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党の政策

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11月議会で、石川恭子が介護・保育などについて一般質問を行いました。


              11月一般質問本文                    2011年
                  

 私は、日本共産党区議団を代表して大きく3点について一般質問を行います。

 第一番目は、介護を受ける人も介護を支える人も誰もが安心できる介護の整備についてです。

 介護保険が導入され11年、しかし、介護保険の改悪によって、家族介護の負担を増やし、介護の現場を悪化させ、「保険あって介護なし」という状況です。
 先日日本共産党目黒区議団は、「介護を考えるシンポジウム」を開催し、それに先立ち区内の介護実態調査をしました。短期間でしたが205通のアンケートが寄せられました。  「可能な限り在宅で介護を受けたい」と答えた人は78%、「一人暮らしでも生活できる介護サービスをしてほしい」は半数を占めました。 在宅介護への期待が大きい一方で「現在のサービスでは足りない」と半数近くが答えています。さらに介護保険料・利用料の負担が大きいために、必要な介護が受けられない実態も浮き彫りになりました。介護保険料については「大きな負担」「やや負担」を合わせて84%、利用料については「大きな負担」「やや負担」をあわせて62%、意見欄には経済的な負担を訴える声がたくさんありました。
 84歳要介護4の妻を83歳要支援1の夫が看ています。「利用料は月額10万円を超し、毎月が赤字で年金生活でいつまで続けられるか」と不安を訴えます。また、施設に入れない家族の深刻さも増していました。80歳要介護5の妻を77歳要介護1のがんを患う夫が10年以上介護をしています。今年の夏ようやく特養ホーム入所の問い合わせが来ましたが、待っている間に3月から経管栄養になり除外されてしまいました。
今回の調査からも、介護サービスの不足、介護施設不足による待機者、家族介護者への財政的な負担など明らかとなり、こうした問題が第5期介護保険計画で解決できるのかどうか問われています。

 介護保険法は、今年の6月また改悪されました。
 介護現場の要望である「24時間地域巡回型訪問サービス」は盛り込まれましたが、安全性などの問題を解決することなく介護職員によるたんの吸引・医療行為も加えました。
 そして何より大きな問題点は、自治体の判断で「介護予防・日常生活支援総合事業」を創設し、軽度の要支援者を介護保険から除外し、総合事業に移してしまうことができるということです。
 介護保険では、質を担保するために人員・施設・運営などの全国一律の基準を設けていますが、「総合事業」は基準はなくサービスの内容も料金設定も区に任されます。さらに創設のための財源は、保証されるかどうかも明らかではなく、現状のサービスの質を担保するには、区の財政負担が必要になると予想されます。
 加えて先日国は、2012年度中の実施を視野に、年収320万円もしくは383万円以上の高齢者の利用料を2割への引き上げや、特養ホームの相部屋の利用料の値上げなど検討課題にあげました。
 介護利用者も、家族も安心して介護を受けられるために、4点質問します。

 一つは、施設整備についてです。

 特別養護老人ホームの施設整備の遅れは、1000名もの待機者となり、悲惨な介護殺人まで起きています。アンケートでは「できるかぎり在宅でがんばり、入りたいときに入居できるように」の声がありましたが、これは多くの区民の思いです。まず、第四特養ホームの整備の延期を撤回すべきだと思いますが伺います。次に施設整備にあたり、土地に対する国や都の補助がない中で、地価が高い目黒では大きな壁となっています。だからこそ区有地などを活用し特養ホームと、グループホームの整備を行うべきだと思いますが伺います。

 二つ目は、在宅介護についてです。

 在宅介護を支えるには、ホームヘルプサービスの充実が求められますが、現行の訪問介護は、短い時間の設定、同居家族がいる場合の制限、さらに通院や散歩など日常生活を支えるホームヘルプサービスがほとんど認められていません。
 介護度1「耳が聞こえず、歩行困難、パニックを起こしてしまう」Aさんは、通院のタクシー内での付き添いと、トイレを除いた院内での付き添いは、介護保険ではできないということです。
 人間として当たり前の生活を保障する高齢者の福祉として、区独自のホームヘルプサービスを設けるべきだと思いますが伺います。
 さらに在宅介護を支えるためには、定期的なショートステイの利用はかかせません。現状のショートステイは、区内には95床しかなく、申し込みは2、3ヶ月前からで、区立ショートスティは希望者が多く抽選です。近隣区には、ショートステイ専用の施設がありますが、一泊約1万円の利用料はすべての人が利用できません。区内でのショートステイの拡充を行うべきだと思いますが伺います。
 
