日本共産党目黒区議団
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第1回定例会における森美彦議員の一般質問
子どもの貧困対策の早期強化を
子育て世代の家計の応援を
私は、日本共産党区議会議員として、区政一般について質問します。
第1は、子どもの貧困対策についてです。
子どもの貧困は、親の失業や低収入、病気、離婚、死別など家庭の経済状況の悪化でもたらされますが、我が国の子どもの貧困率は、16.3%、6人に1人へと悪化の一途であります。そうした状況のもとで、生まれ育った環境で子どもの将来を左右させてはならないと2013年に全会一致で成立した「子どもの貧困対策法」は、事態打開の第一歩となる法律です。貧困の基本概念の定義をしていないなど不十分さはありますが、「貧困の状況にある子どもが健やかに育成される」環境整備や「教育の機会均等を図る」ことを目的に掲げ「教育・生活・経済的支援などの施策づくりを国とともに自治体の責務としました。
ところが、安倍政権は、「対策大綱」の閣議決定を大幅に遅らせ、その中身も、貧困率削減の「数値目標」の設定はされず、世界の多くの国が採用している返済不要の「給付制奨学金」導入も見送りました。こんな後ろ向きの姿勢では、事態を打開することはできません。それどころか、安倍政権は発足以来、子どもの多い世帯ほど打撃となる生活保護費削減などを強行してきました。労働者派遣法改悪などの雇用破壊は、親の低賃金・不安定雇用を加速させ、子どもの貧困を拡大させる逆行です。貧困と格差を広げる政治の大本をただし、国民の暮らしを最優先にした経済政策への転換が急がれます。
区内の児童養護施設に入ってくる子どもの家庭状況は、貧困世帯が多いといいます。貧困から家庭崩壊が進み、子どもに食事も与えないネグレクトによる入所もあります。また、この児童福祉施設では、ショートステイを利用する目黒区内の子どもも受け入れています。こうした子どもを通して家庭の貧困が見えて、生活福祉につなげることもあり、全体として子どもと貧困問題は深刻化しつつあると感じていると言います。
また、こうした状況だからこそ、自治体として国に子どもの貧困対策を強化するよう要請するとともに、自治体独自の積極的な取り組みこそが求められています。目黒区は、「子ども条例」に基づく「子ども総合計画」に子どもの貧困対策を掲げているにもかかわらず、他区に比べて取り組みが遅れています。
全庁的な検討はスタートしましたが、目黒区が実効性ある施策づくりを促進するために、以下2点について質問します。
その(1)は、「子どもの健康・生活実態調査」についてです。
足立区では子どもの貧困対策担当の「部」を作り体制を確立して、昨年11月、全国初となる小学1年生全員を対象とした「子どもの健康・生活実態調査」を行いました。調査の目的は、貧困がこどもの健康や生活状況への影響をつなぐ経路を明らかにする、その経路・要因への対策を検討する、区が優先的に取り組む対策を定め、貧困の連鎖を断ち切ることです。注目される中、その結果が5月議会に報告されるとともに区民・関係者向けの「調査報告会」も開催されます。
国とともに全自治体をあげての取り組みが強く求められる中、練馬区や墨田区でも実態調査を実施する方向です。
目黒区として貧困対策担当所管を作り体制を確立して、まず「子どもの健康・生活実態調査」を行い、教育・生活・経済的支援などの実効性のある具体的な施策づくりや制度設計を図ってはどうか、おたずねします。
その(2)は、就学援助についてです。
制度設計を図ってからでは、求められている新たな対策が遅くなります。子育て世代の実質賃金は、消費税増税や円安による食品や日用品の物価上昇に追いつかず、4年連続で下がりました。これと軌を一にするようにここ数年就学援助受給者が増えています。暮らしが大へんになっている中、就学援助を申請しましたが、生活保護基準の1.2倍を超えたために受給できず却下された児童生徒が2014年度小学校で17人、中学校で22人、合わせて39人に上っています。こうした、児童生徒を救済することは、子どもの貧困対策として有効な取り組みです。
まず、就学援助対象者を生活保護基準の1.5倍とすべきはないか、質問します。
次に、就学援助を受給している準要保護の世帯に、生活保護基準以下の児童生徒が半数もいます。こうした所得の低い家庭に対し、子どもの貧困対策として、学校と協力しながら教育委員会としてどのような取り組みをしているのか、お答えください。
第2は、子育て世代への経済的な負担軽減についてです。
26年度の目黒区世論調査では、暮らし向きが「非常に苦しくなった」と「苦しくなった」の合計は30%を超え、区民生活の困窮や将来の生活に対する不安が見られます。わが党区議団の一般紙折り込みによるアンケート調査においては、60%が前年より暮らし向きが苦しくなったと答えています。
とりわけ、子育て世帯の家計は大へん深刻です。乳幼児期は保育料負担が大きく、小学生、中学生、高校生と進学するにつれ、教育費など経済的負担が増大します。その上、非正規雇用の増加などによって、子育て世代の暮らし向きはますます厳しさを増しています。
目黒区人口ビジョン策定調査では、出産や子育てに係る経済的支援を、インターネットで答えた人の6割が望んでいます。自由意見は、「本当に支援したいのなら、金銭面のサポートが一番重要」という意見をはじめ、賃金の引き上げ、住民税や保育料の軽減、不妊治療や出産、子どもの医療費、教育費や家賃への助成の拡充など経済的な支援を求める声が満載されています。
ところが、こうした調査も参考にして策定している「目黒区まち・ひと・しごと総合戦略」(素案)は、目黒区がやっている事業を整理しただけで、「安心して結婚・出産・子育てができるまちをつくる」という基本目標を掲げても、本気で実現する立場は今のところちっとも感じられません。
