日本共産党目黒区議団
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2016年度目黒区一般会計決算に対する石川恭子議員の反対討論
●決算反対討論

 私は、日本共産党目黒区議団を代表して、議案第45号平成27年度目黒区一般会計決算の認定に反対の立場から討論を行います。

 決算のこの年、アベノミクスと消費税増税によって、暮らしはよくなるどころか働く者の実質賃金は低下し、中小零細企業は経営悪化に拍車をかけ、安倍政権の社会保障改悪によって、格差と貧困はさらに拡大しました。
こうした下で、区に求められていたのは国の悪政に苦しむ区民を守ることでした。しかし、区民に負担を強いる3年間の緊急財政対策終了後も、その姿勢は変わりませんでした。以下、反対の理由を4点述べます。

 大きな第一は、緊急課題を真正面から取り組むことなくJR跡地を売却したことです。
 待機児解消と特養ホームの整備は喫緊の課題で、一刻も早く解決しなければなりませんでした。
 当初こども総合計画は、2014年度に待機児解消を掲げていましたが、達成することができず待機児はどんどん増えていきました。新たな総合計画の初年度2015年4月、整備計画の予定数さえできませんでした。その結果、認可保育園に入園できなかった子どもは1022人となり希望者の6割が入れないという異常事態となり、待機児率は23区でワーストワンに。さらに整備が遅れる中で、今年4月目黒区の入園倍率は2.04倍、全国で一番認可保育園に入れない自治体と大きく新聞報道されました。毎年のように、不服審査請求が提出され保護者からは「目黒に引っ越してこなければよかった」「少子化対策に反する」等と厳しい批判の声と涙の訴えがありました。しかし区長は、声を聞いてほしいと面会を求める保護者と会うことはありませんでした。

 また特養ホームは、15年間建設ゼロが続き、23区では目黒区だけという深刻な事態となり、待機者は、一時1000人近くにものぼりました。介護度5・認知症90代の姉を80代の妹が介護し疲れのために入院するなど、老老介護は深刻化していました。ところが区は、認可保育園や特養ホームの整備のための「土地の確保ができない」と言い続けながら、8500屬JR跡地を緊急財政対策として売却しました。積み立て基金を増やしたといっていますが、緊急課題を横に置き財源確保を優先するやり方は、区民不在そのものです。

 大きな第二は、区民の切実な要求に答えることなく後景に追いやってきたことです。
 
  ・一つは、認可保育園や小規模保育園で、保育の質が問題になっていることです。
 区が土地を提供した認可保育園では、同じ法人の保育園で補助金の不正受給が発覚しました。港区は、補助金の返還を請求し、品川区は保育園の契約を1年で解除することを決めました。現在、目黒区ではこの認可保育園に、都の指導検査が入っています。また小規模保育園では、保育士の入れ替わりが激しく、1年間で全職員が入れかわったところや職員の欠員が指摘されるところなど出てきました。こうした状況では、子どもの成長発達を保障する安定した保育を担保することはできません。保護者からは、不安の声も上がりました。保育実施義務がある区は、指導監督の役割を果たさなければならず、保育園を選定した責任が厳しく問われています。
 現在民間では、保育士不足や経営の不安定など問題をかかえています。こうしたときに、自ら築き上げてきた質の高い区立保育園を廃止し、安易に民間に任せようとするのはおおきな誤りです。

 二つ目は、学童保育クラブの整備の問題です。
 かつて実施計画にあった学童クラブ4つの整備が、緊急財政対策によって決算年の実施計画ではなくなってしまいました。この間、利用者が増える中で、学童クラブの受け入れ人数の拡大という偏在化対策に特化してきました。学童クラブを作るといいながら、定員50人のところを受け入れ可能と70人に拡大し、すし詰め状態を放置してきたのは重大問題です。

 三つ目は、進まない公的住宅です。
 区は23区の中で、公的住宅整備率は最下位を続けています。この年の区営住宅募集には、57戸に対し応募者は787世帯となりました。「少ない年金で、民間の高い家賃は払えない」等不安の声が広がっています。区有施設見直し方針・三原則に縛られ、公的住宅の増設を後景に追いやったことは問題です。
 
