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党の政策

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2011年第1回定例会の代表質問(森美彦幹事長)

私は、日本共産党目黒区議団を代表して、区長の所信表明に対して代表質問をいたします。
第1は、 国政・都政が区民生活に及ぼす影響についてです。
まず、国政についてです。
今、日本は、出口の見えない閉塞感に包まれています。日本は急速に地盤沈下し、経済は成長しない、国民はますます貧しくなるばかりで、多くの国民が前途に不安を抱いています。
「こんな給料では、暮らしてゆけない」、日々の暮らしは厳しさを増すばかりです。「いつ廃業するかばかり考えている」中小零細業者の悲鳴が聞こえます。こうした中で、国民が政治に期待しているのは何か、それは、暮らしを支え、所得を増やす政治です。これこそ景気打開と経済発展のカギであります。
ところが、現在通常国会に出されている税制「改正」関連法案は、大企業・大資産家に応分の負担を求めるどころか、財源が足りないと言いながら、大企業には法人税減税のばらまきをしてやる、証券優遇税制の継続で大金持ち減税をやる、庶民には消費税を押し付ける、こういう逆さまなやり方です。
法人税減税については、長引く不況の下で、中小零細企業の7割は赤字という状況です。いくら法人税を引き下げても赤字企業にとっては、何の恩恵もありません。
消費税については、導入されて22年間、国民が支払った消費税の税収と法人課税の減収が累計でほぼ一致しており、消費税の税収は、社会保障に使われるどころか大企業向けの減税に回ったに等しい収支になっています。高齢者医療・介護・年金の経費と消費税収の差額「10兆円」の財源不足を埋めるために消費税率を引き上げる、つまり社会保障の財源のためというのは、まったくの方便です。
政府がすすめている「税と社会保障の一体改革」は、新しい財源をだれにどう求めるか、と言う本質的なところにおいて、逆さまです。これでは、福祉や社会保障、暮らしはよくなっていかないし、財政再建のお金もできません。大企業や大資産家の減税を元に戻し、もうけに応じて払ってもらうとともに、大企業の244兆円の内部留保を使えば、年間7兆〜12兆円の福祉・暮らしの財源がうまれ、消費税増税なしで、安心の暮らしと社会保障を実現できます。
 さて、国が進める税制「改正」は、区民生活にも区財政にも大きな影響をもたらします。新年度予算での新たな法人税減税は、国税だけでも1兆5000億円規模になります。その影響は、国税だけにとまらず、都区財政調整交付金の主な原資である住民税法人分に大きな影響を与えます。
また、大資産家減税とも言われている株式譲渡所得への20%から10%への減税の継続についてですが、民主党は、「所得再分配機能を取り戻す必要がある」と言っていたのですから、今年で終わらせるべきです。廃止した場合に区財政は大口納税者からの納税額が増収となるのであり、区税収入を確保する上で重要です。
そこで、こうした国政の影響について質問します。
まず、大企業減税(法人税減税)・大資産家減税による特別区交付金をはじめとする区財政への影響をどう考えるか、おたずねします。
次に、消費税についてです。所得が低いほど負担が重い消費税の増税はあまりにも過酷です。消費税が10%に増税されると、4人家族で年間34万円もの負担となり、1カ月分の給料が飛んでしまうほど大変なものです。
年金生活者からは「生活が苦しいのに年金は下がる。この上消費税が食料品はじめすべてにかかって値上げされては生活ができなくなる」、区内業者からは、「円高とデフレで苦しんでいる上、消費税増税になれば営業は続けられない」という声が出されています。消費税増税による区民生活や区内業者・地域経済への影響をどのように考えているか、お答えください。
その2は、都政についてです。
石原知事は12年間、五輪招致を口実にした超高層ビルと大型幹線道路優先の巨大開発、新銀行東京への浪費拡大、築地市場の豊洲移転計画、豪華海外出張など、強引な政治姿勢と都政の私物化はひどくなっています。
