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党の政策

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2020年3月定例会で、石川恭子区議会議員が2020年度目黒区一般会計予算案の反対討論を行ないました。

 反対討論  

 私は、日本共産党目黒区議団の代表として議案第13号、令和2年度目黒区一般会計予算案に反対する立場から討論を行います。

●新年度を迎えるにあたり、新型コロナ、消費税増税などにより、国民・区民の生活は大変打撃を受けています。こうした状況の下、格差と貧困が広がっています。新年度予算は、いっそう区民生活の支えを強める必要があるのです。しかし、そういう立場から見ると、大変不十分な予算となっています。まず、その点を指摘します。 
 区長は、初心表明で「穏やかな景気回復をしている」と言っています。しかし、経済状況は、新型コロナウイルスの影響を受ける以前から、消費税10%によって、大変な事態に追い込まれていました。2019年10月から12月期の国内総生産による実質GDPは、前年度比の1.8%、年率にすると7.1%のマイナスです。総務省の「家計消費」では、2人以上世帯における消費支出は、年額換算で2013年平均363万円から、昨年10月から12月は30万円以上も下落しました。2014年の消費税増税の傷がいえないまま、10%の引き上げを強行した結果、消費は壊滅的な水準にまで低下しました。各地で、資金繰りにめどの立たない百貨店やスーパーの閉店・自己破産が続き、今後閉店する店も明らかになっています。区内でも、売り上げの大幅な減少の訴えや、ある飲食店が倒産し生活保護の相談がありました。日本共産党は、区内中小業者等の悉皆調査を行い、実態を把握するように求めました。しかし、区はいつもと変わらない「四半世紀の調査と日頃の窓口で声を聞く」という答弁でした。深刻な景気状況を回復するために、国政では、与党の国会議員の中からさえ消費税引き下げの声が上がっています。区民の実態をきめ細かく把握し、区民生活を支える予算が必要です。

●第二は、全世代型社会保障の認識の甘さと、特別養護老人ホームの整備計画をつくろうとしないことです。
 少子高齢化時代に対応する、社会保障改革を検討するというのが、国の全世代型社会保障会議です。この会議の最大の目的は「給付と負担」の抜本的見直しです。会議の構成員は、医療・介護の関係者は入っておらず、財界の代表や政府の審議会の会長らで、非公開です。医療費負担増や、介護利用者の負担増、年金の引き下げなど検討しています。こうしたことが実施されれば、社会保障制度の解体につながります。「区民福祉の増進」の立場に立てば「国の持続可能な社会制度を注視していく」などと傍観していられません。全世代型社会保障改革は「やめよ」の声をあげるべきです。

・介護の分野では基盤整備が大変遅れています。
 昨年、新たな特養ホームが19年ぶりに開設されましたが、長い時間がかかったのは、特養ホームの整備計画を延期したからです。その結果、待機者は一時1000人近くになりました。現在、待機者は800人以上。日本共産党は、新たな増設を実施計画に盛り込むよう求めました。しかし、区は計画を作らず、民間事業者に委ねると言います。高齢化が進む中、介護施策の中に特養ホームの整備を位置付け計画に盛り込むことです。

●第三は、子育て支援の拡充の問題です。
 「子どもの最善の利益を保証する」と掲げた子ども条例を持つ区として、こどもの成長発達を保障し、虐待をなくすことです。そのためには、安心して子育てできる環境整備が必要です。子ども家庭支援センターの組織改正や強化をすると言いますが、虐待予防の、中心的な役割を果たすには、十分とは言えません。子ども家庭支援センターを児童館などと併設している自治体があります。子どもを抱えた保護者が気軽にいつでも相談できる、身近な開かれた場所にこそ設置すべきです。増えている子どもの緊急ショートステイを、受け入れる体制の拡充をする事です。
・現在、学童保育クラブに入所できない児童もいます。学童保育クラブの早急な整備を進めることです。

