森美彦・地域の話題

■大橋ジャンクションの環境対策は万全に

５区連、都へ要請

首都高速中央環状新宿線(目黒区青葉台～板橋区熊野町間１１㎞)の建設にともなう住環境問題について、山手通り関係５区(中野、豊島、新宿、目黒、渋谷)連絡会は２月１０日、東京都に対し、十分な環境施策を実施するよう首都高速道路公団を指導し、都としても積極的に対策をとるよう要望しました。

十分な環境対策を

要望は、日本共産党の大山とも子都議、宮本栄、植木こうじ、渡辺くみ子、の各都議候補、関係区議団、地元住民ら１８人が行いました。
要望書は、東京都の建設局、環境局の担当者に手渡されました。

排出ガス濃度がわかるよう

①換気塔周辺に脱硝装置（ＮＯ２を９０％以上除去可能）、ＳＰＭ除去装置(浮遊粒子状物質を８０％以上除去できる)の機能を確認するための装置を設置し、周辺住民がリアルタイムでわかるよう表示する②可能な個所に土壌脱硝装置を併設する③自動車排出ガス測定局、一般環境大気測定局を増設する（区は、目黒区総合庁舎への移転時に旧区役所屋上に設置されていた一般環境局を廃止してしまった。）④事後アセスメントを行い、基準を超えた日には道路供用を停止する、など１１項目。
宮本栄都議候補と私は、特に汚染のひどい大橋ジャンクション部の対策の強化を訴えました。

こんなところに住めるのか

大橋では、高さ９７ｍと１５６ｍの再開発ビルの居住者が、下方の高さ４５ｍの換気塔から排出される汚染物質によってもろに影響を受けることになること。そのため、汚染度を常時監視できるようＮＯ２とＳＰＭの浄化後の排出濃度をリアルタイムで表示する電光板のようなものを設置すべきだ、と訴えました。

十分な緑化計画を

また、緑化計画を、大橋ジャンクションの屋上、壁面、ループの内部（首都高の担当部分）、ループの外部・周辺（都の担当部分）について、しっかり検討して提出することを要望しました。
都建設局道路建設部の鈴木昭利計画課長は、「要望は公団に伝える。継続しての話し合いには応じる」と答えました。

森事務所で説明を受ける

２月１４日、都都市整備局再開発事務所の山形課長に対し大橋再開発の現状について説明を求め、森事務所には、高速道路公害から生活と環境を守る会の矢口辰夫会長はじめ周辺住民８人が出席しました。

あの三井不動産が参入

この日の説明では、①総事業費約４００億円のうち東京都が１９０億円を税金投入する。②都施行の再開発は決まって赤字をだしてきたが、大橋ではゼネコンやディベロッパーを取り入れて黒字にしたい。事業の早い段階で民間のノウハウを取り入れるため「事業協力者方式」を導入する。そして、三井不動産・大林組のグループと東急不動産等・大成建設のグループに決定した。（事業協力者決定の件は、都市環境委員会に報告されました）③ジャンクション部の屋上緑化（幅２５ｍ、長さ４００ｍ）は、１ｍの深さで全体に客土できる強度の構造設計にしてあり、７～８ｍの中木程度の樹木を植えることができる。④大橋１丁目周辺地区の整備については、５町会、３住区、２商店会の代表、都、区、首都高、日建設計等によって「街づくり懇談会」を第１回１２月７日、第２回１月３１日を開催し検討している等でした。

開かれた懇談会に

街づくり懇談会は、大橋ジャンクションの建設で１日５～６万台もの交通量が増加し大気汚染や超高層ビル風による風害の深刻化に対処する緑化計画など対策も検討していく重要な住民参加の場です。閉鎖的な代表制ではなくだれでも参加できるものに改めるべきです。