 三つ目は、包括支援センターについてです。

 地域包括支援センターは、地域住民の健康や生活の安定のために援助を行うことによって、住民の保健医療の向上、福祉の増進を包括的に支援することを目的としています。2万から3万人に一か所の割合で求められた包括支援センターですが、目黒区では、第二次生活圏域に対応し人口5万人、5か所の設置となり、地域の出先の保健福祉サービス事務所は、多くの職員の反対の声がある中廃止しました。区は、包括支援センターは、他区に比べ専門職員を多く配置し、充分対応できるとしています。
 しかし今日、一人暮らし高齢者が増え、区が関わった孤独死だけでも3年間で30人、2月にはミイラ化した死体の発見や、熱中症による死亡なども起きています。高齢者の虐待はふえ昨年には62件の通報があり、39件が虐待と認定されました。一人暮らし認知症、虐待などの問題は、年々複雑で困難ケースとなり高齢者のくらしが脅かされています。包括支援センターは、高齢者対応や総合相談、さらには、東日本震災の教訓からも地域の中での見守りネットワークづくりなど課題は山積していますが、業務の多くを介護予防プラン作成と給付管理にとられてしまいます。5か所では、一生懸命がんばっていても限界があります。住民の命と暮らしを守るために、包括支援センターを10か所に増設し、実態を把握し必要な施策を展開するためにも一か所については直営で行うべきだと思いますが伺います。
 
 四つ目は、自治体の判断で創設できる「介護予防・日常生活支援総合事業」に関連してです。

 「総合事業」については、関係者や学識経験者からも「サービス内容も料金も自治体に任され、全国一律の水準が維持できない」と問題が指摘されています。9月の決算特別委員会では、創設については「慎重に対応する」との答弁でした。改めて、「総合事業」を創設しなくても、現行のやり方で介護事業の展開が可能だと思いますが伺います。
 
 大きな第二番目は、改定される介護保険料の引き下げについてです。

 65歳以上の介護保険料は、3年ごとに区が改定を行います。2012年から始まる第5期介護保険料の改定時期を迎えますが、厚生労働省は、次期保険料が現在の平均4160円から5200円程度になると試算しています。目黒区では、現在介護保険料基準月額は4200円となっていますが月額1000円以上の値上げが予想されます。
 前回第四期の介護保険料は、区民の保険料引き下げの運動と共産党区議団が介護給付費準備基金の取り崩しで保険料を引き下げるようにと提案する中で、基金を取り崩すなどによって基準月額20円の引き下げが行われました。しかし保険料は、介護保険導入時の基準額3325円から大幅な値上げとなっています。高齢者にとって、保険料への怒りは、アンケートの中でも圧倒的でした。高い保険料は、保険料を払うことができない人を増やし、今年5月65歳普通徴収では、所得の低い第二段階と中間層の第5段階では約30%の滞納となっています。保険料を滞納し続けていけば、介護を受けるときには、利用料がいったん全額自己負担になるなどペナルティがかけられ、すでに介護を受けられない人も出ており、今後増加が予想されます。
 国は、保険料がきわめて高くなってしまうことを考慮し、2012年度限りの措置として都道府県の財政安定化基金を取り崩すことを改定介護保険法に盛り込みました。内容は、「都道府県は財政安定化基金を取り崩したときは、保険料率の増加の抑制を図るために、取り崩した額の三分の一を区市町村に交付しなければならない」としています。財政安定化基金は、介護保険財源に不足が生じたとき貸付・給付を行う基金で、国・都・区市町村が三分の一ずつ積み立てており、現在、都の財政安定化基金は240億円です。都は、今回240億円の75%180億円を取り崩すとしています。都内の区市町村には180億円の三分の一に当たる60億円が交付されることになり、目黒区は約1億5千万円が交付されると推測されます。しかし、こういった措置をとり、さらに区の介護給付準備基金の取り崩しを含めたとしても、来年度の介護保険料の基準額は5000円以上になります。
 これ以上の負担を区民にかけないために、保険料引き下げに向けてあらゆる手段をとる必要があり3点質問します。

