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9月定例議会一般質問「どの子にもゆきとどいた教育を保障するために。平和都市宣言をうたう目黒区は、自衛隊の海外派兵の拠点となる『国際平和協力センター』建設中止を求めよ」

2009年9月 一般質問            石川恭子

 私は、日本共産党の区議団を代表して区政一般について大きく2点質問します。
 最初の大きな1番目は、子どもの教育環境の整備と保護者の教育費負担軽減についてです。
 その第1は、30人学級の実施についてです。「子どもたちにゆきとどいた教育を」と願うのは、多くの国民の願いです。生き生きと学ぶことのできる環境整備、30人学級実施は強い国民の教育要求です。
 先進諸国の学級編成基準を見ると、フィンランドの上限24人をはじめ、イタリアの25人など多くの国は少人数学級はあたりまえとなっています。
 文部科学省は学級編成基準を40人としながらも、都道府県の財政負担によって自治体独自の編制基準裁量を認めました。これを機に、山形県や愛知県の犬山市などで少人数学級が実施され全国に広がりました。
 加えて2005年わが党の国会質問で、初めて文部科学大臣は「少人数学級を進めないといけない」とより踏み込んだ答弁をしました。
 こうした流れの中で、東京都を除くすべての道府県の公立の小中学校では、子ども一人一人に寄り添ったきめ細かな教育をと少人数学級が実施され、すでに3年がたちました。各自治体からは、少人数学級の調査報告が数多く出されています。青森県では「児童一人一人の活躍の場が増し、互いの良さを認めあい、自信をつけた児童が増えた」と報告し、大阪府では「全体の8割の学級で学習の到達率が上昇した」など少人数学級が、生活面でも学習面でも効果があると評価されました。その結果少人数学級は、小学校の低学年にとどまらず多くの自治体で実施規模を拡大しています。
 福島県では、全国に先駆け小中学校全学年で実施し、子どもの細かなところまで関わる指導ができると、現場の教師をはじめ子どもや保護者からも歓迎されており、いじめや不登校など全国と比べ少ないと言うことです。山形県では、今年度から中学2年生の一部に拡大し、2011年をめどに全学年の実施を行うとのことです。山形県の「小学校における少人数学級編成の実施と検証」は、昨年全国知事会が優秀政策として表彰しています。
 唯一実施していない東京都に対して、東京都市長会と市の教育長会は毎年の予算要望で40人未満学級編制の実施計画を求め続け、21年度は重点要望としました。狛江市では先の定例会では「35人程度の学級規模がいいのではないか」と答弁があり、八王子では教育長が「40人の学級は多いと感じている。子どもも多様化し教員も大変だ。人数は少ないほうがいい」などと発言しています。また足立区は、自分で費用を負担するから少人数学級を認めてほしいと東京都に声を上げましたが、実施には至っていません。こうした下で、広範な人たちによる「30人学級実施を求める」署名が取り組まれ24万筆が都議会に提出されました。
 都文教委員会で、わが党都議団が「24万人の署名をどのように受け止めているか」と質問すると「要望を重く受け止める」と重要な答弁をしました。
 目黒区の今年度5月の学級編制状況は、小学校279学級のうち31人以上学級は約半数近くあり、中学校は83学級のうち3分の2以上となっています。現場からは「人数が多く、子ども一人一人の声を聞くことができない」「40近くの机があると人の移動もできない」などの声があり、「近年子どもたちが精神的に幼くなっていると指摘されている中で、多動や子ども同士の関わりの難しさなどがあり、一人一人にきめ細かな対応や指導が求められている。早急に30人学級を実施してほしい」と切実な要求が出ています。少人数学級の立場に立ち東京都に実施するよう強く働きかけるべきだと思いますがお答えください。
