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党の政策

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目黒区議会の韓国ソウル市中浪区への交流派遣について、岩崎議員が反対討論を行いました

 日本共産党目黒区議団は、区議会の韓国ソウル市中浪区への交流派遣について反対しました。賛成は自民、公明、未来、立民、維新など。自由を守る会は反対しました。

 岩崎ふみひろ議員が行った反対討論です。

 日本共産党目黒区議団は、大韓民国ソウル特別市中浪区への議員派遣について、反対する立場から討論を行います。

 今回の派遣案は「友好都市協定に基づき、相互理解と友好関係を増進させ、協力関係を築いていくため中浪区を訪問し意見交換を行うとともに、合わせて目黒区・東条区・中浪区との3国間交流事業を視察するとしています。派遣期間及び行程は7月23日から24日の2日間の日程で、中浪区議会との意見交換、3区間交流の歓迎晩さん会、3区間交流視察、中浪区議会主催の昼食会、中浪区管内視察などが予定されています。訪問施設などについては調整中としています。

 派遣議員は議長、議会運営委員長、生活福祉委員長、日本共産党以外の各会派幹事長など8名、事務局職員2名が随行としています。

 経費は航空券および宿泊代として一人当たりの経費は11万円余、現地の移動代金、通訳士等の経費を含めて総額は160万円程度となるとのことです。

 私たちは、地方自治体間の交流を目的に議員派遣を行うことは意義のあるものだと考えており、それは海外の地方自治体であっても変わりはありません。ただし、特に海外の自治体への訪問・交流は国内と比べて高額な費用を要し、目的やその必要性を厳密に見るべきとの立場で対応してきました。

 そうした立場から、5年前の2019年7月のソウル特別市中浪区への議員派遣については、友好都市協定締結式への参加という明確な目的があり、それを中心に子育て施設の視察などコンパクトな行程が組まれ、任意団体の日韓議連とは日程が明確に分かれていたことなどから、議員派遣に賛成し参加しました。

 しかし、今回の議員派遣については、これまでの経過において次の点で問題があります。
 1点目は、派遣議員である代表団と日韓議連などの非派遣議員との関係の問題など、派遣のあり方です。

 5年前の派遣では、非派遣議員の日韓議連は別の日程を組んでいましたが、今回は当初から派遣代表団と日韓議連とが一緒の日程で中浪区へ行くことが検討されていました。現在は中浪区の議会から日韓議連に対して訪問要請が出されているようですが、派遣代表団と日韓議連参加者との行程は一緒ということです。そもそも、地方自治法第100条第13項に基づいて議員派遣をするときは、議会の議決で派遣議員を決定することにしている目黒区議会において、派遣議員と非派遣議員とが同じ日程を組んで派遣先を訪問するのでは、議員派遣の議決をとる意味がありません。

 念のため、非派遣議員が派遣に係る公式行事へ参加した事例の有無について、区議会事務局を通して23区の議会の状況を調査しました。結果、参加の事例について、「あり」と答えたのは目黒区議会含め3区議会しかなく、「なし」と答えたのは19区議会、「非派遣議員の動向については区議会事務局では把握していない」が1区議会でした。圧倒的多数の区議会が、非派遣議員が派遣議員と同行することも公式行事に参加することもありません。

 以上の調査結果からも、特に海外自治体などへの議員派遣のあり方については、無会派の議員を含め十分に議論する場を設け、改めるべきところは改めるべきです。

 2点目は交流の内容です。

 議会運営委員会でこの間示されてきた派遣案では、3区間交流の視察や中浪区議会との意見交換などが記されています。現段階で見ると、議会間の意見交換などどういう問題意識や課題をもって交流するのか、訪問施設も含め内容は固まっていません。物価高騰の下で区民生活が依然厳しい中で、区民の税金を使って海外の都市に出向いて交流するのですから、その内容もかなり充実させ、区民が納得しうるものにしなければなりません。全体的にその議論も非常に不十分だと言わざるをえません。

 中浪区への議員派遣に向け、これまで議会運営委員会などで、わが党の幹事長からも率直な意見を申し上げ、改善の提案をしてきました。しかし、きょうの議決日を迎えても一部の改善は見られるものの、派遣議員と非派遣議員との日程は明確に分かれず、現地の視察内容も固まらず、区民に納得が得られるものはなく、本議員派遣に反対します。

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