 四つ目は、子育て支援・就学援助の問題です。
 子どもの貧困率は16.3%、6人に1人という深刻な問題となっています。日本共産党区議団は、子どもの貧困対策として、体制の確立や、実態調査、方針の具体化など提案し、とりわけ就学援助の拡充を求めてきました。現在の就学援助では、小中学校の入学にかかる準備金は、入学以降に支給され保護者は一時的に費用負担しなければなりません。こうした中で、文科省は、入学準備金の前倒しを認める通知を出しました。しかし教育委員会は、子どもの心に寄り添うことなく研究・検討課題と答弁し、足を踏み出そうとしないのは問題です。

 大きな第三は、区民の暮らしが厳しい下で、緊急財政対策終了後も経済的な負担増を押しつけてきたことです。

 まず最初は、介護保険料の値上げです。
 この年、保険料の見直しが行われ、引き上げ額は23区で3番目の820円で、基準額は月額5780円となりました。保険料を引き下げてほしいと署名が提出され、「年金引き下げで経済的に苦しい」との声がある中での値上げでした。一般財源等を使ってでも引き下げるべきでした。

 二点目は、介護保険法の改定による負担増です。
 年金収入280万円以上の高齢者は利用料が1割から2割負担になり、特養ホームなどに入居する低所得者に対する、食事代・居住費の補助が大きく制限されました。この改定によって、区内では、利用料2割になった人は2700人、食事代・居住費の補助が外され、月額7万円の負担増になった人は400人以上。区は、制度の改定によって施設利用をやめた人はいないと答弁しましたが、区民の実態をみることなく国の制度に追随することを厳しく指摘します。

 三点目は、国民健康保険料の値上げについてです。  保険料は15年連続値上げとなり、8012円も値上げされました。高い保険料は、払いたくても払えない人を増やし、滞納世帯は加入世帯の4分の一の1万2188世帯にも及び、目黒区は、205世帯から保険証を取り上げ10割負担の資格証を発行しました。値上げのおおきな要因の一つは、国保の広域化に向けて、一般会計からの高額療養費に係る法定外繰り入れを削除したこと、国から保険者支援として交付された約2億8000万円を保険料の値下げに使うことなく一般会計の繰り入れを減らすために使ったからでした。保険者である目黒区は、保険証の取り上げをすることなく皆保険制度を守るために、保険料の値下げをするべきでした。

 大きな第四は、職員削減計画を推し進め、区民サービスの低下と職員の労働強化をもたらしていることです。
すでに3年間の行革計画で193人を削減し、決算のこの年21人の職員を削減しました。
 図書館では、
 12人の職員削減によって、委託が拡大され八雲図書館以外は、すべて委託職員となりました。図書館は「生存権の文化的側面である学習権を保障する機関」であり、その重要な役割を担ってきたのがスキルを積み重ねてきた区職員でした。委託拡大によって、図書館の重要な役割であるレファレンスが後退し、相談を求めても答えが返ってこないと利用者から不満の声が上がりました。職員の削減によって、図書館のサービスの低下をもたらしているのは重大です。
  
 次に学校用務では、
 学校用務の仕事は多岐にわたり、学校内外の清掃を始め施設管理や子どもへの援助、行事の参加、災害時には現業の責任者となる等重要な役割を担っています。ところがこの年、6人を削減。行革計画では委託の検討となっています。用務の仕事は、日常的に学校全体を把握し子どもたちに接しているからこそきめ細かくできる業務であり、委託化は安全安心を守るためにも問題です。

 保育課の窓口では、
 入園希望者が増える中で、窓口にはたくさんの保護者が待っています。窓口業務は、入園を希望する保護者の様々な家庭状況に、きめ細かくこたえなければなりません。ところがほとんどが非常勤で、頑張っていても限界があり、窓口対応によるトラブルが起こり区への不信が広がっています。こうした問題を解決するためにも、定数管理に縛られることなく必要な部署には職員を増員することです。

 最後に住民のサービスの低下とともに、職員に労働強化をもたらしている問題です。月に45時間以上の時間外労働をする人は年々増えこの年296人となり、過労死ラインを超す80時間労働の職員も出ています。こうした事態は、労働環境を悪化させ、職員の有給取得率は35.1%に減っています。民間企業の模範にならなければならない行政が、労働基準法を順守できないことは問題です。
以上反対理由を大きく4点述べました。

 最後にこの年、憲法違反の安保法制・すなわち戦争法が強行成立しました。区長は、戦争法については賛否の態度は適切でないと明らかにしませんでした。平和憲法擁護を掲げる平和都市宣言の区長として反対すべきでした。日本共産党は、戦争法の廃止と憲法と暮らしを守るために全力で頑張る決意を述べ、決算の反対討論を終わります。


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