●第四は、国民健康保険料を値上げし、医療を受けることができない事態を招いていることです。
 保険料は、所得割が引き下げられたものの、均等割が引き上げられ、一人当たり年間保険料は、14万6742円となりました。さらに、40歳以上の人は介護納付金分が加わり保険料は18万円以上となり、重い負担となっています。均等割は子どもが増えれば加算される制度で、年収400万円、夫婦と子ども2人の4人家族では、保険料は年収の1割以上43万円となります。2017年厚生労働省の調査では東京の滞納世帯の割合は全国で最悪の22.4%、ところが目黒区は直近の調査で27%です。保険料を滞納し続ければ、保険証が取り上げられ、医療費は10割支払わなければなりません。現在、保険料を抑制するために一般財源からの法定外繰り入れを行っています。しかし国は繰り入れを止めさせようとしています。繰り入れがなくなれば、これだけで8000円あまりの値上げとなります。区は、国保制度は国の制度であり、区長会として要望しているといいますが、東京都に対する財政支援の働きかけや、何より区独自で均等割の軽減に取り組むことです。保険料の値上げは、命と健康を脅かすものであり、保険料を引き下げることです。

●第五は、行革による職員削減の問題です。
その1点目です。
 職員定数計画によって、技能系職員の退職不補充を実施しています。区立保育園の給食現場は、調理員の新規採用が行われません。そのため、1園正規調理員3名の基本が崩れ、正規調理員3人がそろっているのは、わずか4園だけ。正規調理員が全くいなくなり、他の保育園から支援が入る事態も生まれました。区は、退職不補充を給食業務の委託によって解消するとしています。しかし、区の調理員が一丸となって研修を重ね、伝承してきた質の高い給食は、職員の安定性が確保できない民間委託では給食の質は守れません。同じ退職不補充の土木・公園部門では、区民サービスを低下させないために、職員の新規採用を行っています。子どもたちの給食の質を守るために、給食調理員の新規採用を行うことです。
 
2点目は、区立保育園の民営化についてです。
 区立保育園が廃止されます。廃止による民営化は、職員削減であり経費を減らすことが目的です。日本共産党は、区立保育園の民営化については、民間保育園の職員不足や定着の不安定さ、保育の質の問題などを指摘し、反対してきました。現在、区立保育園は災害時の福祉避難所となるなど、役割はますます重要となります。また、医療的ケア児の受け入れが始まり、ガイドラインをつくり中心的な役割を担おうとしています。職員削減のための民営化はやめ、国や都に財源を要求し、区立保育園を堅持すべきです。東日本大震災や今回のコロナ対策でも、改めて公務員の重要性が明らかになりました。経費削減のための安易な職員削減は止める事です。

●第六は、住民の声に耳をかたむけよということです。  
 区長は、保育園増設を訴え面会を求める保護者とは、一度も合いませんでした。区長懇談会は、形骸化され、参加者も限られ、住民の発言時間は制限されています。これでは、発言する意欲や住民参加の意欲は生まれません。コミュニティ施策の推進を掲げるのであれば、多様な人たちが参加できる条件整備をし、幅広い住民の声を聞く事です。

●第七は、基礎的自治体として判断せよと言うことです。
・一点目は、羽田の低空飛行についてです。
 区長は、「低空飛行について区民の理解が得られたか」の質問に、「国の事業であるから、理解が得られたかどうか判断を示すことは考えていない」と答えました。28万区民に責任を負う区長として無責任な発言です。
飛行機の危険な降下角度が大きな問題になっています。実地飛行に対し、パイロットの国際組織と、国際民間空港の業界団体は、国交省を訪問し危険であると指摘しました。こうした行動は異例な事です。コロナの影響によって国際便を減便しています。自治体の長として、国や都に3月29日の中止を強く言うべきです。

・二点目は、新型コロナウイルスに関連し小中学校の一律休校についてです。
 学校保健安全法の20条は、学校の休業を定めています。それを判断するのは学校の設置者・区です。学校教育は、自治体固有の仕事で、教育委員会が、教職員や保護者の意見を聞いた上で、責任を持って休校を判断すべきものです。
安倍首相が、全国の一律休校を要請した当時、専門家会議は休校について全く論議されておらず、知見を示すどころか個人的な政治判断による発言でした。教育委員会は、地域の状況や子どもや保護者の実情を踏まえて、自らの判断で行う事でした。19日専門家会議は、学校の再開について、地域ごとの対応を容認しました。専門家からの情報聴取や、子ども達の状況を鑑み、対応することを望みます。

 最後に、日本共産党区議団は、幅広い住民の声を聞き、国や都にもものを言える区政、住民が主人公の区政実現に向け、これから始まる区長選を全力で奮闘することを申し上げ、反対討論を終わります。
                                          以上 

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