森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

589号 資源回収報奨金どうする



陳情は継続審査に

 はや、師走も後半です。12月5日付めぐろ区報に年末年始の資源回収・ごみ収集の記事が掲載されました。第4回定例会に「資源回収報奨金給付額削減」に関する陳情が提出され、都市環境委員会で審査されました。

減額すべきか

 まず、報奨金の減額又は廃止についてです。
 資源回収報奨金は、資源回収している町会・自治会やマンション管理組合など登録団体に対し、資源回収量の「実績」に対して支払われています。

ごみ戦争時に

 報奨金の歴史は古く、1974年当時「ゴミ戦争」と呼ばれ、ごみ収集運搬がまだ東京都の仕事だった時代に、埋め立て地の窮状を救い、ごみの分別リサイクルを促進するために導入されました。

都から区へ

 都の報奨金の単価はキロ当たり6円でした。2000年からごみ収集運搬が東京都から移管され報奨金は23区へ引き継がれました。
 23区の現在の状況は、報奨金の対象品目は、新聞、雑誌類、ダンボール、缶、びん、ペットボトル、紙パック、布類、ペットボトルのキャップとさまざまです。報奨金の単価はキロ当たり6円が17区、7円が2区、資源の品目により6円〜7円が1区、4円から7円が1区です。4円は目黒区と大田区だけです。

緊急財政で報奨金を減額

 目黒区では、2013年に、ほとんどの登録団体が反対する中で、緊急財政対策を理由に、古紙や古布の報奨金の単価をキロ当たり5円から4円に引き下げ、現在も4円のままです。

瓶・缶は行政回収に

 目黒区は、瓶・缶については、集団回収から行政回収に切り替えました。報奨金見直しにあたって、資源回収団体に対するアンケート調査や地区別意見交換会、町会自治会などを訪問し理解を求めながら進め、2012年度までキロ当たり6円、14年度までは3円、15年度に廃止となりました。

登録団体は増加

 2016年度の実績は、資源回収量1万2000トンのうち、報奨金対象品目に対し5000万円支払っています。団体数は、町会自治会が81団体、マンション管理組合等(PTA1つ)215団体となっています。

報奨金見直し

 11月3日まで行われた区民と区長のまちづくり懇談会でも、報奨金をめぐって、上げよ、下げよ廃止せよとさまざまな意見が出されました。資源回収促進に対して報奨金は一定の効果を上げていると区は考えています。

周知不十分

 次に、報奨金制度については誤解が多く周知が不十分という陳情事項についてです。
集団回収に関わる報奨金について、区報やホームページでの周知は十分とは言えません。陳情者が指摘する通り誤解が多いのも事実です。簡略化した情報だけではなく、周知徹底が図れるような内容の充実をしていくと区から答弁もありました。 ホームページに、目黒区資源の集団回収活動支援事業実施要綱を含め詳細な情報を掲載すべきです。

総会で報告

 陳情事項3は、登録団体に対する区の指導・助言のあり方についてです。
要綱第6条5項に、報奨金について、登録団体の総会等において収支の報告を行うものとする、と規定されています。

区の関与は

 第16条に、区長は、報奨金及び支援金の支出に関して、登録団体及び登録業者に対し調査することができると規定されていますが、これは、資源回収量に対する報奨金支払いにあたって、台貫証明など計量表を確認する範囲です。
 報奨金は、補助金とは違い、収支報告を区がチェックする性格のものではありません。町会自治会等は自主的団体です。支出は各団体の判断になり、仮に神輿修理代に使おうとも区が関与すべきではないと言うのが区の見解です。

区民参加で検討を

 資源回収を促進させていく上で、この陳情は様々な問題を投げかけています。区民参加の検討が求められます。


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