 第2は、現在小学校1年生の学級に7月まで配置されている補助教員を、学年度末まで継続させることについてです。
 目黒区では、小学校1年生の30人を超す学級に対しては、各学校の申請によって区独自の補助教員を配置し、対象となる学校はほとんど活用しています。補助教員の配置は、入学時の不安定な子どもたちにきめ細かな対応ができると、現場の教師や保護者からも大変喜ばれています。30人学級が実施されるまでの当面の間、補助教員を学年度末まで継続すべきだと思いますがお答えください。
 第3は就学援助制度の拡充についてです。
 先の総選挙では、子育て支援や教育費負担が大きな争点の一つになりましたが、日本の教育予算は他の先進諸国と比べても大変少なく、OECDの2008年度版調査では、国内総生産(GDP)にしめる教育予算の割合は3.4%で、28カ国の中で最下位となっています。
 その一方で、保護者の教育費負担割合は28カ国の平均を大きく上回り、教育支出に占める家計負担は22%で、韓国に次いで2番目に高くなっています。これは、区の調査をみても子育て世代の最大の悩みが「子育てにお金がかかる」になっています。
 さらにOECDの調査では、その国の平均的所得の半分以下の所得しかない家庭の子どもの割合を、子どもの貧困率としていますが、日本はOECD30か国の平均を大きく上回り14.3%となり、メキシコやトルコ、アメリカなどにつぐ高い貧困率となっています。これは構造改革路線の下で格差と貧困が拡大されてきたからです。今後さらに高くなる危険性があるといわれていますが、サラリーマンの収入は減り続け、昨年の経済悪化以降倒産は増え、7月の失業率は5.7%となりますます深刻化しています。
 その一方で教育費負担は増え、目黒区の保護者が学校教育費として給食費や教材費など学校に納める負担額は、昨年は小学生が59,039円、中学生が91,425円となっています。負担額は年々上がり前年度と比べても小学生は約2800円、中学生では約6100円も増えています。さらに、制服代、運動靴、部活代、卒業アルバム代など加わると保護者の負担はますます大きくなり、加えて経済悪化が家計をおそっています。区内でも、ある父子家庭では、保護者が病気のため経済的に苦しく今年小学校に入学した1年生の子は体操着を買えず、そのため2年生の姉の体操着を共用しています。
 日本の教育予算が少ないために、親の負担が増え親の経済力が子どもの教育に影響している事態になっているからこそ、経済的な支援が必要となっています。
 就学援助制度は、憲法26条で保障された義務教育の無償に基づき、関連法によって経済的な理由によって就学困難な児童生徒が、安心して勉学に励めるように給食費や学用品など補助する制度です。保護者が申請し自治体が実施しています。
 家計が困窮したときこそ就学援助を活用すべきですが、周知や制度そのものに問題があるため十分に利用できない事態が起こっています。
 その第1は、制度が保護者に十分知らされていないことです。
 就学援助のお知らせプリントは、各学校から保護者に配布されていますが十分な説明は行われていません。生活困窮によって経済的にも精神的にも落ち込み不安定になっている保護者が、たくさん配布されるプリントの中から自ら気付き、教育委委員会に連絡申請をしなければならない手続き方法は、すでに入り口で対象者を狭めるものとなっています。ある1人親家庭の保護者は、児童扶養手当を受給していましたが、児童扶養手当受給者が就学援助の対象であることを知らなかったために就学援助を利用することができませんでした。知っていたら、当時子どもにも苦労させることがなかったのにと悔やんでいます。
 第2は、対象者の所得限度額が低いことです。