その一方で、「何が贅沢かと言えば、まず福祉」などと言いながら都民の暮らしを支える自治体本来の仕事を後退させてきたため、石原知事就任後、都財政に占める老人福祉費や教育費の割合は全国最下位にまで低下してしまいました。
高齢者の問題では、寝たきりの高齢者に出ていた老人福祉手当の廃止により目黒区でもなくなりました。特別養護老人ホームの入所待機者が知事就任時の3倍に増えたにもかかわらず、整備予算は6割も削減し、特養ホームの用地費への補助廃止により、区内での用地取得が困難になっています。
子どもの問題では、保育園の待機児解消問題で、認可保育園の建設にブレーキをかけ、安上がりの認証保育園を推進した結果、若い保護者に経済的な負担を押し付ける一方、待機児は増加しています。また、全国の道府県が踏み出している少人数学級でも、唯一石原都政だけが拒み続け、区内でもその実現が遅れてきました。
そこで質問です。こうした都政の福祉や教育の切り捨てが区民生活に及ぼした影響についてどう考えますか、おたずねします。
第2は、財政運営のあり方についてです。
その1は、基金「枯渇」の原因についてです。
区は、このままだと2013年度に基金がなくなることなどを理由にして、財政が危機的状況としていますが、そもそも、目黒区の財政力は、23区中5位の豊かさを持ち、決算は30年以上黒字です。それにもかかわらず、なぜ基金の枯渇が問題になっているのでしょうか。
目黒区のこれまでの財政運営のあり方に問題がありました。これまで区は、財源不足を前提とした実施計画を策定し、これを補うために区民いじめの「行革」を推進するという財政運営のあり方をずっと続けてきました。1998年スタートの実施計画の財源不足は235億円、2001年スタートでは161億円不足、2004年スタートでは167億円不足、といった具合です。
実施計画の実に7割を再開発など都市計画関連事業が占めていたこともありました。バブル時代の計画を見直さなかったため、大型公共事業が2000年度には4つも重なっていました。
こうした財源不足を前提とした実施計画を推進しながら、さらに、計画にもない新庁舎移転を当時の区長トップダウンで推進しました。庁舎移転財政計画の総額246億円の内、基金の取り崩しは60億円にも上りました。
借金を積み重ね、基金を取り崩して穴埋めする状況の下で、年間100億円を超える基金繰入が3年もの間行われてきたのでした。このため基金残高は100億円に減少し、その内活用可能な基金は10億円にまで落ち込んでしまいました。
このころの経常収支比率も90%前後であり、年間に自由に使える予算が100億円程度しかないのに、100億円そっくり大型ハコモノ建設や再開発等都市計画関連に使っている。このままゼネコン型公共事業を続ければ、区財政は破綻するのが目に見えていました。異常な膨張にメスを入れ、全体の規模を圧縮し、公共事業の中味を生活や福祉・教育に密着したものにきりかえる必要がありました。
ところが、区は、10年スパンの中期財政計画も持たず、将来の財政問題も検討しない無責任な財政運営を続けてきたのです。わが党は、待機児解消に向けた保育園の整備、学校の大規模改築・改修など、新庁舎や再開発を優先してこれらの課題に取組めるのかと警告してきました。
以上の経過から、中目黒駅前再開発や都立大跡地開発をはじめ、実施計画になかった庁舎移転などの大型公共事業が、活用可能な基金が「枯渇」するかもしれない不安をつくった本当の原因ではありませんか、お答えください。
その2は、開発優先の姿勢がまったく変わっていないことについてです。
これまでのような大規模開発を中心にした街づくりを進めれば、区財政がいっそうたいへんになるのは当然です。財政がたいへんというのなら開発優先の姿勢こそ転換しなければなりません。
まず、中目黒駅北側の開発です。目黒区は、すでに中目黒で超高層ビル建設を中心とする上目黒1丁目・2丁目の再開発を推進してきました。現行の都市計画マスタープランや再開発を誘導する位置づけの先行まちづくりプロジェクトに沿ってすすめれば、超高層ビル中心の新たな再開発を招きかねません。また、代官山に至る広大な面積の開発を進めれば、住宅地を巻き込み、より多くの住民を追い出すことになります。
