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目黒区保健医療福祉計画改定素案についての意見書を提出しました

   目黒区保健医療福祉計画改定素案についての意見書

                                                                                               2015年1月13日
                                                                                               日本共産党目黒区議団

 消費税増税や物価の高騰、社会保障制度の改定や雇用緩和などによって、区民の暮らしは大きな影響を受けています。深刻な老々介護の広がり、生活保護世帯の増加、若者の非正規雇用の増加など経済的格差が広がり、憲法25条で保障された最低限度の文化的生活さえ営むことができない事態です。こうした中での保健医療福祉計画は、基本理念である「個人の尊厳と人間性の尊重」を貫き具体化することです。以下その立場から意見を述べます。

●第1章・計画の概要について

1、計画の背景では、『福祉の法律や制度の改正が進み、区の福祉サービスが充実する一方で、制度の谷間にある人への支援や新たな対応が必要となっている』と書いてあります。しかし、この間の社会保障の改定は改正どころか、「自立」「自助」を基本として公助を大幅に後退させるもので、まず区の現状認識は誤りです。悪法の下で谷間の人はどんどん増え、本来、自治体の責任で住民の福祉を守らなければならないところを、ボランティアや地域に任せてしまうというのが本計画です。現状認識を改め基本理念に基づいた計画とすること。

2、高齢者が元気で日常生活を過ごし、地域構成員として活躍していくためには、区民自身が健康管理や健康増進などに努めるとともに、目黒区がこれを推進するために高齢者の施策を充実して実施していくことが重要であり、老人福祉法に基づく「高齢者の福祉の基本条例」を制定すること。


●第3章・第1節 地域福祉・地域包括ケア推進について

1、地域包括ケアの中心となる地域包括支援センターは、高齢者分野にとどまらず、地域全般にかかわり、保健医療の総合相談や、地域のボランティアや様々な団体との連携、コーディネートなど現状以上の課題が課せられようとしています。地域包括支援センターの職員の増配置によって機能強化を行い対応するとしていますが、それだけでは役割は果たせません。本庁の所管窓口に専門職を増配置し強化すること。包括支援センターの職員の増員とともに、支援センターの数を5か所から10か所にふやし、1か所は直営として全域を把握できるようにすること。

2、めぐろシニアいきいきポイントについて、
 いきいきポイントの高齢者を受け入れている事業者からは、すでに無償のボランティア団体があり現場では困惑していると批判の声が上がっています。にもかかわらず、さらに対象を安易に障害者に拡大しようとしています。障害者の場合、人との関わりや専門性などより高度な対応が求められます。現場が混乱するようないきいきポイント事業は、廃止すること。

3、老人いこいの家を拠点とする老人クラブへの支援やいこいの家の機能を充実させるには、いこいの家の管理をシルバー人材センターに委託するのではなく専任の職員の配置をすること。


●第3章・第2節 地域での自立した生活への支援について

1、在宅療養支援病床確保事業の実施について、新たなベッドの確保を行うこと。

2、緊急ショートステイの新たなベッドの確保を行うこと。

3、在宅高齢者の生活支援を充実させるために、区独自のヘルパー派遣事業を散歩や通院などにも拡充し、ボランティアではなく専門家(ヘルパー)による対応とすること。

4、介護保険の改正に伴う総合事業について、
 介護予防のための啓発や予防事業を否定するものではありませんが、新たな総合事業は、今まで要支援者が受けていた訪問介護・通所介護を介護給付から除外し、ボランティアなどに任せてしまうものです。経費削減のために介護事業者からボランティアに移すあまりにも安易なやり方です。総合事業においても質の担保と専門性を確保するために国に対し財政的措置を要求するとともに、当面区として総合事業に一般会計から繰り入れを行い介護事業者の確保を行うこと。

5、新たな特養ホームの整備計画をつくること。

6、サービス付き高齢者住宅ではなく、高齢者福祉住宅の供給値を引き上げること。都営住宅の増設を都に働きかけ、さらなる区営住宅整備の計画をつくること。

7、これまでの公的保証人制度を活用しやすいようにすること。

8、生活困窮者自立支援法に基づき相談窓口が設置されますが、常勤職員を配置した体制を整備すること。生活保護申請者に対しての規制・水際作戦になることのないよう、担当者への教育をきちんと行うこと。

9、生活保護世帯への法外援助を行うこと。

10、子ども・子育て支援については子ども総合計画で指摘しています。


●第3章・第3節 健康で安心して暮らせるまちづくりについて

1、乳児健康診査については、1歳健診を復活させ4か月同様に未受診者について同様に全数把握を実施すること。

2、インフルエンザワクチンを希望する18歳未満については、無料とすること。

3、高齢者の医療費助成を創設すること。

4、不妊治療については、区独自で助成を行うこと。
                                                                                                          以 上

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