森美彦 日本共産党目黒区議会議員 葉っぱ
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森美彦のモリモリ区政報告

408号 大橋再開発でいま何が



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プリズムタワー完成パース

販売に苦戦するプリズムタワーマンション 

 大橋の目黒川沿いにほぼ完成の姿を見せた98m27階建のプリズムタワーマンション。駒場のまちを歩いているとき、「ジャンクションの上にあんなに高い分譲マンションつくって売れるのかしら」と聞かれました。
 再開発現場事務所の話によれば、やはり「販売は苦戦している」とのこと。

42階建156mの超高層マンションの方は

 一方、もう一つのもっと大きな156m42階建の超高層住宅棟の方は、建築する企業が2回目の公募でも決まりません。
 保留床の取得を条件に施行者の都に代わって建物を建設する「特定建築者」の募集を、東京都は、保留床の売却予定価格を190億円と設定して6月公募しましたが、応募者がなかったため、売却予定価格を79億円に下げ、鋼材と燃料油を対象に建築中の高騰分を価格保障する制度を取り入れましたが、それでも決まりませんでした。

半値以下にダンピング

 都は、予想以上の建築資材価格の高騰とマンション市況が一段と悪化していることを要因と見ています。
 近々の内に3回目の公募をしますが、保留床価格の一層の引き下げ等を行う予定であり、まさに異常な投げ売り状態です。

すべては税金でペイ


 これまでの不動産不況で採算割れを警戒している上、アメリカ発の金融危機と景気後退の影響は深刻です。都が大企業から足元を見られているとの見方もできます。
 都は、再開発事業の資金計画の収入189億円のうち134億円を保留床の処分金として見込んでいましたが、計画通り入らなければ、公的資金を追加投入することになります。
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156mの超高層完成パース

高さを半分に


 建築資材の高騰、マンションが既に過剰供給で余って売れない、その上景気後退と貸し渋り。総戸数689戸で、うち保留床は443戸です。不動産市況が冷え込んでいるのなら、この際、階数を半分に高さを80m以下に下げれば、建築資材も半分、マンション販売戸数も減るのではないでしょうか。
 2つの超高層の建設工事費は70億円とされています。ダンピングの額の方が多いのです。

公的資金投入できるなら計画変更もできるはず

 高さを半分にすれば、双葉の園保育園をはじめ、多くの家々に日が当たるようになり、4000人の署名を生かすことになります。

大気環境が心配の声


 プリズムタワーマンションの販売が苦戦している理由に、環境対策は本当に大丈夫なのだろうか、という疑問があるからではないでしょうか。これは、超高層の権利床に戻り入居する地権者のみなさんの心配でもあります。

みどり豊かな屋上公園に


 東京大気汚染裁判の和解条項に大橋ジャンクションの屋上緑化が明記されています。大気汚染対策として機能する豊かなボリュームのある緑化計画が不可欠です。また、ジャンクション付近に大気常時測定局の設置も盛り込まれています。

3回目の検討会

 現在、3住区、6町会・自治会、3団体、1商店会などにより「公園づくり検討会」が9月から毎月開催されています。
 参加者の主な意見の中にも環境対策の要望が出され、区は、「常時測定装置の設置や、測定結果の公表等について、都や首都高へ引き続き要望していく」と答えています。

公共公益施設の買収費は適切か

 大きい方の超高層ビル9階には、北部地区サービス事務所、北部包括支援センター、図書館、防災無線機械室が設置される予定です。
 実施設計、工事費、床取得代込みで、実施計画では18億円余を計上しています。適正な価格かどうか、十分な監視が必要です。



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