日本共産党目黒区議団
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マイナンバー(社会保障・税番号)制度の実施に伴い制定する条例の考え方(素案)に対する意見
マイナバー(社会保障・税番号)制度の実施に伴い制定する条例の考え方(素案)に対する意見
                             2015年7月24日
                             日本共産党目黒区議団
(マイナンバー制度に反対する)
1.マイナンバー制度は、赤ちゃんから高齢者まで、住民登録をしている全員に生涯変わらない12桁の番号を割り振り、税情報、医療・年金・福祉・介護情報、災害情報など、これまで別々に管理されていた個人情報をひとつの番号で管理する。役所への申請はもちろん、病院の窓口や介護サービスの申し込みに使われるなど、「公務・民間に関わらず多様な主体が、そこにアクセスしていけば、個人情報が「芋づる式」に引き出され、プライバシーを侵害される危険性も高まる。情報は集積すればするほど価値が高まり、攻撃されやすくなる。アメリカの社会番号制度は、情報漏えいと「なりすまし」などによる被害が大きく、制度再検討の声が上がっている。
マイナンバー制度は、改正案が今国会に提案され、預貯金情報、健康診断情報、医療情報などにまで利用範囲を拡大しようとしている。預金口座への適用は社会保障給付の資力調査や税務調査などに活用する狙いであり、徴収強化と社会保障費を削減することが最大の目的である。
また、秘密保護法や戦争立法などとも相まって公的機関による人権侵害の個人情報収集や国民監視の危険を高めること、導入・維持には莫大な経費事務負担がかかるが、政府はいまだに巨額な費用に対応する番号制度の便益分析・費用対効果を示せずにいることなども指摘しておく。
国会では、今回の公的年金個人情報の大量流出の原因究明と国民の不安解消を優先させるとして、マイナンバー法と個人情報保護法の改正案審議を止め、年金情報との情報連携の先送りを政府が示唆するなど、マイナンバー制度をとりまく状況は混迷している。
マイナンバー制度自体にわが党は反対するということを表明した上で、条例素案の問題点を指摘し、意見を述べる。
(厳格な目黒区の個人情報保護は空洞化)
2.目黒区個人情報保護条例は、先進自治体として、国の個人情報保護法の規定よりも厳しい規定を持っている。目黒区が取り扱う特定個人情報は、区独自の3事務を含めると、危機管理室で1事務、区民生活部で3事務、健康推進部で5事務、健康福祉部で12事務、子育て支援部で8事務、都市整備部で1事務、教育委員会で1事務、合計40事務。データ項目は、2017年7月以降、3600以上に上り、これらのデータ項目に含まれる150万件近い大量の個人情報が、マイナンバーによって紐付けされることになる。個人情報保護条例の基本は変えない、例外規定だと説明しても、実態は、区の事務の大半が、特定個人情報の扱いに移行するということであり、先進的な目黒区個人情報保護条例は、空洞化、実質骨抜きになってしまう。
(特定個人情報保護条例は、適用除外の名で個人情報保護原則が壊れている)
3.地方分権・地方自治というなら、目黒区個人情報保護条例よりも厳しい規定をつくるべきであるが、個人情報保護法に合わせているため、区条例は機能不全になっている。
(目的外利用の際限ない拡大と本人同意の形骸化)
4.特別区民税、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料、介護保険料、障害福祉サービス費返還金、入院助産利用者負担金、母子生活支援施設利用者負担金、区立私立の保育料など強制徴収債権の全ての滞納案件が一元化され、複数の債権の情報を共有するときに 個人情報の本人同意のとり方は、すでに平成27年度以降は、申請時において一律に同意をとっている状況である。本人確認の原則が壊されている。
(外部提供の際限ない拡大と本人同意の形骸化)
5.電算組織の外部結合は、原則として禁止、国よりも相当厳しい個人情報の解釈をして当たってきた。国保関係の外部委託だけでも、督促の封入、保険証更新時の発送、レセプト医療費支払い代行、特定健診に関わる民間法人への保健指導など多数ある。マイナンバー制度に合わせた今回の2つの条例により、外部結合の原則禁止は、完全に崩され、国や都の動向に沿って、自動的に拡大が進むことになるとともに、他の地方公共団体との結合も際限なく拡大することになる。
(区民の理解が得られていない)
6.マイナンバー制度の区民への周知は、内閣府の世論調査から推定し、約7割の区民が、マイナンバー制度の内容を「知らない」状況です。区民への制度周知が十分図られているとは到底言えない状況です。区当局は、区報の特集を掲載するのは8月25日と遅い上、説明会を開催する考えもなく、真面に、区民の不安や疑問に答える姿勢がない。区民説明会を開催するなど区民の理解を得るよう努めること。区民の理解が得られていないのに実施を強行すべきではない。
(福祉から排除される区民が出る)
7.目黒区が把握していないDV等被害者等の手元に「通知カード」が届く保証はない。住民基本台帳に登録していない区民の人権は、どのように守られるのか。こうした区民にも寄り添う細心の注意を払うこと。
(民間の特定個人情報保護はさらに不安)
8.マイナンバーは、従業員を雇用する民間事業者も管理することになる。しかし、今回の条例改正素案は、民間事業者の特定個人情報保護を規定しているわけではない。区民だけでなく、民間事業者についてもマイナンバー制度の周知が図られていない現状にあり、しかも労基法も遵守しないブラック企業が存在する中で、各企業において、従業員のマイナンバーが適正に管理されるのか、甚だ疑問である。漏えいを防止する何重もの監視体制を築くこと。
(国へ意見を提出すること)
9.目黒区として、国に対して実施の中止を求めるとともに、マイナンバーに紐付けする情報をできるだけ限定させるよう意見を上げていくこと。
(条例制定は中止すること)
10.問題の噴出しているマイナンバー制度の実施を中止しても、区民生活には何の支障も生じない。マイナンバー制度の実施に伴う関係区条例の改正・制定は中止すること。
以上


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