次は、目黒駅前の開発です。目黒駅東口では、すでに都バスのバスプールがあった敷地を中心に、再開発がすすめられ、高層部がツインタワーの形になる43階建ての超高層ビルを建設しています。この開発の動きに連動して、目黒区内でも開発推進の動きとなっています。12月に目黒駅周辺地区内の町会や住区住民会議、商店会の代表などで構成される懇談会を設立し、目黒駅を中心とした半径500mの地域を対象範囲として、目黒駅周辺地区整備構想策定に向け取り組みを開始しました。都市計画マスタープラン上の位置付けは、中目黒の開発と同じです。
3つ目が西小山駅周辺再開発の動きです。西小山駅西側では、市街地再開発事業を推進する構想案を策定する動きとなっています。検討区域は原町1丁目の約7.4haで、構想たたき台によれば、駅西側の隣接部を高層の駅前ゾーン、その西側から補助46号線までの区域を準高層の駅前沿道ゾーン、同補助線の隣接地を中層の沿道ゾーンに区分して、4棟の超高層ビルの建設を含む構想が動いています。
以上のことから、目黒区が今後も、中目黒駅、目黒駅、西小山駅周辺で大きな開発計画を進めようとしていることは明らかです。こうした開発優先の姿勢を進めれば、これまでの教訓から、後年度の多額な財源投入により区財政を圧迫することになるのではありませんか、答弁を求めます。
その3は、大橋1丁目公園の財政負担についてです。
大橋ジャンクション屋上及びジャンクション内部に整備する公園は、首都高管理地につくる公園であり、本来は、首都高が整備し維持管理すべき公園であります。
区は、2008年までは、大橋1丁目公園(仮称)の整備費は、全額首都高蠅暴个気擦襪氾弁してきました。その上で、2009年の特別委員会での私の質問に対して、「区としては、できる限り維持管理費の分についても一定程度、首都高に求めていくという姿勢」だと答弁していました。ところが、今年になって、これまでの答弁をひるがえして、公園整備費の13億円を目黒区が出すという報告を行いました。多額な区の一般財源を整備費として投入することはこれまでの答弁に反するのではないですか。また、整備費及び完成後の維持管理経費の全額を首都高蠅僕弋瓩垢戮ではありませんか、お答えください。
その4は、JR跡地についてです。
この土地は公的住宅を整備する目的で、東京都・目黒区共同で32億円ずつ出して購入した区民全体の財産です。当初、区は高齢者福祉住宅など83戸、都は、都営住宅101戸の整備を進めていましたが、都が進めた公営住宅の新規着工ゼロ・民間主導という住宅政策の後退に合わせ、区は従来の計画を転換してしまいました。
そして、区は「民間活力の活用」と称し、50年以上定期借地を設定して大企業に跡地を貸し、民間豪華マンション中心という大企業のもうけ優先の計画がすすめられようとしています。
区は、2006年に東京都と基本協定を結んでいるので、定期借地方式はもう変えられないとしていますが、介護施設などをつくる用地がないと嘆いている一方で、大企業の利益のために区民の貴重な財産である公共用地を提供することは矛盾するし、そもそもこれは地方自治体の仕事ではありません。
東京都との基本協定は破棄すべきであります。
特養ホームや認知症グループ、保育園などを整備したいのにそのための用地がなくて困り果てている。いま、区の置かれている切迫した状況を考えれば、当初の購入目的である福祉目的にもどし、切実な区民要求にこたえるべきではありませんか。
第3は、区民の切実な要求をどう実現するかについてです。
その1は、特別養護老人ホーム待機者解消についてです。
これは、ある待機者の事例です。80歳の母と43歳の男性の二人暮らしの親子です。母親は介護度4で認知症がかなり進んでいますが、特養ホームの順番待ちは450番目です。特養にもグループホームに入れないため、青梅市のショートステイに通っています。2週間に一回、週末に息子が母親を引き取りに行き、月曜日に休みをとり再び青梅のグループホームに母親を預けに行く生活です。
ところが、自宅に引き取った日曜日の夜、母親が徘徊し、行方不明になってしまいました。息子は警察に捜索願を出しながら探しまわりました。息子の職場の仕事にも影響が及び、介護も生活も破たん寸前です。
