森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

452号 福祉コミュニティづくりに本腰を



長寿社会の闇

 足立区の男性で都内最高齢111歳とされていた男性が、実は30年以上も前に死亡していた。白骨化した遺体が発見された事件は、全国にショックを広げています。
足立に続き、杉並でも113歳とされる女性の安否が確認できません。最高齢とされる方が、長年、社会から隔絶され、住民票をたどったら、同居している息子の所在さえ不明、外環道の建設予定地のアパートは2年前に取り壊されていました。

希薄な家族や人間関係

 「知らない」「一度も会ったことがない」、「病院か施設に入っていると思っていた」…希薄になった家族や地域のつながりは高齢者をますます孤立させています。
東山1丁目で、死後5年とみられる白骨化した男性の遺体が発見されましたが、一人暮らしの孤独死は、目黒区内で毎年100件近いとみられます。

長寿を祝う

 目黒区では、区内に在住する100歳以上の高齢者に対し、特別記念品料3万円を贈呈しています。また、年齢の節目には、敬老記念品料、傘寿80歳には5000円、卒寿90歳には1万円を贈呈しています。
 目黒区に100歳以上の高齢者は、118人(8月1日住民基本台帳)。年度内に100歳になる高齢者を加えれば179人になります。最高齢は7月に108歳を迎えた2人の女性です。

敬老金と安否確認

 目黒区でも、民生委員が65歳以上のお年寄りを年1回敬老の日に訪問して敬老金を手渡す制度がありました。一人ひとりと面接して渡すので安否確認や状況を知る上でもってこいの制度でした。
 敬老金が廃止されようとした時に、私は、当時の区長に対して、安否の確認をする機会を減らすとともに、生活費にあてている人も多いと主張しました。

基本計画を守れ

 青木現区長になっても、福祉電話代助成をカットするなど、高齢者の安否確認のための予算は削減されてきました。
 2010年度から2019年度まで10年間の目黒区基本計画は、ことし改定したばかりですが、高齢者の生活支援の充実について、次のように書いています。
 ひとり暮らしや高齢者が安全・安心に生活できるよう、安否確認事業や緊急時の通報システムを充実します。
 高齢者が地域社会で孤立することがないよう、近隣住民や各種団体等の協力を得て、地域での見守りの体制をつくります。

安否確認のシステムは大丈夫か

 最高齢者の所在不明という今度の事件を通じて、多くの自治体で高齢者の安否確認が十分行われていない現状が明らかになりました。
目黒区では、100歳以上の全員の所在が確認されましたが、全国では70名が不明。

地域の支えあい

 2007年8月に実施した「高齢者の生活に関する調査」によれば、高齢者が地域で安心して生活していくために大切なこととして、「日常的な近所付き合い」が66%、次いで「高齢者を孤立死、虐待、消費者被害などから守る地域の見守り・支えあい」が24%となっています。

長生き喜びに

 後期高齢者医療制度をつくり高齢者を差別する。長生きを拒否するような、あたかも高齢者がお荷物のような風潮が、お年寄りにとって肩身が狭いご時世をつくり、お年寄りが「失踪」するような状況をつくりだしているような気がしてなりません。

後期医療短期証は発行ゼロ

 8月後期医療証の更新時に、目黒区では短期証を一切発行しないことになりました。うれしいニュースです。
 政府は、後期医療制度にかわる新制度の骨格案を出しましたが、高齢者を別勘定にし、医療費の増に見合った保険料を都道府県単位で決定する、後期医療の骨格を残した案です。
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http://www.jcpmkd.jp/html/mori01/2009/20090326102859.html
http://www.jcpmkd.jp/html/mori01/2010/20100401231644.html


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