党の政策
「目黒区産業振興ビジョン」への意見を提出しました
日本共産党目黒区議団はこのほど、「目黒区産業振興ビジョン」改定素案への意見を区に提出しました。以下、その内容です。
今回のビジョンは、リーマンショック後の経済悪化の影響や現在の円高により、大企業が下請けへの単価切り下げや海外への生産拠点の移転などをすすめ、区内の中小零細企業の経済状況がいっそう深刻になっているもとでの改定である。現在の企業・産業を具体的に支援しつつ区内産業の安定した発展をめざす観点がいっそう求められている。以下、意見を述べる。
1.現在、求められているのは内需拡大型の産業振興対策である。そのために地域循環型の振興ビジョンを加えること。
2.地域産業の安定した発展のために、雇用対策を加えたことは積極的意義がある。同時に、今後の具体化が重要である。ただし、「(3)区内業者の育成と活性化」「(4)国や都などの経営支援に関わる制度の活用情報の提供」については「地域セーフティーネットの充実」ではなく、この章に「地域循環型経済の発展」の項を新たに加え、ここに位置づけること。
3.「地域セーフティーネットの充実」に、「急激な収入減等における住民税、各種保険料減免規定の拡充」「リース代、家賃補助などの緊急支援」「生活資金補助」を追加すること。
4.今回の改定は、「業種ごとの構成ではなく、目黒の特性を生かす産業振興の観点から、横断的な構成とした」としているが、改定案から個別産業ごとの対策が見えてこない。各産業の対策・施策の具体化も位置づけること。
5.製造業については、「高付加価値型製造業の育成」の項に施策が示されているが、現在の受注減に苦しんでいる中小零細製造業者への支援を具体的に示すことが必要と考える。リース代や家賃補助など固定費補助を考慮に入れた施策を補充すること。
6.建設業関係は、耐震や高齢者のための住宅改修、福祉のまちづくりなど区民生活の安全・安心に大きく関わっている業種である。公共工事等で循環型の地域経済をつくるうえでも重要な役割を持っている。ところが、改定案には建設業については項目がない。具体的振興策を持つべきである。
7.観光対策では、「お洒落な地域(景観)」「魅力の再発見」など示されているが、地域・地場産業の育成を新たな観光資源とする位置づけを加えること。
8.地域経済振興を推進していくために、中小企業家、自治体、住民、地域金融機関の相互理解と協力を促進し、住民合意を広げていくことを盛り込むこと。
9.国政が中小企業憲章制定をはじめ、大企業中心から中小企業を大事にする経済政策へ転換することが急務であり、国への働きかけを強める重要性を書き込むこと。
以上