 対象とする所得限度額は1985年には生活保護基準額の1.5倍以下としていましたが、年々引き下げ現在は1.2倍以下になっています。さらに生活保護基準額そのものも2002年(平成14年)からほとんど変わっていません。目安とする限度額は、たとえば4人世帯では、家賃なしの場合は所得280万円、家賃ありの場合は所得380万円となっています。低い基準額は対象者をどんどん狭めていきます。こうした中で、所得限度額を、都内では小金井市の保護基準1.8未満、西東京、立川、奥多摩、あきる野市などの1.5、品川区では1.3未満程度となっており、自治体の努力によって実態を反映するものとなっています。保護者の学校教育費負担が増える中で、限度額を引き上げることは重要です。
 第3は、対象を前年度の所得を基準にしているために、現在家計状況がひっ迫し経済的援助を必要としている人でも、離婚・生死不明をのぞき就学援助を受けることができないことです。
 今年も、前年度を所得基準としているために就学援助を受けることができない人が出ています。ある保護者は不安定雇用で日払いとなっていますが、事故を起こし入院し無給となりました。後日、保険から入院費用が支払われますが立て替えるお金さえありません。完治していない職場復帰は当然給与が下がり、学校に支払う給食費などは滞り、保護者は学校関係者にあうたびに「すいません」と謝り心を痛めています。しかしこうしたケースも就学援助は却下されてしまいました。
 こうした事態を解決するために、保護者の失業、倒産、疾病などによって現在の所得が大幅に減少したとき、特別に認定し就学援助を支給する自治体があります。足立区・品川区、立川市などです。経済悪化の中でこの特別制度によって、就学援助を受ける人が増えているということです。
 経済的援助を必要とする子どもが、就学援助を受けられるよう以下4点質問します。
 第1点は、入学式当日など、就学援助のお知らせプリントと申請用紙を保護者全員に配布し、その場で就学援助制度の説明、周知徹底を行うこと。
 第2点は、就学援助の対象となる児童扶養手当受給を担当する子育て支援課窓口に、就学援助お知らせプリントを置き、受給者に配布すること。
 第3点は、就学援助の所得対象を、現状の生活保護基準1.2倍以下を1.5倍以下に戻すこと。
 第4点は、経済悪化の下で、倒産やリストラ、不安定雇用が増え困窮家庭が増えている中、就学援助の対象を前年度の所得に制限することなく、現在の家計状況も検討し支給対象とすることです。

 大きな2番目は、中目黒防衛技術研究所敷地内で新築改築される「国際平和協力センター」「研究センター」「研究棟」と、明らかになったプルトニウムと土壌汚染についてです。
 中目黒2丁目にある中目黒防衛技術研究所は、防衛庁の研究施設でしたが、1994年に市ヶ谷駐屯地から統合幕僚学校および陸・海・空の自衛隊の幹部学校が移駐してきて、「自衛隊の基地・駐屯地」と位置付けされました。統合幕僚学校の下におかれる国際平和協力センターの新設は、より一層の海外派兵の強化のためであり、研究センターと研究棟はテロ対策を口実とした改築で、基地機能をさらに強化するものです。
 国際平和協力センターは、新たな海外派兵のための教育を主に幹部自衛官に行います。
 また改築する「研究センター」は、「海外に行った場合のテロに備え、個人装備の研究を行い、着用する防弾チョッキの性能などをしらべ、生物・化学兵器の危険に備え、人体に安全な食塩や納豆菌などの擬剤を使用して研究する」とし、さらに「研究棟」は、砲弾などの弾道に関する研究施設で、高速風洞、電磁砲、弾道シミュレーターなどの装置が整備されます。まさに、海外派兵の実践・戦闘のための研究施設です。
 防衛省は「国際平和協力センター」のもとで行われる平和協力活動は、2004年に閣議決定された「防衛大綱」に基づくものと強調しています。「大綱」は、「日本防衛」以外に「国際的な安全保障環境の改善」を自衛隊の中心的任務と明示し、国際テロなど新たな脅威などに対応し、日米の役割分担など日米安保体制を強調しています。これは、憲法上の制約「専守防衛」を投げ捨て、米軍と自衛隊が一体となって世界のあらゆる地域に軍事介入をつくる体制をつくるものです。これを基に国は、防衛庁を防衛省に格上げし、自衛隊法を改定し海外派兵を自衛隊の本来任務としました。