家計の状況に左右されず、だれもが安心して住み続けることのできる目黒区に向けて、子育て世代の経済的負担を軽減するために、自治体として以下の抜本的な取り組みを推進すべきです。
その(1)は、保育料についてです。
3年前、2013年に行われた保育園、学童保育クラブなどの保育料値上げは、「緊急財政対策」として行われたものです。その値上げによって、目黒区は、保育園児一人当たり年3万円、保育料の負担増の総額は8781万円にも上りました。また、学童保育料は、一人当たり年2万4000円、総額は1502万円に及びました。暮らしが厳しくなっているときに、この値上げが、子育て世帯の家計に追い打ちをかけたという、痛みの実感が青木区長にはあるのでしょうか。
2016年度には、保育料再改定の検討が行われる予定です。子育て支援に逆行する値上げの改定ではなく、値下げの改定をして2013年前に戻すべきではありませんか、答弁を求めます。
その(2)は、非婚ひとり親の経済的差別解消についてです。
公営住宅法施行令が改正され、区営住宅で2017年10月から、非婚で子育てをしているひとり親家庭も、区営住宅の家賃で、死別や別離のひとり親家庭と同様に「寡婦控除」の適用を受けられるようになります。すでに、新宿区や八王子市などでは、家賃だけでなく住民税や保育料などすべての差別解消を全面的に実施しています。目黒区でも、2016年度から実施に踏み切るべきではないか、おたずねします。
その(3)は、学校給食の無料化についてです。
栄養バランスのとれた温かく美味しい給食を、家庭の経済状況にかかわらず提供することは、子どもの健やかな成長のために重要です。子育て支援策として医療費無料化に次いで、学校給食費の無償化を政策として展開する自治体の動きが首都圏を中心として全国に広がっています。各地で広がる背景には、将来を見据えた少子化対策として行われ、住民から高い評価が寄せられているからです。江戸川区では、学校給食費の1/3を補助しています。葛飾区では、多子世帯への経済的負担軽減策として実施されています。保護者の経済的な負担軽減のために学校給食の無料化を検討すべきと考えますがいかかでしょうか。
その(4)は、18歳年度末まで医療費無料化についてです。
目黒区では、区民の世論と運動によって、いま中学生まで医療費が無料になっていますが、高校生世代も安心して医療を受けられるようにすべきです。すでに18歳年度末まで医療費の無料化を拡大した自治体は県レベルでは福島県だけですが、区市町村レベルでは、通院補助が201自治体、入院補助が215自治体と、2年間に2.5倍に大きく広がっています。東京都では、千代田区、北区、日の出町ですが、拡充を検討している自治体もあります。
地方人口ビジョン策定調査でも、「家計の助けになることを目黒区は怠っていると思います。子どもの医療費の制度も他の区よりは遅れていて、中学までしかありません」など、高校生まで子どもの医療費を無料にしてほしいという声が多くの区民から出されています。わが党が行った目黒区議団アンケートでも「医者にもかかりづらくなった」「出産から18歳まで医療の無償化を」など切実な声が寄せられました。
子どもたちは、希望であり未来そのものです。今では、乳幼児医療費無料化は全国すべての自治体で実施されています。最初は、市区町村の一般財源で賄っていました。中学生まで無料化が広がっていく中で、東京都の制度として実現させることができました。
目黒区としても、子どもの医療費無料化を18歳年度末まで拡充すべきではないか、おたずねします。また同時に、国や都に財源を求めるべきであります。

第3は、国民健康保険運営についてです。
その(1)は、2016年度国保料値上げについてです。
国民健康保険料が15年間連続値上げされ、とりわけ低所得層にとって年収に占める保険料の割合が年々大きくなっています。医療費の窓口負担の増額と相まって、国保料の負担増が医療抑制を招き、手遅れで亡くなる事態さえ広がっています。
こうした中で、2016年度の国保料が大幅に値上げされようとしています。所得割率0.45ポイントと均等割額1500円の引き上げです。(23区)区民一人当たり平均保険料が4644円も上がり11万1189円となる大幅値上げ案を、1月15日の区長会総会で確認しました。区長会でどのような発言をしたのか。また、区長として値上げに反対すべきではないのか、おたずねします。
その(2)は、国保料に係る境界層措置についてです。
国民健康保険料が高すぎるため、低所得者世帯が国保料を払うと、生活保護基準額を下回るケースがあります。国保料が生存権を侵害しないよう、生活保護基準額以下となる場合は、介護保険と同様に保険料を免除する「境界層措置」を設ける必要があります。このことを区長として国に求めるとともに、「境界層措置」まで区独自の減免基準を拡大すべきではないでしょうか、お答えください。
その(3)は、子どもの医療費助成に対する国のペナルティについてです。
窓口医療費無料化に対する「ペナルティ」について、厚労省は、「窓口無料化をしない自治体との公平性が問題」と説明してきました。しかし窓口無料化は8割以上の自治体に広がって、今や大勢です。公平性という理屈は通じません。「ペナルティ」はやめるべきです。2014年度補正予算で「地方創生先行型」交付金の「基礎交付分」(1400億円)を子ども医療費助成の拡充に充てた場合、自治体の国保にたいする国庫負担の減額調整のペナルティを課さないことを明記した通知が政府から出されました。厚労省は、すでに実施してきた自治体独自の子どもの医療費無料化について、これに課しているペナルティについても検討せざるを得なくなっており、今年度内にも結論を出すとしています。
自治体に対する国民健康保険の国庫補助金を削減するペナルティを早急に廃止するよう区長としても国に求めるべきではないでしょうか。
以上、区長におたずねして、壇上からの質問を終わります。



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