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党の政策

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石川恭子議員が「憲法・保育園待機児解消・障がいをもつ子ども達の環境整備」について一般質問しました

 2013年6月 一般質問

 私は、日本共産党目黒区議団を代表し、区政一般について大きく3点区長に質問します。

●まず一番目は、平和憲法擁護を掲げる平和都市宣言区の区長として、今起きている憲法改定の動きについて質問します。

 日本国憲法は、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重という三つの要素を持つ世界に誇れる先駆的な内容です。昨年、188カ国の憲法を分析したアメリカの法学者たちは、日本国憲法は世界で主流となった人権の上位19項目を65年も前にすべて先取りしたものと高く評価しました。
 ところが、自民党をはじめ維新の会などは、憲法改定を行おうとしています。まず最初に改憲手続きを定める第96条の改定です。現行96条は、憲法の発議は「衆参議院各3分の2以上」となっていますが、2分の1以上に引き下げるものです。これは、権力者が都合のいいように憲法を変えることができるようにするもので、日本弁護士会をはじめ多くの学識者さらには改憲論者や自民党の中からも批判の声が上がっています。
そもそも憲法は、一般の法律とは異なり、主権者である国民の基本的人権を保障するために憲法によって国家権力を縛るという立憲主義に立っています。だからこそ、権力者の都合のいいように改憲できないよう厳しい規定となっています。これは、アメリカやフランスなど各国の憲法も同様です。
 今なぜ、96条の改定を行おうとしているのか。
 自民党の改憲案を見ると、憲法前文に掲げられた侵略戦争への反省、不戦平和の誓いを破棄し、憲法9条(戦争の放棄と戦力及び交戦権の否認)を全面的に書きかえ「・・国防軍を保持する」とし、海外での武力行使を許すものとなっています。また基本的人権の保障については大幅に制約されています。96条の改定の先には、平和条項の改定にあることは明白で、戦争しない国から戦争できる国に変えようというものです。そこで以下2点質問します
 全国80%の自治体が平和都市宣言・非核都市宣言を行っています。その中でも目黒区の平和都市宣言は「・・この誓いをこめて、目黒区は平和憲法を擁護し、核兵器のない平和都市であることを宣言する」と、他の自治体とは異なり踏み込んで平和憲法擁護を明記しています。
 第一に、この宣言の平和憲法擁護について区長はどのように認識されていますでしょうか伺います。
 第二は、改憲勢力は、最初に第96条を改定するとしています。これは権力者が自らを縛る足かせを自ら緩和するもので、立憲主義に反するもので許されないと思いますが、区長はどのように認識しているのでしょうか伺います。

●大きな二番目は、待機児解消にむけてどの子も安心して保育が受けられるよう認可保育園の増設など保育環境の整備についてです。

 保育園は、保護者の就労と子どもの成長発達を保障する場です。だからこそ、施設の広さや職員の配置など基準が設けられています。認可保育園の最低基準は、先進諸国に比べれば低いものですが、終戦直後につくられた当時の基準から、より良い保育環境をと保護者などの運動の中で改善されてきました。保育は、もっとも環境が整備された認可保育園で行うことです。

 待機児解消が大きな課題となる中、横浜の「待機児ゼロ」が話題とっています。安倍首相は「横浜方式」を広げると表明していますが問題点を指摘します。一つは、株式会社の参入です。横浜では認可保育所の4分の1を占め、高架下の保育園までできました。保育士の低賃金、職員の離職の高さ、経営悪化から別の企業への引き渡しなど起きています。営利を目的とした企業は、子どもは二の次で、安定した保育ができません。二つ目は、認可保育園の面積など基準を低くし子どもの詰め込みを行いました。すでに国の規制緩和によって全国的に保育現場での死亡事故が増えたことが明らかになっていますが、基準緩和は子どもの安全と命を脅かすものです。三つ目は、待機児の定義を変えての「待機児減らし」です。2010年「待機児ワースト1位」となった横浜市は、翌年から2年連続して待機児の定義を変え育児休業の延期、求職中など待機児のカウントからはずしました。これは、実態を覆い隠すもので、横浜市の保育対策課は日本共産党の取材に「統計上のゼロ」と答えています。
 この春、同じ大都市である東京では認可保育園に入れない待機児は2万人を超し、目黒区でも約800人に上りました。待機児の増加は認可保育園の不足にあります。国が公立保育園の予算を一般財源化し、保育園の補助金を減らすなかで認可保育園の整備が後退したのです。これは、子育て支援と逆行するもので、保護者の怒りは行政に対する異議申し立て行動となりました。杉並区をはじめ大田、世田谷等で起こり、目黒でも14件の不服審査請求が提出されています。
 保護者は認可保育園に入れなければ、認可外保育園を探します。ところが保育料は、応能負担である認可保育園とは異なり、月額7、8万それ以上の10万円もありという事態です。しかし、高い保育料の認可外保育園さえ満杯です。「保育園に入れなければ仕事ができない、家のローンも払えない」「こんな事態では第二子はあきらめる」など保護者の訴えは、子どもを産み育てる環境の貧しさを示しています。保育施設や子育て世帯への手当ての拡充などによって出生率があがったフランスとは大きな違いです。子どもたちの保育環境整備に関連し以下5点質問します。

