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■487号 後期医療の差止をやめよ
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区長に申し入れ
目黒区議団は、12月7日、青木区長に対し、後期高齢者医療保険料滞納者に対する差押中止の申し入れを行いました。対応したのは鈴木勝副区長でした。
差押ゼロの自治体が8割
目黒区は、2010年度から、後期高齢者医療保険料の滞納対策強化を理由に差押を行っています。東京都広域連合の調査結果(2010年度)によれば、目黒区は、預貯金217件、不動産66件、その他(年金)75件、差押件数の合計は358件(実数は19人)、差押金額は1244万4千円です。差押金額で比較すると、全都62区市町村の4割、23区の5割を占め、全都8割の自治体が差押ゼロという中で、目黒区だけが異常に突出しています。
生きる糧を奪うな
この中には、83歳高齢者の国民年金2カ月分13万円を、生活費が底をつくような通帳残金870円と一緒に全額差し押さえた事例も含まれています。商売が不況で振るわず、月によっては1万4000円にもなる高い保険料が払えず滞納しましたが、収入は年金を含めて180万円でした。生きる糧を奪う年金を差し押さえることが許されていいはずがありません。
皆保険50周年
ことしは、国民皆保険制度がスタートしてから50年の節目の年ですが、いつでも保険証1枚で安心して医療にかかれる制度を守り抜いていくことこそ求められています。
いのちを脅かす
しかし、高過ぎる保険料や医療費の窓口負担が高齢者の命を脅かし、生活が困窮して受診が遅れ死亡したと見られる事例さえ増加しています。
こうした状況の中で、目黒区が、75歳以上という医療をより一層必要としている世代に対する差押を行うことにより、事実上医療から遠ざけるようなことはいかなる理由があるにせよ許されるものではありません。
差押やめよ
目黒区は、後期高齢者医療保険料滞納者に対する差押を直ちに解除するとともに、新たな差押を行わないことを強く申し入れます。
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