党の政策
目黒区議会における政務調査費の不正使途問題について
2006年11月25日 日本共産党目黒区議団
一、11月20日、目黒区議会で目黒区議会議長(自民党)と公明党区議団の政務調査費が不正に使われていたことが明らかになりました。
政務調査費は、区政政策にかかわる調査研究費として支給されているもので、使途基準が定められ、政党活動や慶弔費、私的なものに使うことは出来ません。
ところが、議長は1年間に2台のプリンターを購入、1カ月に15万円ものガソリン代、自宅内にある事務所の家賃代などに使用し、公明党区議6人は、後援会の日帰りバス旅行費用(バス代、食事代、入園料など数十人分)、自家用車のカーナビ、車検代、都議選時の臨時電話代や弁当代、数台分の携帯電話代など公私があいまいなものに使用し、沖縄で使ったタクシー代を都内での移動に使ったものと虚偽報告するなど、違法・不当に使っていました。
議長は、この問題を取り上げた本会議を取材に来たマスコミのカメラ撮影と録音を不許可とし、また、自民・公明・民主は議事録から政党名と議員名を削除する動議を提出して多数の力でこれを強行しました。このような不正を隠ぺいする態度は、区民の信頼を二重三重に裏切るものです。
この問題がマスメディアで大きく取り上げられ住民の怒りが広がる中、公明党区議団は不正があったことを認め、約772万円を区に返還することを決めるとともに、24日夕、6人全員が議員辞職願を提出しました。区民の税金の不正使用という事の重大さから見れば、政務調査費を返還し辞職すればすむという問題ではありません。区民や議会に真相を明らかにすべきではないでしょうか。
一、事実上、自民、公明、民主に与党として支えられている青木区長は、この問題に対して、「議会から報告がない」と調査をしようとしません。また、収支報告書をチェックする議会事務局も問題です。事務局が使途基準どおりにチェックしていれば、議長や公明党議員の不正は事前に見つけられていたはずです。与党に対する異常な甘さも明らかになりました。また、これまでもわが党は、自民党や公明党の政務調査費の使途について監査請求をしてきましたが、いずれも「問題なし」という結論が出されるなど、監査のあり方も厳しく問われるところです。
一、日本共産党区議団は、議会費から飲食費の排除を実現し、海外視察の中止、費用弁償(交通費)の廃止などを求めてきました。さらに、政務調査費の減額を盛り込んだ予算組み換え提案もしてきました。いち早く自主的に領収書の添付を実行し、議会運営委員会では政務調査費の使途基準の明確化と領収書添付を義務付ける検討を推進してきたところです。
現在この問題の調査を始めているところですが、引き続き徹底的に追及し、みなさんと力を合わせて、税金のムダ遣いの一掃と公正・清潔な議会、区民本位の区政の実現に全力を尽くす決意です。