 第1は実態を反映していない待機児童の定義の見直しについてです。
 かつて国は、「認可保育園への申し込みをしながら入園できなかった人」を待機児童と定義しました。ところがこの定義をかえ、認可保育園に希望し入ることができなくても、認可外保育園に入ることができれば待機児からはずしました。これは、認可保育園の不足という問題を横において待機児を少なく見せる姑息なカウント方法に変更したのです。ところが新たな定義は、自治体によって解釈が異なり待機児のカウント方法が違うことが明らかになりました。目黒区は東京23区中、求職活動や育児休業の延長を待機児から除くなど最も待機児を低く抑えるカウント方法です。目黒区の方法に近かった杉並区では、その数に保護者から疑問と批判の声が上がり定義の見直しを行い、その結果今年の待機児童数は前年の3倍となりました。近隣の大田区や品川区同様に定義した場合、今年の目黒区の待機児童数は何人になるのか伺います。

 第2は、区立保育園の34名の定員拡大についてです。
 共産党区議団は、認可保育園に入れない800人を一人でも解消するよう、緊急対策として守屋教育会館跡地での認可保育園の開設や公立保育園での定員拡大を提案しました。不十分ですが教育会館跡地での保育園が6月から開園。しかし公立保育園での定員拡大が実施されていません。以前待機児が増えたとき、弾力化による区立保育園の定員拡大をしました。施設基準を引き下げることなく、職員の増配置によって34名の定員拡大をするころができます。なぜ行わないのか伺います。

 第3は、保護者が望んでいる認可保育園の増設についてです。
 保護者は経済的な問題にのみならず、よりよい保育環境の認可保育園を求めています。児童福祉法24条は、自治体は保護者から入所の申し込みがあったときは子どもを保育所で保育しなければならないと保育実施義務を明記しています。「保育所」というのは認可保育所のことで、保育ママさんや認証保育園などは、あくまで補完的な役割です。認可保育園整備は自治体の責任です。以下2点質問します。

 一点目は、次期子ども総合計画の中に待機児の実態を反映した認可保育園の整備を盛り込み、計画まちにならず一刻も早く認可保育園の増設を行うべきだと思いますが伺います。
 二点目は国や都の未利用地については自治体からの要望があれば対応するとしています。世田谷区は、国有地に認可保育園を整備しました。目黒区でも土地確保に向けて、都住宅局に第二田道保育園跡地に保育園の整備を働きかけたり、柿の木坂2丁目の都有地をはじめ国有地を捜し、都や国に働きかけ保育園の整備を行うべきだと思いますが伺います。

 第4は、区立保育園の廃止の民営化計画についてです。
 国の調査では、7割の保護者が公立保育園を望んでいます。
 日本共産党は、社会福祉法人による認可保育園の新たな増設については反対するものではありません。しかし区が行おうとしているのは、保護者の願いに逆行し、認可保育園の増設が求められているときに区立保育園を廃止するものです。区立保育園の廃止は自治体の保育実施責任を後退させ、緊急課題となっている待機児解消にもなりません。自治体の役割である住民の福祉の向上を後景に追いやり、経費削減を優先する区立保育園廃止計画はやめるべきだと思いますが伺います。

 第5は、認可外保育園の保育料助成についてです。
 保護者を支援するために、認証保育園などについては、条件はあるものの保育料助成が行われています。しかし認証保育園以外のベビーホテルをはじめとした保育園の保護者には、ひとり親に対する助成はあるものの保育料助成はありません。ベビーホテルをはじめとした認可外保育園は公的支援はなく、施設基準も職員の配置も認証保育園以上に緩和された中で保育が行われ、その一方保育料は上限がなく認証保育園以上の高い保育料が予想されます。認証保育園同様に、保育料の助成をすべきだと思いますが伺います。

