森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

503号 前年度決算は史上最高の黒字



「黒字」は架空か

2011年度決算は、史上最高の39億円の黒字(実質収支)でした。区は、「黒字」になったのは、赤字対策のために多額の積立基金(貯金)を繰り入れたからだと強調します。しかし、実質的な赤字要素を控除した額である実質単年度収支は15億円、この10年間では2番目の黒字です。

黒字が多すぎることを弁解

 実質収支比率は6・4%で抜きん出て史上最高となりました。監査委員(4人のうち2人は自民・民主の議員)の決算審査意見書を読むと、「適正範囲は3〜5%で…23年度はやや上回っている。過度の黒字は適切ではないが、実質収支額の増は、歳出の抑制や歳入不足を補うために基金を取り崩したことなどによるものであり、財政健全化の取り組み過程での現象として、是認される範囲と認められる」としています。

ご都合主義

 何が言いたいのかと言えば、185億円の削減では生ぬるいので、施設使用料の値上げをはじめ、区有施設の廃止や統廃合、民営化などをもっとやれ、その過程で過度な黒字が出るのはいいことだと言わんばかりです。公債費が多いことはほとんど触れないで、人件費削減のために施設の維持管理経費を削減することに発破をかけています。経常収支比率については、適正範囲を超えているから財政が硬直化して問題だと、適正化を至上命令のように扱いながら、まったくのご都合主義です。

福祉の心を忘れている

 どちらにも共通するのは、財政状況は福祉を削るほどでもないのに、福祉を削って大型開発のムダづかいの蓄財をする区民不在の行財政運営のあり方です。「目黒区は赤字」と広く思わせるような意図的なキャンペーンこそやめるべきです。

開発優先に警鐘鳴らし続け

 10年余り前に、100億円以上の基金を繰り入れた年が3年もありました。「基金が23区で最低レベルになった原因は都立大跡地開発に77億円、新庁舎に33億円使ったから」と区自身が認めたように、大型開発を5つも同時に行っていた時期のことでした。
 区は、施設使用料や保育園・学童保育料を値上げし、中目黒駅前や西小山駅前の大型開発に振り向けるのであれば、過去の経緯から言っても絶対に許されません。


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