党は、みなさんと力を合わせて区民福祉優先の公正・清潔・透明な区政の実現に全力を尽くします。ご支援をお願いいたします。

日本共産党区議団ニュース 2007年1月号 (PDF864KB)

このページの先頭へ ▲