 まず、第一は財政安定化基金の取り崩しについてです。
その1は、区長会は財政安定化基金75%の取り崩しを、全額取り崩すように都に働きかけるべきだと思いますが伺います。

 その2は、国に対し、国に返還される三分の一については、全額保険料の抑制のために区市町村に戻すよう働きかけるべきだと思いますが伺います。
 その3は、8月厚生労働省は、取り崩した都の三分の一については、「保険料軽減のために区市町村に交付することは可能」とし、特別区課長会は、都に対し保険料の上昇を抑えるために活用するようにと要望書を提出しました。区として、都の三分の一については、保険料軽減のために活用するように働きかけるべきだと思いますが伺います。

 第二は、国と都に対してです。介護保険制度は、保険給付の増加が保険料にはねかえる仕組みで、保険料の値上げか、給付の引き下げかの選択です。保険料引き下げのために新たな財源投入をおこなうように働きかけるべきだと思いますが伺います。

 第三は、保険料減免についてです。
区独自の減免の利用者は年々減り、少なくなっています。その大きな要因は、税制改正で、高齢者の年金控除の廃止などによるものです。区内で年金課税による影響は約5000人で、減額対象からはずれた人が出ています。保険料減免については、対象を拡大すべきだと思いますが伺います。

 大きな第三番目は、保育園の待機児解消とよりよい保育環境の拡充について2つ質問します。

 共働き世帯が増える中で、国は保育予算を減らし、認可保育園の整備が後退してきました。この結果、待機児は全国では2万5千人、東京は7800人。目黒区でも認可保育園に入れない子どもは、第一次申し込みでは500名を超し、その後、認可外保育園に入所しましたが、それでも4月保育園に入れない子どもは59名にもなりました。
 国は、待機児解消の名の下で、国の責任・自治体の設置義務をなくし、保育を民間市場に投げ出す「子ども・子育て新システム」を行おうとしています。さらに、保育園の最低基準を規制緩和し狭い室内に子どもを詰め込もうとしています。

 そこで質問の一つは、最低基準の堅持と目黒の保育水準を守ることについてです。
法改正によって、保育園の最低基準を都の条例によって定めることができるようになり、国は待機児童が100名以上で地価が高い地域は、居室面積基準も都が定めてよいとしました。都は、0・1歳児の面積を現行3.3屬ら2.5屬飽き下げる条例を提出しようとしていますが、児童福祉審議会の中からも反対の声が上がっています。目黒区は、4月時点の待機児が59名で条例対象地域には該当しませんが、都は国に待機児100名を50名に変えてほしいと要望をしました。こうした状況を考えれば、基準引き下げ条例は今後大きな影響を与えてきます。都に対して、規制緩和をやめるよう働きかけるべきだと思いますが伺います。また目黒の保育は、独自の居室面積をはじめ、職員基準によって、質の高い保育を行い、産休明け保育など率先して行ってきました。引き続き区独自の基準を堅持すべきだと思いますが伺います。

 二つ目は行革計画素案についてです。
 素案では、既存の保育園の土地や建物の無償貸付や譲渡による民営化の検討が盛り込まれていますが、これは区立保育園を廃止し民間に渡すものです。こうしたやり方は、経費と職員削減の優先と公的責任を放棄し、区民の財産、築き上げてきた公立の保育をなくすものです。区立保育園の無償貸付や譲渡は止め、公設公営を堅持し、新たな認可保育園をつくるべきだと思いますが伺います。

 以上で、私の壇上からの一般質問は終わります。

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