●大きな三番目は、障がいがある子ども達が健やかに育つ環境を整備することについて3点質問します。

 第1は、乳幼時期から就労まで一貫した支援をできる体制を作ることについてです。
障がいを持った子どもの成長発達にとって系統的支援は、社会的参加・自立のためにかかせません。そのための公的な援助は、ハード面の整備とともに、障害を持った人に寄り添い一貫した支援する体制が必要です。
 先日共産党区議団は、滋賀県湖南市の発達支援システムを視察しました。湖南市は、障がいがある人に対し乳幼児期から就労期まで、保健・医療・保育・教育・就労関係など横の連携による支援と、個別の指導計画に基づく縦の支援システムがあります。
目黒区では各種支援はあるものの、たとえば幼児期はすくすくのびのび園の療育、卒業後は教育委員会の下での特別支援教育といった具合で系統的に相談・支援する体制ではありません。
 さらに湖南市では、支援体制を統括する専門の部署・発達支援センターを庁内に設け、専門的支援の場を保健センター、学校などに設置しています。発達支援センターは、教頭職である室長、保健師など専門的な知識を持った職員で構成され、そのもとで、一人一人のニーズに沿った支援が個別計画の中で行われています。目黒区でも乳幼児期から就労まで見据えた一貫した支援を行っていく必要があり、そのための専門部署をつくるべきだと思いますが伺います。

 第2は、放課後や夏休みなど子どもたちが過ごせる場の整備についてです。
 障がいがあっても地域の中であたり前の生活を送ることは当然のことです。そのためには、乳幼児期からその子の障害を把握し持っている能力を伸ばしていくことが必要で、専門的な遊びや音楽、スポーツなどによる働きかけ療育の場は欠かせません。
 現在児童館は、子どもたちが過ごすことのできる遊びの場ではありますが、専門的な療育を進めるのは困難です。区内には障がい児が放課後過ごすことのできる場は、2カ所ありNPO法人が運営しています。その一つは、スマイルプラザの中にあり、小学生から高校生が利用しモノづくり、水泳など療育的指導をしています。こうした場は、保護者の努力の下でつくられてきましたが、まだ足りません。児童福祉法の下で、子どもの放課後等デイサービスの整備が求められ、保護者からも要求の声が上がっています。区施設などを活用し、放課後や夏休みなど過ごせる療育的な場を早急に拡大すべきだと思いますが伺います。

 第3は、学校卒業後の就労の場を確保することについてです。
 就労については、企業への一般就労と福祉工房などによる福祉的施設での就労と二つがあります。今日の雇用の厳しい実態の中で、一般就労は特別困難です。また福祉的な就労の場も今後不足することが予想されています。障害者の就労について3点質問します。
 一点目です。一般就労については、区が委託した唯一の障がい者就労支援センターがスマイルプラザの中にあります。障がい者の適応性を調べたり、必要なマナーの訓練、企業探し、企業実習や慣れるまでの同伴通勤など多岐にわたります。センターは、登録した人が企業に働き続ける限り職場訪問するなど見守り続け、その件数は現在130を超え増えることがあっても減ることはありません。近年一般の人が仕事をやめ、このセンターに通う中で障害が判明し、障害者として就労につくケースも出ています。ところが、センターの役割がますます重要となる中で、区は経費削減を行いました。その結果、企業への就労先確保の訪問活動がなくなりました。一般就労については、今年の4月から民間企業などの障がい者の法定雇用率が引き上げられ、さらに対象となる企業もふえ就労枠が拡大されました。企業に直接働きかけることが大切で、区として障害者の一般就労促進の部署を設けるべきだと思いますが伺います。

 二点目です。23区は、障害者の雇用については自治体職員の3%を目指すことを目標とし2区が達成しています。企業だけに就労を求めるだけではなく区役所の仕事の中でも更なる障害者の就労の場を研究し、障害者の就労できる枠と場所を拡大すべきだと思いますがいかがでしょうか。

 三点目です。現在、福祉的就労の場は確保されています。しかし作業所などの枠がいっぱいになりはじめ選択肢もなくあてはめている状況です。福祉工房などの就労の場は、障害者団体の調査でも今後足りなくなることは明らかで、保護者からは不安の声も出ています。区立福祉工房の増設とともに、区有施設などの提供によってNPOや民間の作業所の参入を働きかけるべきだと思いますが伺います。

 以上、壇上からの質問を終わります。

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