 平和協力活動は、平和の錦の御旗を掲げつつ自衛隊の海外派兵をおしすすめる教育、広報など担いアメリカの武力行使を後方支援するものです。「国際平和協力センター」「研究センター」「研究棟」は、海外派遣のための施設であり違憲の施設です。
 住民の強い要求によって開催された防衛省の施設説明会では、「戦争のための施設ではないか」など不安や疑問が数多く出されました。
 1985年、目黒区は「目黒区平和都市宣言」を行いました。宣言は「目黒区は平和憲法を擁護し、核兵器のない平和都市であることを宣言する」と明記しています。この平和宣言の立場からも、目黒区は今日の事態を見過ごすべきではありません。以下2点質問します。
 1点目は、憲法違反であり自衛隊の海外派兵の拠点となる国際平和協力センターの建設をやめるように防衛省に要請すること。
 2点目は、研究センター・研究棟で行われている海外での戦争を想定した、生物や化学兵器に備えた試験や研究、電磁砲、弾道シミュレーターなどの研究は中止するよう防衛省に要請することです。
 また今回の説明会では住民の不安を広げる新たな重大な問題が明らかになりました。
 一つは、敷地内に原子爆弾の原料になる猛毒のプルトニウムを保管していることです。
 1986年日本共産党の当時の上田耕一郎参院議員が予算委員会で、当時の所管の科学技術庁も消防庁も知らない中で目黒にプルトニウム239が20年間隠され保管されていたことを明らかにしました。説明会の質疑の中で、その後も20年以上にわたり区民に知らせることなく32弔鯤欖匹靴討い燭海箸分かりました。
 プルトニウムは放射性元素の一つで、ウラン燃料を原子炉で燃焼させると生成され、プルトニウム239は、原子爆弾の原料になります。毒性が強く、粉末を吸い込むとガンを引き起こす可能性が高く1弔韮渦4千万人が亡くなるというものです。防衛省は使用目的もないプルトニウムは引き取り手がないから保管していると発言しました。
 2つ目は、施設建設の中で基準値以上の土壌汚染が明らかになったことです。
 国際平和協力センターの敷地からは、水銀が基準値の最高13.5倍、カドミウムは4.4倍、鉛は21倍。研究棟からは、ベンゼンは基準値よりもごくわずかの量ですが、六価クロムは15倍、鉛は10倍が土壌から検出されました。いずれも東京都の土壌汚染対策指針などによって搬出やコンクリートによる封じ込めが行われたと言うことです。しかし、プルトニウムについても、土壌汚染についても、参加者からは不安と怒りの声があがりました。以下3点質問します。
 1点目は、防衛技術研究所を含めた中目黒一帯は、震災時など10万人の住民が避難する広域避難所となっています。ここに猛毒のプルトニウムが保管されているのです。住民から撤去の声があがっていますが、平和都市宣言区として直ちに撤去するよう防衛省に働きかけること。
 2点目は、敷地内から基準値以上の汚染土壌が検出されましたが、防衛省は、汚染の原因については分からないと答えています。周辺住民からは、調査した以外の土壌も汚染されているのではないか、雨水による浸みだしがあるのではないかなど不安が出されています。防衛省に、敷地全体の土壌調査を行いその結果を公表するよう要請すること。
 3点目は、中目黒防衛研究所の隣にある中目黒公園は、広域避難場所に位置しています。この土地にはかって国の金属材料研究所があり、目黒区は10年前購入しました。購入前の土壌調査で基準値を超える鉛や水銀が明らかになり、汚染土壌は公務員住宅の地下に600鼎離灰鵐リートに封じ込められているということです。10年が経過しあらためて、中目黒公園を含めた広域避難場所について、区として土壌調査をすべきだと思いますがお答えください。
 以上をもって私の壇上からの一般質問を終わります。

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