この方の順番が450番です。特別養護老人ホーム待機者が、とうとう昨年12月1000人を突破しましたが、こうした事例がほとんどの待機者の実態と考えていいのではないでしょうか。いま、介護度5と介護度4で半数以上を占めており、待機者の介護度は重くなる一方です。家族も高齢者本人も疲れ切っています。特養ホームを増設して待機者の早期解消を図れという要求は、待ったなしの要求なのであります。
財政難を理由にして、区立第4特養ホームの建設を延期し、地域密着型多機能介護施設の整備を50%削減しますが、待機者の早期解消をどのように進める考えか、お答えください。
その2は、保育園待機児解消についてです。
認可保育園の第1次募集で定員よりはみ出した子どもが、今年548人になりました。この数は、ここ数年の最高です。第1希望ではみだした保護者の切迫した実態を聞くにつけ、胸の痛む思いです。
ある母親の事例です。第4希望まで出しても第1次募集ではみ出し、子どもを預けるところが決まらないため、第2次募集には、全園を希望する予定です。認証保育園も探していますが、いまだにあてもなく、品川、世田谷、渋谷でも、入園できればどこでもいいと途方に暮れながら探しています。こうした子育て世代を一刻も放置しておいてはなりません。
保育園待機児解消について、区は、子ども総合計画の中に、遅くとも2014年4月に待機児をゼロにすることを明記しています。しかし、いま、目標どおり達成ができない可能性がでてきたと認めています。当初計画通り2014年4月までに待機児ゼロを確実に達成できるよう修正計画をつくるべきではないか、お答えください。
その3は、後期医療の年金差押えについてです。
後期高齢者医療制度の問題で、政府が決定した「新制度」案は、75歳以上を形式だけは国保や健保に戻しつつ、引き続き現役世代とは「別勘定」にするというものです。差別温存、負担増拡大の「新制度」案は撤回すべきです。
高すぎる保険料が、高齢者の生活を脅かしています。
こうした中で、目黒区は、滞納を理由に83歳高齢者の年金を差し押さえました。通帳に振り込まれた国民年金は2カ月分13万円でした。区は、その日に全額を差押えたのです。50年間続けてきた商売の売り上げが不況で落ち込み、月によっては14000円にもなる高い保険料が払えず滞納しました。収入は、年金を含めて180万円でした。
年金を差し押さえられては生活できないと、私に相談があり、窓口で一緒に交渉し、13万円のうち9万円を解除してもらいました。
しかし、これでいいということではありません。83歳という高齢者から、悪質だとして、生きる糧を奪う年金を差押えることが許されていいでしょうか。
これ以外にも13件の差し押さを行っていますが、直ちに解除すべきではありませんか。答弁を求めます。
その4は、箱根の保養所についてです。
区内を回っていると箱根の保養所を何とかして残せないのか、やっと退職期を迎え、これからゆっくりできる、温泉でも行きたいと思っていた。年金生活でお金はないので、強羅の保養所がある。有難いと思っていたら廃止だ。という多くの声を聞いています。
箱根の保養所の廃止は、区長がトップダウンで決断したものであり、区民や学識経験者等を入れた検討会を持たないまま、内部検討を進めてきたが、幅広く区民の知恵を借りて検討したわけではありません。
行革計画には、具体的な取り組みとして、廃止した場合の代替策等を含めた見直しを行う、としています。また、22年度は、見直し案策定に向けて、引き続き箱根の保養所のあり方について検討を行っていくとされています。
これまで存続に向けたまともな検討はされてはいず、せいぜい改築改修経費約10億円をいかに分散して進めるかという検討がされてきただけです。
箱根保養所を廃止するトップダウンによる区長決定は一先ず白紙に戻し、区民の知恵を借りて今後のあり方を考える検討会を設置してはどうか。答弁を求め、代表質問を終わります。
以上の本会議録画は下をクリックしてください。
http://www.gijiroku.jp/dvl-meguro/2_kaigi_question.asp?start_date=2011/02/25&pass_date=0&day_seq_no=5&movie_publish=-1&KaigiFlg=0

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