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2018年第4回定例会「同性パートナーシップの公的承認に関する陳情」自民などが不採択に。松嶋議員の採択を求める討論

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私は日本共産党区議団を代表して、ただいま議題となりました、陳情30第9号「同性パートナーシップの公的承認に関する陳情」について委員長報告に反対し、この陳情を採択すべきだという立場から討論を行います。
 本陳情は、同性パートナーシップの承認制度を創設し、性的マイノリティにとっても住みやすい、多様性が認められる目黒区にするために、導入に向けた協議を開始してくださいというものです。この陳情を出す運動をしている「自治体にパートナーシップ制度を求める会」の世話人のひとりである、明治大学の鈴木賢教授は「LGBTはこれまで社会制度から排除されてきた、その典型的な場面が法的な家族からの排除」だと指摘しています。自分たちがこの社会の一員として、認められていないような疎外感を当事者は感じているということです。しかし、目黒区として、今現在当事者が抱えている苦しみを少しでも軽減できるような具体的な施策の取り組みが遅れております。
 諸外国では同性カップルにも法的な家族としての保障を行っており、G7の中で同性婚も同性パートナーシップ法もないのはついに日本だけとなっています。国際社会では性が多様であることを法制度に反映し、多様なライフスタイルの選択をみとめ、人間の尊厳を保障するようになってきています。
 もう一つ大きな動きは、日本の同性婚をめぐる動きです。「同性婚ができないのは、憲法で定められた婚姻の自由を侵害し、法の下の平等に違反するとして、複数の同性カップルが来年2月から3月にかけて、東京地裁など全国数カ所の地裁で国に損害賠償を求める訴訟を一斉に起こす。」という報道がありました。訴訟を起こした弁護団は、日本国憲法が同性婚を否定しているものではないという主張です。
 目黒区は同性カップルを公的に認めることについて、「憲法24条には、『婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し」と規定されている。」からそういう点からも慎重に考えないといけないと述べました。しかし、関西大学の木下さとし教授は「同性婚に憲法24条の保護を及ぼさないことと、同性婚に法律婚の地位を与えることを禁じることは異なる」と述べています。憲法学者の木村そうた教授は、「主要な憲法の教科書を見ても、「憲法24条の保護は同性婚に及ばない」と解説するものはあっても、「同性カップルの共同生活に法的効果を認めると憲法違反だ」とか、「同性カップルに、里親資格を認めると憲法違反だ」と書いたものは見当たらない」。婚姻は男女でなくてはだめだ、という禁止は憲法24条には含まれないというのが、主要な憲法の教科書の見解だといいます。
自治体で、同性カップルを承認することは、憲法の上でも矛盾するものではありません。むしろ、同性カップルのみなさんが憲法で認められた婚姻の自由、法の下の平等、幸福追求権の侵害されている状況を解消する積極的なものです
わたしたち日本共産党は、これまで当事者の皆さんの、レインボープライドの運動に敬意を表し、ともにがんばってきました。差別や偏見、社会生活上の不利益のために、自分自身を肯定できなかったとすれば、それは健全な社会とはいえません。逆に、マイノリティと呼ばれる人たちが暮らしやすいほど、だれにとっても暮らしやすい社会だといえます。
今回の陳情にもあるように、「家族を形成し、社会から承認を得ることは人として根源的な欲求です。」という陳情者の思いに応えるためにも、また多様なライフスタイルの選択をみとめ、人間の尊厳を保障し、性の多様性を社会制度に反映するためにも、この陳情をぜひ採択していただくよう、議員各位のご賛同をお願いしまして討論とします。

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